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プロローグ

高校一年夏、僕こと【柳田 生斗(やなぎた いくと)】は"失恋"をした。好きだった先輩に彼氏がいた。


恋の始まりなんて漫画と同じ、同じ部活の先輩に恋をした。


初めての気持ちでいつも足を弾ませていた。


元気な声で「先輩!おはようございます!」とか

「やっぱ、先輩の奏でる音は素敵ですね!」なんて

人懐っこい犬のように尻尾をブンブン振って駆け寄る


先輩にとってはきっと"同じ部活の後輩"なんだと思う

けど、恋に浮かれている僕はそんなことに気付くはずもない。


だから、今日この瞬間そんな色鮮やかな日々に亀裂が入って硝子が割れたようにピシャーンガラガラと音を立てて崩れ落ちる


「……好きになんてならなきゃよかったかな」


僕は瞳に涙を溜めて震える声で小さく呟く

こんなことを聞かれたらきっと、どこかの誰に怒られるんだろうな……


それからというもの僕は塞ぎ込んでしまった。

"恋"という感情に……もう二度と人を好きになんてならないそう誓ったんだ


高校一年秋、文化祭三日前で慌ただしい

僕は文化祭で使う道具を抱え廊下を歩いていた。

すると教室から声が聞こえる 

僕は教室へ目をやったそこにいたのは【小宮 羊(こみや よう)】いつの日か幼馴染の【小原 日向(こはら ひなた)】に紹介された人、僕の大嫌いな人 


小宮は台詞をすらすらと読み上げていった

手は大きく相手に伝わるようにまるで舞台の上に立っているかのように


僕はその光景に思わず魅入ってしまった

そして思った


「小宮もそんな顔、するんだな」


_________________________


高校1年秋、文化祭当日

僕は日向に連れられ演劇部の舞台を見に来ていた


「ようーーー!」

「あ、日向ちゃんと柳田くん」

「……うす」

「来てくれたんだね」

「……日向に連れられて」

「そっか!」


ニコッと笑う小宮に一瞬目をやってすぐ逸らす

僕は小宮のこういう所が嫌いだ。

どこか演じてるような無理しているような笑顔


「じゃあ、そろそろ行ってくるね」

「うん!楽しみにしてる!」


舞台の幕が上がる、演者が台詞を言っていく

小宮はどこか緊張はしていたが特に問題は無く終わった


「お疲れ様〜!」

「あ、二人とも」

「……おつかれ」

「うん、ありがとう」

「午後の部も楽しみにしてるね」

「……うん」

「じゃ!生斗いこっ!」

「ああ」


僕は日向の後を着いていく

ああ、そうだ


「小宮」

「ん?何かな、柳田くん」

「肩の力、抜けよな。それだけ」


僕はそれだけ小宮に伝えて日向の後を追った

一応、昼の部も見に行ってやるか……暇だしな


_________________________


そして迎えた昼の部の小宮はどこか吹っ切れたような顔をしていた。

その姿は朝よりも堂々としていてキラキラしていた


ーートクン


「?」


どこかでそんな音がした

僕は周りをきょろきょろと見渡すが何かが落ちた気配は無い


僕は視線を舞台へと戻す

ちょうど小宮の見せ場だった

僕は小宮から目を離せなかった……いや、離したくなかった


さっきの何か落ちた気がした音はその正体は僕自身だ

これが何なのかは分からない。

でも、僕からはドクドクと鼓動が速くなっていく音が耳に届いていた


無事に終わった演劇部の舞台

僕と日向は小宮のところへ向かう


「すごい!すごいよ!羊!朝も凄かったけど、昼はもっとすごかった!ね、生斗!」

「……ああ、そうだな」


ふと羊と視線が交わる

何だか恥ずかしくってバッと目を逸らす


「生斗?」「柳田くん?」


二人が不思議そうに僕を見る


「なんでも、ない……僕飲み物買ってくるお茶でいい?」

「え?う、うん」


僕は逃げるようにその場から抜け出し自動販売機へと全力で走る


「なんだよ……これっ!」


込み上げる熱と速くなっていく鼓動が僕を困らせる

こんな感情はあの時と似ている。先輩を"好きになった"あの時と……


僕はもう二度と人を好きにならないと決めたのに……

僕はまた、人を好きになってしまったんだ……


大嫌いだった相手に……


はじめまして、panoramaと申します。

学園×恋愛モノの作品を書きます。

よろしくお願いします

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