表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2446/2987

焔と彩編 親はいつか必ず

ついこの前までスッポンポンでそこらじゅうを走り回って跳び回ってとしてた(ひなた)(まどか)が<一人前の口>をきくようになって、俺は胸の奥がグッとなるのを感じた。


子供の成長を実感するというのは、つくづく心に染み入ってくるよな。これもまた<心というものの働きの一つ>だと感じる。


もっとも、だからといって全ての人間が同じように感じて当然とまでは思わないけどな。実際、(ひなた)の実の母親で(まどか)の育ての母親である(ひかり)は平然としていたし。


かと思うと、父親である(じゅん)は、


「ひなた、えらい! まどか、えらい!」


と涙ぐみながら二人を褒めていた。姿こそは地球人とほとんど変わらないものの(ひかり)と違って<純粋なパパニアン>であり俺達と出逢うまでは普通にパパニアンとして生きてきたはずの彼がここまで<人間としての感性>を獲得できるとは思っていなかった。それだけ(ひかり)に惚れてて彼女の影響を強く受けたというのが大きいのかもな。


とはいえ、(ひかり)が平然としてるのに対してこれというのは、もしかするとこういう時は父親の方が感じ入ってしまう傾向がそもそもあるのかもしれないなとも思う。


<男>ってヤツはなんだかんだと強がったりイキがったりしがちなもんだが、そもそも本質的には<なよなよした部分>があるからこそそれを隠そうとするんだろうか。


これについてはともかくとして、(ひなた)(まどか)が立派に成長してくれた点については純粋に喜ばしいよ。それどころか感謝の気持ちでいっぱいだ。


(あらた)のことが頭をよぎりつつ、こうやって次の世代が育ってくれば前の世代は退場していくのが摂理というものだよなと改めて思う。俺だっていつかはこの世から去る。これは生き物である限り避けようのないものだ。だからこそ、


『どう生きたか?』


というのが重要になってくるのかもしれない。その点、(あらた)はちゃんと生き切ってくれたと感じる。俺にはそう思える。だからこそ悲しいと同時に『お疲れ様』と感じられるんだろうな。


(あらた)にとって(ひなた)は<甥っ子>で、(まどか)にいたっては<義理の姪っ子>であってそれこそ血の繋がりもないが、<連なり>はちゃんとあるんだよな。


そして(あらた)が育てたレトとルナも、立派に育ってくれている。人間(地球人)のような反応を見せてくれてなくても、悔やんだり悲しんだりしてくれていなくても、それを咎める必要性は感じない。


どんな形であっても<親>はいつか必ず子供の前からいなくなるものだ。その上で(あらた)は我が子を守ってみせたんだ。本当に立派だよ。


俺にとっては<自慢の息子>だ。


間違いなくな。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ