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ルイーゼ編 親ガチャなる言葉

ああそうだ。ルイーゼほどの功績を残すことはできないかもしれないが、社会にメリットを与えることはできないかもしれないが、だからといって、


<本質的に物事を深く考えることができないタイプの人間>


についても、


『生きる価値もない』


とまでは言わないさ。排除しようとも思わない。あくまで、


<考えることができるのにしない輩>


については少々デメリットを味わってもらわなきゃなと思うだけだ。


でもなあ、『考えることができない』のと『考えられるのに考えない』のの区別をどうつけるかという現実的な問題があるんだよな。脳の研究についてもそれなりに進んだことで、


<元々多層的な思考ができないタイプ>


というのはかなりの確率で判別することができるようになったそうだ。つまり『わざと考えない』のではなくそもそもの能力的に『考えることができない』人間については<診断>を下すこともできる。


その一方で、


<能力はあるんだが十分に考えないタイプ>


については、果たしてそれがただの怠け癖によるものなのか『考える』ということについての鍛錬が不十分なために能力が活かせないのかの区別の方は、今でも正確には判別できないとのこと。


<思考について十分に鍛錬が行われた脳>


と、


<そうでない脳>


には明確な差異があるのは分かっていつつ、その差が本人の<怠け>によるものなのか環境の影響なのかの区別が難しいと言うべきか。


この辺りは単純に当人の脳を解析するだけじゃよく分からないしな。


メイトギアが日常的に運用されていた場合であればその記録を解析することもできるにせよ、メイトギアを導入していない家庭の方が少数派になったとはいえ、すべての世帯に必ず導入されているとは限らない。となるとどういう環境にあったのかを客観的に判断するのは格段に難しくなる。


なるほどメイトギアを導入していない家庭であっても日常的に使っている様々な家電製品や携帯端末にもAIは使われていて、それらの記録からもある程度は窺い知れるんだが、メイトギアほどは全体を統括した情報として保存することができないから、解析が圧倒的に大変になるんだよ。正確性も下がるし。


さりとてそういうことも含めての<環境>だよな。


『メイトギアも導入できないような貧乏家庭はダメ人間を作る』


なんてことを言いたいわけじゃない。その傾向が強まる可能性は否定しないものの、そうだと断定してしまえばかつて一時期妙な形で世の中に蔓延ったという<親ガチャ>なる言葉を肯定することにもなるしな。



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