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焔と彩編 人間の命令があれば

とまあ、なんにせよ今はロボットによって対処することを考える。ハチ子に乗ったエレクシアが到着するまでの間も手をこまねいて見てるわけにもいかないしな。


だからホビットMk-Ⅱとリンクして自身の手足としたますらおが、<猪竜(シシ)に似た巨大な獣>の方へと向かう。


さっきも言ったようにアカトキツユ村を背にして正面切ってぶつかるのではなく、大きく迂回して背後に回ってからわざと姿を晒して向かってこさせ、誘導するという作戦だ。 


それが必ずしも上手くいくとは限らないにせよ、そのための<エレクシアの派遣>なんだ。<保険>としての。


で、躊躇うことなく、<高度に訓練された兵士>のように確実にホビットMk-Ⅱらが密林の中を駆け抜け、配置につく。ホビットMk-Ⅰの頼りなさを思えば『隔世の感がある』ってもんか。


もっとも、コーネリアス号でデータ収集のための試験運用を続けているホビットMk-Ⅰの方も、蓄積されたデータをフィードバックして改修を繰り返しているから、今じゃほとんどホビットMk-Ⅱと変わらないほどの性能を発揮しているが。


と、余談はさておいて、ますらお率いるホビットMk-Ⅱらの働きを見守る。


これによってホビットMk-Ⅱにどれだけの損害が出るか分からないが、それを思うと気が重いが、考えてみたら人間の軍隊だってなるべく犠牲が出ないように作戦を立ててことに当たるわけだから、ロボットだって同じようにできる。なにしろ、ホビットMk-Ⅱはほぼ人間と同じ働きができるようになったんだから。


必要とあらば損害を顧みないやり方もできるというだけで、なにもわざわざ損害が出るようなやり方をしなきゃダメってわけでもない。


ホビットMk-Ⅱを手足として使うことになるますらおも、無駄に損害を出すわけじゃないはずだ。


ロボットは命は持たないが、だからといって『損害すら厭わない』わけじゃないさ。人間ほどは<補償>を考慮する必要もないとはいえ、損害が出た時にそれを補うためには<コスト>が必要になることはもちろん理解していて、それを人間に負わせるのを是としているわけじゃないんだよ。


可能な限り自分の身を守ろうとするし、わざと自ら破壊されようとしたりもしない。人間の命令があれば、人間なら踏み込まない踏み込ませないレベルの危険であっても躊躇なく踏み込む場合もあるというだけだ。ゆえに破壊される時も少なからずある。


これまでに破壊されたロボット達も、そういうことなんだよな。



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