表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2817/2981

未来編 運転技術

ちなみに現在の地球人社会で一般的に販売されている自動車の多くは軽量かつ高靱性高剛性な素材で作られているので、重量は<普通乗用車>で一トン未満に抑えられている。つまり二十一世紀頃の普通自動車と同じサイズであればほぼ半分の重量ってことだな。俺のローバーもモデルになった車両と比べれば半分くらいの重量だそうだ。


それでも一トンもの重量の物体が時速何十キロもの速度で走る以上は、事故が起これば大変な事態に陥ることは間違いない。ゆえに<AIによる自動運転>がデフォなんだが、ここじゃ<道路>もなければ<法律>もないから自動車用の単機能AIだとちょっとつらいんだよな。だからエレクシアに運転を任せたりもしてた。メイトギアのAIは人間の日常生活の中で人間のあらゆる点についてサポートする必要があるから人間以上の複雑な思考ができるんだよ。自動車用のAIも人間に匹敵する思考能力はあるものの本質的には他のAIと連携して状況を<標準化>することで安全に運行するシステムだから、


『道路もなければ法律もない』


なんて状態で運用することはメインじゃないんだ。そんな状態で自動車を運用しようなんて人間はそもそも『自分で諸々なんとかできる』のが当然だし、完全な自動運転にならなくても別に問題ないんだ。それに自分の運転に自信がなくてもメイトギアを連れてれば運転を任せられるわけで。


(ひなた)(まどか)にはそもそも<ローバーの運転>を習得してもらいたかったからAIはアシストだけにしてもらった。AIが操作手順を何度も示し操作について感覚的に身に付けていってもらったと。これは(ひかり)(あかり)がローバーの運転を習得した時と同じ。ハンドルを握りアクセルやブレーキに足を乗せてるとAIが先に操作してくれてその通りに自分も手や足を動かせばいい。それを何度も繰り返すことでなんとなく身に付いていくわけだ。


そうして操作を覚えてから各種機能について学んでいってもらう。いきなり知識だけを先に詰め込んでも人間の体というのはなかなか知識の通りには動かない。動きをしみ込ませた後でその意味を知識として得た方がスムーズに取り入れられるそうだ。


まあそれについては個人差もあるから絶対というわけではないけどな。ともあれ(ひなた)(まどか)もそういう形でローバーの運転を覚えていった。未来(みらい)黎明(れいあ)黎明(れいあ)蒼穹(そら)にもいずれは覚えてもらうことになる。必ずしも必須ではないものの身に付けていて損はない技能だと思う。特にこういう世界では。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ