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三
そろそろお開きの時間です。随分と長く話してしまったような気がします。
それに、随分と長居をしてしまいました。ここ、すごく居心地がいいですね。
けれどそろそろ帰らないと、彼らにどやされてしまいます。
きっと支部長が、君のためにコーヒー牛乳を入れて待っています。
巡回部長が、僕の帰還が遅いと苛立っているかもしれません。
人事部長が、研究部長が、総務部長が、きっとそれを見て笑っているでしょう。
目に浮かびます。
さあ、行きましょう。
僕にしっかりついてきてください。
世界の外側で、迷子になってしまわないように。
一歩、そこから踏み出せば、ほら。
『ようこそ、新たな同志』