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キャサリン編 そこは咎めさせてもらう

この場合、当然『サディマが歩行者側』で『キャサリンが自動車側』だ。


『信号のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしている』


『信号のない横断歩道に自動車が近付いてきている』


で、双方がそのまま進んで事故になった場合にはどちらが罪に問われる? 歩行者側がよっぽど無茶なことをしない限りは自動車側が一方的に罪に問われるはずだ。それは、


『信号のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしている時は自動車は道を譲らなければならない』


のが<法>だから。歩行者側は自動車のドライバーが自分に気付いていない可能性を考えて用心した方がいいのは確かでも、決して『歩行者が自動車に道を譲るべき』という法はない。少なくとも俺が生まれ育ったところではそうだった。だから自動車を制御するAIは歩行者が横断歩道を渡ろうとしていれば必ず止まる。


まあ、そもそも都市設計の時点で速度の出る幹線道路については地下か高架という形で設けられた<自動車専用道>であってそもそも歩行者は進入できないし、横断歩道があるのは基本的には住宅街のために敷設された生活道路なんだよな。加えて多くの公共施設や商業施設の駐車場も自動車専用道と繋がっている。だから歩行者も通る道路で速度を出すことができないし出す必要もないし<歩行者優先>が徹底されていて自動車を制御するAIは確実にそれを遵守する。


もし自動車専用道に歩行者が進入して事故に遭ったとしたらそれは当然、歩行者の側の責任が大きくなる。俺もそこに疑問を抱くことはない。歩行者だって法に基づいて行動しなきゃいけないのは変わらないし。横断禁止のところを渡っていてそれで事故に遭って責任を問われるのは当たり前だとしか思わない。


『歩行者である』ことは<免罪符>じゃない。が、<罪に問われない状況>であればもちろん罪には問われないのもまた事実。


サディマが常識の範囲内でキャサリンにアプローチを掛けるのならそれは非難されるべきことじゃないが、


『自動車の直前に飛び出す』


や、


『横断禁止の場所を渡ろうとする』


かのような、


<わざわざ取り返しのつかない事態を引き起こそうとする行為>


があった場合にはそこは咎めさせてもらう。たとえ命を喪うようなことがあったとしても同情はしない。


が、それはそれとしてキャサリンの側も人間である以上は罪を問わざるを得なくなってくるだろうな。まあそうなると、


『彼女にどんな罰を与えられるのか?』


についても考えなきゃいけなくなってくるだろうが。



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