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未来編 そんな人間が存在したという記録は

小さな獣や虫を怖がり畑仕事も進んでしないケインを蔑む人間(地球人)は少なくないだろう。それどころか<価値のないもの>として排除しようと主張する者さえいるだろう。それを主張している自分自身に本当にそんな大層な価値があるのかどうか考えもせずに。


俺としても正直なところついついそういう人間(地球人)のことを見下してしまいそうになるのはある。そこは敢えて否定しない。だから<清く正しい社会を築こうとした者達>についても頭ごなしに否定しようとは思ってない。俺の個人的な意見は述べるとしても押し付けようとは思ってないんだ。そんなことをしたら理不尽な真似をしてしまうであろうことも承知しているし。


『清く正しいだけの人間なんか存在しない』


ことはこれ以上ないくらいに立証されてきてる。そんな人間が存在したという記録は歴史のどこを見ても確認できない。誰かの<偉業>だけを記したものはあってもそれは、


『当人が清く正しい人間であった』


ことを証明はしない。<偏った記録>に<証拠能力>はない。『状況証拠の一部として利用する』ことはできても単体としては証拠にならない。それも歴史が証明してきている。加えて今ではAIやロボットが映像や音声という形で残してくれる。


一時期、映像や音声そのものを一から簡単に作れるようになったのもあって証拠能力が失われていたりもしたが、現在はその区別も付けられるようになった。<実際の映像や音声>と<生成された映像や音声>とではデータの形式そのものが違うんだそうだ。そして実際の映像や音声は改竄できない。


<実際の映像や音声を保存するためのストレージ>は<上書き保存>ができなくて、しかもそこから他のストレージにコピーした上で加工された映像はデータの形式が変更された上で新規保存しかできないと。


もちろんそれらも現状では非常に強固なセキュリティではありつつ、永久に確実性を担保できるわけじゃないだろう。しかし今の時点なら証拠として十分なものとされている。


まあ今の技術が確立される以前のAIやロボットが記録していたデータは確かに改竄の可能性も否定はできない。しかしその一方で、


<生成された映像や音声による被害>


はそれが実用化された当初からあったことだそうで、


『実際の映像や音声と生成された映像や音声は異なる形式でデータが保存される』


というのは割と早い段階から行われていたものだそうだ。だから実際の映像や音声なのか加工されたものなのかは確認ができるとのこと。


ゆえに<証拠隠滅>として、


『関わったすべてのAIやロボットのデータに加工を施すことで証拠能力をなくす』


などということも行われたらしい。



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