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好きの定義

返事も何もあいつは友達だろ?

普通に好きだよ、友達として。

そういうことじゃないの?

って思ってたんだけど、どうも違うらしい。

暁人のいう好きは付き合いたい、恋人になりたいという意味の好きらしい。所謂、恋愛感情。

そんなこと言われてもなあ、俺女の子が好きだし。

彼女は何人かいたことあるし、それなりに経験もある。ストレートっていうんだっけ?


そのあたりについてはそれとなくあいつにも伝えたんだ。でも、

「うん、知ってる。でも俺男が好きなんじゃなくて圭ちゃんが好きなんだよね。だからちゃんと俺を見てもらえるように好きって言ってるの」

と分かってるんだか分かってないんだか、俺には理解ができない。

「きっかけなんてわかんない。いつの間にか圭ちゃんのこと目で追っちゃうし、いつも考えちゃうし。これって好きってことなんだと思うんだよね」


好きの定義ってなに?と問われたら確かにそういうことなのかもしれない。

廊下で会えば、すっ飛んできて、

「圭ちゃーん!」

と纏わりつき、授業でグラウンドにいるとどこからともなく、

「圭ちゃん!頑張って~」

と声が飛ぶ。

お昼になると和真(かずま)を連れてわざわざこっちの教室に来て一緒に食べる。

どれだけ好きなんだよ、お前。


人に好かれて悪い気する奴なんていないだろう。俺だってそうだ。

好き好き言われてちょっと優越感に浸ってるところがあるのは認める。それが男だろうが女だろうが暁人だろうが好きって言われれば嬉しいよ、そりゃ。

でもときめきではないんだよな。

これでときめいたらそれはそれでどうなっちゃうんだろう?と思ったりするけど、今のところそんな気ない。


暁人が桃色ビームを振り撒くのを俺は、うざい、しつこい、いい加減しろと無下にあしらう。そんなことであいつがめげないのを知っていながらちょっと面白がってる。我ながら性格悪い。

それなのに変な空気にならないで今まで通り仲良くやれてるのは有難い。だって友達としては俺だって好きなんだから。



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