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キャサリン編 成人としての通過儀礼

地球でもかつては、


<成人としての通過儀礼>


みたいなものがあってそれをこなせて初めて<成人>と認められるようになったという時代もあったと聞く。


<選挙権>や<労働>の点から考えるとなんだかんだ年齢で一律に成人か否かと決めてしまった方が手間が少なくて済むのは事実だと思う。そういう意味で年齢によって成人か否かを区切ってしまうこと自体にもそれなりの合理性はあるんだろうな。


ただそれだとやっぱり、


『大人であればできて当然のことができない者を大人と見做していいのかどうか』


というのも出てきてしまうのは事実か。特にここではキャサリンとイザベラのように、完全に自立している者とまだまだ子供っぽい様子が色濃く残る者とを同列に扱っていいのかどうか。


(ひなた)(まどか)(うらら)についても、当人同士の様子と気持ちを鑑みて結婚を認めたし、現状では一律の規定がないのもあってどうしてもケースバイケースで判断する状況になっている。この場合だと<通過儀礼>を設けてそれをこなせるか否かで判断するのが合理的なような気もする。


特にAIにその辺の判断を任せれば人間のように個人的な感情やしがらみで判断がブレることがない。確実に『条件をクリアでできたかどうか』だけで結論を出してくれる。


さりとて『成人か否か』というのはあくまで<人間>についての話であって人間と認められなければ成人もへったくれもないんだよな。そういう意味でも<朋群(ほうむ)製AI>の実現は必須なんだろうな。


ところで、


『地球人じゃない者を人間として扱う朋群(ほうむ)製AIを地球人社会製AIはちゃんと認めてくれるのか?』


という疑問があるかもしれないが、もしここが<地球人社会の一部>であり<地球人社会の法律が及ぶ範囲>であれば絶対に認めてくれないが、ここがそうじゃないことは当のAIがはっきりと認識してくれているから、ここに誕生する諸々が地球人社会の規定や法律に適合していなくても、自らがそれを受け入れることはなくても折り合いはつけてくれるんだよ。


もしそうじゃなかったら異星人と出会った瞬間に衝突になってしまう危険性が高いわけで、その可能性を織り込んでいるからこそいきなり敵対はしないように考えられているんだ。


AIは人間のように躊躇しないから余計にその辺はしっかりしておかないと取り返しのつかないことにもなりかねない。


昔からその手のフィクションも多かったから、想定するための材料はいくらでもあったわけで。


その辺の人間の想像力のたくましさが役に立っていると言えるかもしれない。



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