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未来編 互いの存在を賭けて全力を尽くす

『AIやロボットが人間の仕事を奪うことは認められない』


しかしそれはあらゆる仕事からAIやロボットを排除することを意味しない。『人間がやろうとしている仕事を奪わない』だけで、『人手が足りない』となればAIやロボットが肩代わりをするんだよ。


そもそも人間が三百億人いたってその規模の人間社会を支えるには<三百億人の人間>だけでは到底足りない。それは、


<AI・ロボット排斥主義者のコミュニティ>


がこれ以上ない形で証明してくれている。彼らは、


『人間の社会は人間だけで運営するべきだ』


と考えそれが実現できてると考えてるが、それすら結局、


『AIやロボットを活用しているコミュニティの支援ありき』


だし。もう人間(地球人)社会は人間(地球人)自身の力だけじゃ維持することさえままならないんだよ。『大きく複雑になり過ぎた』から。もっとも、ここ<朋群(ほうむ)>でさえ<AIとロボットの支援>はなくてはならないものになってるけどな。


『人間という種としてここで生きる』


だけならまだなんとかなるだろうとは思う。あくまで、


<捕食される側>


としてだが。


ただ俺自身はそういう形で家族を喪うのには耐えられそうにないからな。だから今の形をとった。(あらた)を亡くした時の痛みは今もある。あんなのが日常的にあるというのはやっぱり耐えられない。その一方でAIやロボットの力を笠に着てこの世界を蹂躙したいとも思ってないだけだ。なんとか折り合いをつけて生きていこうと思ってるだけだ。その『折り合いをつけるだけ』でもAIやロボットの力を頼らないと無理だから利用してるだけで。


そしてそれを適切に利用するにはちゃんと<AIやロボットという存在>について理解してないと駄目だと思う。


『人間とは別の存在なんだ』


と分かってないと駄目だと思う。それにはまず、


『自分と自分じゃない人間は別の存在なんだ』


というのが受け入れられるようにならないと無理なんだろうな。同じ人間相手にさえそれができなくてどうして<異質な存在>相手にそれができる? 『別の存在を認める』というのは『別の存在をただ排除する』ことじゃない。たとえ生存競争に陥るにしたってそれは『人間とは別の存在なんだと認めない』ということには直結しない。


『互いの存在を賭けて全力を尽くす』


のは、むしろ相手を認めるからこそできることだろうな。そうじゃなきゃただ一方的に蹂躙することを望むだろう。それこそ『害虫を駆除する』ように。


俺達は子供達にそうなってほしくないんだ。



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