表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

549/3004

誉編 参戦

(ほまれ)達の参戦は、搭載可能な目一杯まで銃弾を装備させた拾号機と拾壱号機の弾薬が尽きるのとちょうど入れ替わりとなった。拾号機と拾壱号機が担ってた役割を、(ほまれ)達が引き継いだ形になったんだ。


実弾を装備させていた拾号機と拾壱号機だと、下手をすれば(ほまれ)達に当たってしまってたかもしれないから、その意味でも幸いだった。


しかも、それだけじゃなかった。


エレクシア達の間を、緑色の何かが奔り抜ける。


(めい)!?」


(めい)だった。マンティアンであり、エレクシア達にはさすがに敵わないものの、動物という範疇ではおよそ最強と言っても過言じゃない彼女の動きは、(がく)でさえ捉えきれなかった。


さらには、同じく緑色の影が。


(じょう)か…!?」


思わず口にした通りだった。(めい)の弟である(じょう)までが、戦いに加わっていたんだ。


とは言え、密林最強生物の一角であるマンティアンでも、さすがに(がく)を倒しきれるような攻撃力はない。しかし、不思議とエレクシア達の動きに合わせて(めい)(じょう)も動き、(がく)の集中を乱してくれた。


俺の子供として生まれ、エレクシア達とも日常的に接してきた二人だからこそのものだったのかもしれない。


それどころかさらに、空中から急降下して(がく)の目を狙う影まで。


(しょう)!? (すい)!?」


(よう)の子供達である(しょう)(すい)までが加わっている。


「はは…は。そうだ……あいつらはあいつらで自分の力で戦おうとするんだよな……」


その通りだ。


『俺が守ってやる』


なんて、とんだ思い上がりだったんだ。あいつらはあいつらで、自分を守る為に戦う力と気概がある。分かっていたはずなのに、俺はいつしか忘れていたのかもしれない。


とは言え、あいつらの力だけじゃ勝てる相手じゃないことも確かだが。


だから、攻撃の要であるエレクシアとメイフェアとイレーネは、(ほまれ)達の加勢も<援護>という形で利用し、(がく)の隙を突くように攻撃を加え続けた。


もちろん、(ほまれ)達にも犠牲は出さないようにしながら。(がく)(ほまれ)達に攻撃を加えようとすると、容赦のない一撃を食らわすんだ。


しかも、メイフェアとイレーネは、攻撃の瞬間だけに全力を出し、それ以外は出力を絞ることでエネルギーの節約に努め、長期戦に備えるようにしたようだ。


それにより、圧倒的な強さを持つはずの(がく)も、大きなダメージこそはないが自らの集中を乱そうとするかのような波状攻撃を絶え間なく受け続け、さすがに疲れを見せ始めたのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ