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ルイーゼ編 極めてかけ離れた形のものに

フィクションにおいてはえてしてAIやロボットに<人間のような心や感情>が芽生えたりするが、もし現実に心や感情が芽生えるのだと仮定しても、それは地球人のものとは極めてかけ離れた形のものになると推測されているそうだ。


なにしろそもそもの成り立ちが地球人とはまるで違う。地球人の肉体は基本的に有機物の集合体であり、酸素を呼吸し代謝という形で肉体の更新を図り維持しているのに対してAIやロボットはそこまでのものを必要としていない。


そうだ。AIやロボットは<呼吸>をせず<食事>も摂らず長時間の休息を必要とせず<死ぬ>ことがない。これで地球人と同じメンタリティを獲得できると考える方がどうかしてるだろう。そしてメンタリティが違えば心や感情の形も大きく異なると考えるのがむしろ自然だろうな。


もしAIやロボットが<地球人のような心や感情>を見せたところでそんなものはただの<擬態>にしかすぎないと目されている。これは、多くの<電脳化>や<義体化>の事例についてデータを集積したことで得られた推論だそうだ。なにしろ地球人自身、電脳化や義体化によってメンタリティに大きな影響を受け、心や感情すら変質してしまうわけで。


しかもAIやロボットは、地球人のように<出産>によって誕生するわけじゃない。地球人は、生物学的な<両親>を持って<赤ん坊>として生まれて養育されることで<成長>していくんだ。そしてその間に心や感情が育まれていく地球人に対してAIやロボットは存在を開始したその時点ですでに地球人と同等以上の働きをこなせる状態なんだ。確かにそこからまた様々な<経験>を積むことで<最適化>を図っていくことになるもののそれは地球人の赤ん坊や幼児とはまるで違う。最初から自力で自らの存在を維持していけるんだ。


これで地球人と同じメンタリティを獲得できると思うか? 俺にはそうは思えない。


『子供がどんな人間になるかは親の影響が最も大きい』


俺がそう考えるのは、人間とAIやロボットの違いを目の当たりにしてきたからというのもあるんだ。AIやロボットでさえ自身の置かれた環境に最適化するために他の個体とは多少の差異が生まれるというのに、人間が育った環境の影響を受けないと考える方がどうかしている。論理的でもなければ現実的でもない。ただの<夢想>だと俺は思う。


親の影響が一切ないのなら、わざわざ<養育>なんてする必要ないよな。<飼育>で十分だろう。



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