メイフェア編 加害行為へのハードル
<人間>はとにかくこうしてあれこれ考え続けて自らを律していかないとどこかで破綻する生き物だ。なにしろ<人間社会>というもの自体が、
『個人の感情や気持ちを常に優先してくれるわけじゃない』
しな。と言うかそんなことはそもそも不可能だ。個々人の感情や気持ちをすべて同時に受け止めるなんてのは、<矛盾>というものが一切存在しない状況でしか成立しない。人間個人それぞれの感情や気持ちはむしろ、
『矛盾している方が自然』
なくらいに違いがあるからな。となれば当然、誰かの感情や気持ちを優先すれば他の誰かのそれは後回しにされるということも意味している。そしてそれにただ憤って感情を爆発させ、強引に自分の感情や気持ちを押し通そうとすれば大きな軋轢となって<社会のリスク>そのものにもなる。
<通り魔>や<テロ>はその最たるものだろう。俺はそれらを容認するつもりはないし、 ましてや推奨するはずもない。むしろ厳しく対処していこうと思っているくらいだ。
しかしだからこそ、自分の感情や気持ちを常に優先してもらえるわけじゃないという事実を受け止めるられるだけの精神的余裕は確保しなきゃと思うんだよ。
そして<人為的な厳しさ>なんてのは、
<精神的余裕を削り取る悪手>
だと思ってる。もちろん厳しく対処しなきゃないけない状況もこの世にはある。俺が通り魔やテロをはじめとした<他者への加害行為>については厳しく対処しようと思ってるのもそれだ。そこはなあなあで済ますことはできない。できないが、
<子供である以上は当然の未熟さ>
や、
<他者を害するわけでもない趣味嗜好>
や、
<本人が意図して獲得したわけじゃない特徴>
などについてはそこまで目くじらを立てる必要はないと思ってる。
<子供の悪意ないやらかし>とか<性自認>なんかが分かりやすい例だな。
ただし、他者を害する形のそれについてはやっぱり話は別だ。<イジメ>は<悪意ないやらかし>じゃないし、
『同性の気安さを利用して強引に関係を迫る』
なんてのも許すわけにはいかない。これも実際のところ、『個人の感情や気持ちを常に優先してくれるわけじゃない』のを表してるよな。
<気になる同性に対して同性の気安さを利用して強引に関係を迫りたいという気持ち>
なんてものを容認することはできないさ。まあこれは相手が<異性>でももちろん同じだが、<同性ならではの気安さ>ってヤツが間に入るとさらに<加害行為へのハードル>が下がる傾向にあるから要注意なんだよ。




