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陽編 そもそもナンセンス

『普通じゃない自分は人間社会で生きていちゃいけないんじゃないか?』


そんなことを考えてそんな考えに囚われて精神的に追い詰められるなら、


『考え過ぎるのはよくない。もっとシンプルに生きるべきだ』


というアドバイスは確かに意味があるんだろうし有効な気がする。だが人間(地球人)というのは物事をとにかく自分に都合よく解釈しがちな生き物だ。『考え過ぎるのはよくない。もっとシンプルに生きるべきだ』と言われると『他者を気遣う』『他者を慮る』ことをしなくていいと、『自分の感情にだけ素直になればいい』と解釈しがちだったりするよな。そんな形で利用されちゃ困る。本当にそれが必要な者が使えなくなる。好ましくない目で見られたりもする。


今じゃ医療技術の発達に伴い<体が不自由な人>自体がほぼいなくなったことで存在意義を失い廃止された<駐車禁止除外票>も、かつては悪用されたりしたこともあると聞く。一応、自動車を制御するAI自体にその機能が与えられて必要な者が搭乗した場合にはそれを示す信号が発信されるが、必要になること自体がそもそもないから世間一般には完全に忘れられた機能だそうだ。覚えてるのはAIだけと。


だから今は悪用されること自体がないものの、一時は本当に必要な者達に疑いの眼差しを向けられたりして本当に困ったらしいな。そういう話を聞くだけでも、


『人間(地球人)なんてこの宇宙に存在してる意味あんのか?』


と思わされないでもない。だが、何度も言うように『意味があるとかないとか』『価値があるとかないとか』で<命>を語るのはそもそもナンセンスなんだよ。そんなものは命の本質を表さない。命はあくまでも<事象>にすぎない。それを人間(地球人)が勝手に意味だ価値だと騒いでるだけでしかないんだ。自分達自身が<意味あるもの><価値あるもの>ってことにしたいからなんだろうが。


でもそんな妄執を捨てることができれば本当に気楽に生きることができるんだって、ここ<朋群(ほうむ)の世界>は教えてくれる。誰もそれに囚われてないからな。


いつまでもこのままでいてほしいと個人的には願ってるが、<社会>が大きくなってくればそこに<利権>と<既得権益>が生まれてそれを守ろうとする者達が自分達にとって都合のいい<理念>を掲げるようになるだろうし、その理念を正当化するための<意味>や<価値>をでっち上げるようにもなるだろう。


残念ではあるもののそれも想定に入れた上で仕組みを作り上げていかなきゃいけないだろうな。



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