表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2725/2985

陽編 正しさに拘り過ぎる

それについても、


『人間がAIに支配されてる!』


と騒ぐ奴もいるが、いやそもそも守ったところで命に関わるわけでもないルールをそこまで頑なに守ろうとしないのはなんなんだ? 『そうしなければ人間として終わる』とでも思っているのか? 俺としては、


『何を大袈裟な』


としか思わないんだがなあ。 些細なルールを守ってるだけで揺らぐ<人間としてのアイデンティティ>ってなんだ? 結局のところ、


『ルールに縛られない自分、かっこいい!』


って考えてるだけじゃないのか? そんな気しかしないんだよ。俺も別に完璧にルールを守れてたわけじゃないからいちいち面と向かって噛み付くつもりもないものの、


『ルールを守ってる方がおかしい』


的な理屈はどうかと思う。まあ確かに、ガチガチにルールに拘って少しでもそれに外れてると思うとやたら噛み付いてくるタイプの人間もいる。俺が知ってる中にもそういうのはいた。休憩中に仕事の愚痴をネタに他愛ない雑談をしていただけで、


『そういうネガティブなことを口にするんじゃない』


みたいに難癖をつけてくるのはいたよ。そのクセ、そんなことを言ってる当人は自分の気に入らない相手についてはネガティブな発言を繰り返すんだ。いや、仕事についてネガティブな発言は駄目で自分の気に入らない相手についてならネガティブな発言で貶めていいとか、酷いダブルスタンダードだとしか思わないんだが?


しかも、他の誰かから又聞きしただけの<デマ>を根拠にしてるんだから本当に性質が悪いと思ったよ。それがデマなのは、俺もその場にいたから分かるんだ。ぜんぜん違う話だったのを、悪意なのかただ単によく理解せずに脳内変換したのかは分からないもののまったく別の話にすり替えられていた。そんなものを真偽も確かめず相手を貶める根拠にするとか、要するにそいつがしたいのは<正しいこと>じゃなく、


『自分の思っている通りにならないものが許せないから感情的になっている』


だけなんだなと実感した。それでいて口だけは巧いから上司に取り入って自分の気に入らない相手が自分の職域に入ってこないようにしてたりもしたなあ。俺もそんなのがのさばってる職場には長居したくなかったからしばらくして転職したんだよ。


『そんな奴、他のと協力して追い出せばいいだろ』


と言うかもしれないが、当人は『自分が正しい』と思ってるから絶対に辞めようとはしないだろうなと感じた。そんなのと揉めること自体<労力の無駄>だとしか思わない。


だから『正しさに拘り過ぎる』のも違うと思う。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ