ジュウニ。メリットガアレバ、ヤルゾ
「……ならあんたは…ジンの知り合いか?」
――……質問に、なんでも答えるつもりはないけど…まあ彼の知り合いではあるよ…
謎の声はホイホイ質問してくるロイへ釘をさした
「……わかった」
ロイは渋々謎の声に了承を示した
――さて…ジンについて、手がかりが欲しいんだよね?
「……聞いてたのか?」
ロイは謎の声に訝しげに疑問を投げかける
――…まあ……常に聞いてるわけじゃないけどね…
「………」
ロイは何処から喋ってるかわからない、謎の声にジト目になる
こちらが見えているのか不明な謎の声は少し慌てたのか
――と、とにかく。ジンについて、手がかり欲しいんだよね?
と、若干焦る様子でロイとエコに再度確認してくる
「……いらん」
ロイは少し間をおいて、謎の声の提案を断る
――い、いらないのかい?
謎の声は意外そうに声をうわずらせる
「ああ。…いらん」
――……理由を聞いてもいいかい…?
「俺にジンって人を探す理由がない。…まあ、エコに協力してやってもいいかなって思ってるだけだ」
――……ふむ、なるほど……つまり…メリットがあればやる気になると?
謎の声はロイにジンを探させたいのか、グイグイ提案してくる
「…そうだな。メリットさえ、あれば?」
ロイは疑問形で謎の声の提案を肯定する




