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メイフェア編 獲得するしかなかった能力

以前にも触れたとおり、<人間(地球人)という種>は、地球規模の距離すら容易く超えて移動することを、二十世紀にはすでに実現してしまっていた。それ以前でも、


『時間を要し命がけになる』


という点さえ覚悟すれば<ただの帆船>しか移動手段がなかった頃にさえ一万キロ単位の移動さえ実現して見せてたよな。実際にそれで遠く離れた地域に出向いて侵略行為まで行っていたりする。歴史上有名な事例だけでもいくつも出てくるくらいには。


そんな人間(地球人)が<細かいことを考慮しない大雑把な対処>を行えばどれだけの軋轢が生じ、そして多くの命が失われるほどの衝突になっていくか、少し考えただけでも分かるだろう? 人間(地球人)は単なる獣じゃなくなってしまったんだ。獣のように自分のことだけを考えて行動すればいいわけじゃなくなってしまったんだ。


そしてこれはここ朋群(ほうむ)でもすでにそれだけのことが可能なのは変わらない。必要がないから、それ以上にリスクを冒す理由がないから、わざわざこの台地から出ていかないだけで、ワイバーンでも数千キロの移動は十分に可能なんだよ。


さらに大型のそれも、使用目的のこともあって航続距離の短い<回転翼機>が現状では主流だが、こちらも、


<大陸間の飛行が可能なレシプロ機>


でも作ることはできる。これまたそこまでの必要性が今はないから作ってないだけなんだ。


つまり、


<大量の爆弾を積んで大陸間を飛翔し他の地域を爆撃する飛行機>


の建造も難しくない。


それだけの<力>を持つ者が他者に対して攻撃的でいることを肯定するのがどれほど危険か、ちょっと頭の働く者なら簡単に分かるだろう?


渡り鳥が<一トン爆弾>を抱いて飛んでくるか? 対空砲が届かない高度からそれを地上に向けて落としてくるか? それができてしまうのが<人間という種>なんだ。


『他者を気遣う』


『他者を慮る』


『他者を労わる』


『他者を慈しむ』


これらは人間という種が生き延びていくためには獲得するしかなかった<能力>だ。これを否定するというのは、自身が人間であるということを否定するにも等しいと俺は思うんだよ。


いまだにコミュニティ間での紛争がなくなってはいない<地球人類という種>ではあるものの、少なくともそれはあくまで限定的なものにとどまってるのもまた事実。


今も<野生の獣>として淡々と日々を過ごしている竜生(りゅうき)を見てても実感できるよな。<怪物としての力>を持っていてもやっぱり人間(地球人)とは違うんだ。



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