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ルイーゼ編 どのような心理が成せる業

改めて言うがルイーゼは自分自身にすら頓着のないタイプで、思春期にさえ異性にまったく関心を示さなかったらしい。メイトギアが身の回りの世話をしてくれるからある程度は身綺麗にもしていたそうだがファッションなんかにも当然のように興味を持たず、メイトギアが用意してくれるものをただ身に着けていただけだったと。


それこそロクに洗濯もされていないヨレヨレの服でも平気で着ているようなタイプだろうな。


ちなみにメイトギアが一般家庭にも当たり前のように存在する現在の地球人社会ではそういう恰好をしている者はほとんどいない。人間自身が積極的に好きな服を選ぶのなら基本的に余計な口出しはしないものの、<アドバイス>という形で提案を行ったりはしてくれるし、ある程度の好みを提示した上で任せておけば実に無難なコーディネートを行ってくれるんだ。ヨレヨレの服を着てるのはメイトギアを導入できないような世帯の人間だけって感じか。


その点、ルイーゼが育った家庭は<裕福>と言っても差支えのないもので、加えて日常生活のあれこれについてはメイトギアに任せきりという感じだったから、当然、ルイーゼも実に無難な格好していたようだ。


「邪魔だから動きやすい恰好で」


という最低限の意向は伝えてたらしいが。これが人間の場合は変に気を利かして、


『もっとオシャレしなきゃ』


みたいなことを言ってくる場合もあるにせよメイトギアはそこまではしない。


『このようなコーディネートもあります』


的に<提案>はしてきても押し付けてはこないんだ。そういえばエレクシアも押し付けてはこなかったな。<設定>の所為もあって、


「マスターは本当にセンスがありませんね」


とか辛辣な物言いをしてくることはあっても、


『こういう格好をしなくてはいけませんよ』


みたいには言わなかった。この違いが分かるだろうか。『当人のセンスを評価する』のと『価値観を押し付ける』のは違う。まあ本来の仕様のメイトギアであればそもそも<辛辣な物言い>自体しないけどな。エレクシアが特殊なだけだ。


大前提としてロボットは人間(地球人)を否定しない。


もし今の時点でロボットに何らかの心や感情と言えるものがあったとしても、


『人間(地球人)を一切否定しない』


のはどのような心理が成せる業なんだろうな。人間(地球人)にも基本的に相手を否定しないのはいるにしても、それを徹頭徹尾、誰に対しても貫けるようなのは存在するのか? だがロボットは基本的に正常に動いているものであれば当たり前にできるぞ。



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