第1章 プロローグ
初めて小説を書いてみました。。とても不安でいっぱいです。。。。。テンポよく書きたいと思ってます!それではどうぞ!!!
改行や大まかに再度修正(2018/11/28)
……私はロイ……孤児だ……
私は生後間もない頃、毛布で丁寧に包まれた状態で孤児院の門戸の前へと、カゴごと私は置かれていたらしい……
らしいというのは、私が小さい頃に神父様にそうだったと教えてもらっていたからだ。
私は孤児院に対して、不平や不満等といった感情は特に思い浮かんでこない。両親が私を捨てて、孤児院へと放置していたことに対しても、私はなんとも思わない。
孤児院で今日に至る、これまで日々を過ごしてむしろ、ここまで私のことを育ててくれた事に、私はとても感謝さえしている。
私は私のことを産んでくれた母親や、父親の顔を見てみたい…などと今まで生活してきた中で、一度も私は思ったことはない。私にとって、親と呼べる人物は神父様なのだ。
私を孤児院へと捨てることになってしまった経緯について、両親へ問いただしたいと思わない。むしろこの私に生を与えて、産んでくれた事について私は感謝している……
教会と孤児院を両立させている神父様から、子どもを産む際の辛さや命の大切さについて、私は神父様に教えてもらっているから……
……さて。……前置きはこれくらいで…いい、かな……?
「……なぜ…こうなってしまったんだ……??」
つい小言が漏れ出てしまったことに、私は仕方がないと思う。
だって…目の前が……辺り一帯が……………
火の海だもの。。。。。
また実験を失敗してしまった…ロイは頭を抱えてうずくまった
(私は、悪くない…はずッ! むしろ、この向上心を、褒めて、欲しいッ! 人というのは、好奇心という名の魅力には、抗えぬ…はずッ! だって、人は、失敗から、学ぶッ! と、神父様から学んでいるのだ…!)
ちなみに今回ロイが実験と称して行ったのは、火の錬金術の五重の掛け合わせを実行した結果による。
「……はぁ。……片づけるか…」
ロイはため息をつきながら、ガックリ…と肩を落として、火の海へと変貌してしまった場所を片づけるための作業へ取り掛かる
今回ロイが実験と称した場所の周りには、草や木といった燃えるものが辺りにあまり見当たらない、ただの荒地で実験したのが火の手があまり広がらなかったせめてもの救いであろう……
ロイは気乗りしないながらも、火の海を対象にすると錬成を行った
ロイの手から紅い光が迸り火の海が、ロイの錬成によって淡く紅く光り輝きだす。ロイの錬成はすぐに火の海に効果を発揮すると、火の勢いは時間の経過と共に弱くなって、火の海は鎮静化していった…
「……ふぅ。…これくらいで大丈夫のはず…!」
ロイが火の海へと錬成に成功したことで、今現在は火の海は白い煙をモクモクとあげるだけのみとなっていた
「これ絶対、バレるよなぁ……んー…」
どう誤魔化したらいいものか…とロイは頭を悩ませる。
ロイは神父に怒られるというコトが…非常に、非常に、怖く…とても恐れている……
怒った際の神父が、ロイは昔からもの凄くトラウマであった。
木へとロイをくくりつけて縛ったり、縄で体を縛られたロイを木に吊るしたのちに放置したり。尻をむき出しにした状態での、しなるムチによる百叩きをしたりなどなど…挙げたらキリがない程、ロイはいろいろと神父から罰として罰せられていた…
どうやって神父様に言い訳しようか…など頭を悩ませながら、ロイは肩を落としてリガルの街へと向かってトボトボと歩きだす
ロイが住む孤児院は、リガルという街の中に存在する。リガルは、ブルガ王国のリガル領内にある住人2000人程が住んでいる、のどかでこじんまりとした街である
とうとうリガルの街へとたどり着いてしまったロイは、非常に重い足取りで牛歩作戦の如く、ゆっくりと孤児院へ向かって歩いた。ロイが孤児院へ嫌々ながらも向かっている理由は、神父に実験の失敗をしてしまったことについて懺悔する為だ。
過去に一度ロイは神父から叱られることを恐れ、孤児院には帰らず野宿を敢行したことがあった。しかしなぜか、その野宿先が神父には筒抜けであった。その野宿を敢行した、当時のロイが酷い目にあったとだけ、記載しておく。
ただ……
(懺悔とか、正直、超ッ! したくないッ! ものすごく、ものすごく、したくなんかないッ! なんで懺悔なんて、しなければ、いけないんだッ! むしろ、懺悔しようとほんの少しだけ思っている、私のッ! このッ! 心を! 褒めてくれッ! 私は、悪くなんて、ないッ! 全て、好奇心が、悪いッ!)
…などと、ロイは心の中でブツブツ…と呟いているうちに、ロイはとうとう孤児院へとたどり着いてしまった…
教会に勤めている神父の申し送り事項として、孤児院の管理を代々任されている。その為管理し易い様に、教会の隣に孤児院が建てられている。
孤児院の外観はかなり年季が入っていて、古くからリガルの街に現存している。リガルの街の他に建っている家などと比べると、孤児院の年季が相当なモノだと一目でわかる。しかし手入れだけは事欠かさないように、丁寧に隅々まで手入れが行き届いて孤児院は管理されている。
その手入れも、たまにロイが罰として貢献していたりする…
(神父様、いつもこの時間帯なら教会の方にいるはず…!)
とこの時だけは神父には会いたくないロイは、孤児院の扉に手を掛けて静かにそー…っと扉を開ける。
「………おかえり…ロイ…」
しかし孤児院の扉を開けたロイの目に飛び込んできたのは……
胸の前で両腕をガッチリと組んだ仁王立ちで、その容姿は神父服を着ていないと、色んな修羅場を潜り抜けてきた極道かな?と思えてしまう神父様。そんな神父は笑顔を浮かべてはいるが、しかし目だけは笑っていない神父が…なぜかそこに立っていた……
「……ただいま…帰りました。……神父様…」
ロイはとりあえず、自慢のポーカーフェイスで神父に返事出来たと思った。
しかし神父の目から見ると、ロイの目元は僅かにピクピクと引き攣っている。その様子を、神父は無言の笑顔で静かにロイを見つめ続ける。不動の仁王立ちで…
しばらくの間、神父と見つめ合っていたロイの額から冷や汗が一筋、ツーっ…と垂れた頃
神父の無言の圧力という名の説教に屈して、とうとう観念したロイは神父が何も言わずとも自ら進んでその場に正座した。正座したロイを無言でジッ…と、観察していた神父は静かにただ淡々とロイへ尋ねる
「……怪我は…?」
「ありませんッ!」
「……そうか……言いたいことは…?」
「ありませんッ!」
「……そうか……言いたいことは…?」
ロイが隠そうとしているのが丸わかりな神父は、語気を強めて再度ロイへ問う
「……以後気をつけますッ!」
ロイは少し間を置いて、神父にそう答えた
「……はぁぁ…っ。…ロイ、お前が無事ならいい。…今回は不問にするが…無茶はするな……わかったか…?」
神父は右手で顔を覆って、肩を落としながら告げる
「はいッ!神に誓ってッ!」
ロイは正座のまま、清々しいほどキリッとした表情を浮かべて神父に返事を返す
やれやれ…といった表情で、神父はロイを孤児院に手招きして入るように促す。ロイは無事、孤児院に入る事に成功するとそのまま自室に直行して、ベットへ倒れこむようにロイはうつ伏せに倒れこむ。ロイはベットでうつ伏せになりながら、なぜ神父様にバレてしまったのかロイは不思議だなと考える
(ポーカーフェイスには結構自信があるのになぁ……)
頭の中でぐるぐると、ロイはいろいろと考えているうち瞼が重くなってきたのか、ロイはそのまま静かに眠りについた…
神父はロイが自室に入っていったのを見届けた後、腹を空かせているであろうロイの為に、食事の支度に神父は取り掛かった。
神父は鍋の煮込みの最中、手が空いた合間にふと…窓から見える景色を眺める。未だ荒地の方角から白い煙が、モクモクと上へ上へと昇っているそんな景色を…
ロイは自分の空腹の音で目が覚めた。
陽が落ちた部屋は、すっかり暗くなっていた。
「……明かり…明かり…っと…」
ロイは頭の中で錬成陣を思い描いて火の錬金術を発動する
ロイは空気中に存在する物質を対価にして、錬成陣を構成した。なのでロイが消そうとするか、もしくは周りに空気がなくならない限り、半永久に錬成した火は消えることはない。ロイの部屋に置いてあるランプへ、錬成した火で点灯させた。ロイはランプを片手に、部屋を出ると食卓の方へ移動する
「……起きたか…ロイ……後で話がある……」
部屋に入ってきたロイに気がついた神父は、食事を支度をしながら静かにそう呟いた
「……はい……神父様…」と、ロイは返事をして席に着く
ロイは昼間の事か…と、肩を落とし落ち込む。神父がまだ引きずって、怒っているのかと憂鬱に思いながら……
孤児院のご飯事情については……
街の住民から教会へは食材など、寄付として分けてもらっていたりしているので食材の数が少なくいつも質素だ。質素になってしまうと、材料が足りないから普通は美味しくはない。なのだが……神父の料理の腕がいいのか、味に不満はない……むしろ美味い!
(街で定食屋を開けば、神父様の腕ならそれなりに繁盛して儲かるんじゃ…?)など、ロイは毎回思いながらご飯を食べている
神父とご飯を食べ終えひと息ついていた頃に…
「……さて…ロイ………突然だが……学園に行け…」
「……ッ!………いきなりですね?……神父様」
神父からの突然下された提案にロイは驚いた
「……ロイ……錬金術が楽しいのだろ?……学園ならば…錬金術について学べることは多いだろう…」
確かにここ最近、ロイは錬成が楽しくて楽しくて実験と称して色々と……やらかしていた
「……ロイ…楽しいというのは別にいいが…錬金術には常に危険がつきまとっている……その危険性を学園で学んでこい……いつまで孤児院にいるつもりだ…?」
神父は優しい人だ……ロイのことを思い言ってくれている。神父に今まで育ててくれた恩返しがしたくて、神父の力になりたくてロイは錬金術を身につけてきた
最近は火の扱いにもだいぶ慣れてきた。昼間の惨事はまぁ…引き起こしてしまったが……
火の錬金術については、だいぶマスターしてきていると自負しているつもりだ。だが錬金術について、確かに学ぶことがあるのも確かだ
今以上に火の錬金術を扱うことが出来れば、もし仮に孤児院が火事になったとしても自分の力で鎮火出来ると思う…
ロイが物覚えつく幼い頃、街に火事が発生した……
火事が起きてる建物に向かって、女の人が泣き叫ぶ。他の住民は、女の人が建物の元へ行かないように抑えているが、女の人は誰かの事を必死に叫び建物に向かおうともがき暴れる
今でもその光景をロイは夢でたまにみる………
火の手がどんどんと広がり街を火の海に変えていく
始めは野次馬として火事を見物していた人たちも、次第に街へ広がっていく火の手の速さに恐れをなす。火の手が広がるのを防ぐ為に、住民は街の中に流れ込んでいる川から水を汲んでは火事の消火を試みている。しかし、火の手は焼け石に水の如く火の手が弱まることはない
住民の頑張りによってようやく火の手が弱くなってきた時
街に配属されてる騎士団が、ようやく駆けつけた。騎士団に所属している、水や土の錬金術師が連携して火事を消火して街の火事は鎮火した
しかし建物に向かって泣き叫んでいた女の人の、大事な人は火事によって帰らぬ人になっていた……
幼いながら…その時に何も出来なかった、無力な自分が悔しかったのをロイは今でも夢でみる……
「学園に……入りたいです…」
「……そうか………学園の学長には話をつけておこう……今日はもう寝なさい」
「はい…神父様………おやすみなさい」
神父に一礼してからロイは自室に戻る
ロイはベットにもたれかかり、神父のツテや交友関係が広いことに改めて驚いていた
(神父様っていったい何者なんだろ……?)
しばらくぽけー…っとしたあとロイは寝た…
ロイが寝たのを確認した神父は孤児院の外へと出た
神父は地面に描いた錬成陣に手をつくと、神父は錬金術を発動させる。錬成陣は銀色に輝き迸ると、錬成陣内の描かれている地面から何かが浮き上がった
神父は地面から浮き上がった、鉄で出来ている無線機の様な何かを手にして神父は小声で誰かと会話していた………
翌朝ロイが起きて目を開けるとロイの部屋には神父様が何故かいた
(………ん?……寝ぼけてるのかな……?)
ロイは重い瞼をぐりぐり擦る。もう一度ロイが部屋を確認すると部屋になぜか神父様がいた
「………おはようございます……神父様…」
「……おはよう……ロイ…」
「…何故…部屋に……?」
「……朝ご飯食べたら学園へ向かうぞ」
ロイの疑問に神父は答えずご飯を食べるように促す
(……!?…えっ…早くね!?……神父様いったい何者!?)
「……学園について…心配か……?」
神父はロイの動揺を学園についての心配によるものだと勘違い
「………は、はい………あの…入学金…などのお金は………その……大丈夫…なのですか………?」
ロイは神父の顔色を伺うように途切れ途切れに尋ねる
ロイの寝起きについた寝癖を神父はわしゃわしゃと撫でて
「…ロイ……心配なぞいらん……学園には奨学金制度という制度がある…」
「そうなの…ですか……」
ベットから起きあがって、ロイは洗面台へ向かい水で顔など洗って食卓へと移動した。ロイが顔を洗っている間に、神父が食事の準備をしてくれていたので朝ご飯を神父と一緒に食べた
朝ごはんのあと孤児院の外にロイが出ると馬車は既に待ってた
(これも…神父様の手配……?)
「さてロイ……学園へと向かうか……」
神父は馬車へロイの荷物を積み込む
「神父様…馬車を扱ったことなんてあるんですか…?」
馬車の操手に誰も見当たらなく、馬車の周りには誰もいないのでロイは神父に質問した
「………昔に少し…な……」
神父は遠い目で遠くを見ながら呟いた
馬車の客室へロイが乗り込んで神父は操手席の方に座り、神父は王国にある学園に向けて馬車を走り始め、ロイを連れて行く……
ど、どうでしたか??楽しんで頂けれたら幸いです。。。
何かしら不都合があったら修正します!
誤字などありましたら是非よろしくお願いします!!!