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転生少女は家族に会うのを夢見るか  作者: パイロキシン
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6話 昇格と職業と

 私は朝、六の鐘が鳴る頃起きてまず外の井戸まで行き顔を洗う。


 そして部屋に戻り二度寝、するわけにはいかないから身支度を整え、朝食を作るために炊事場に行く。


 今日の朝食は何にしようか…


 そうして私の朝の時間は過ぎていく。



「フィー今から教えられるけどどうする。」


「少し待ってちょうだい、先に洗濯を済ませないと。」


「わかったわ。先に行って待ってるわね。」


 私はそう言うと、フィーがいつも勉強に使っている書庫へ向かった。


 この部屋は書庫というよりもむしろ物置に近い。


 本もあるにはあるがやはり高価なためあまり置かれてはおらず、使われていない椅子などが置かれている。


 フィーはいつもこの本と椅子などを使って領都の学舎に入るために勉強をしているのだ。



「お待たせアイリス。ごめんね時間かかっちゃった。」


「大丈夫よ。早速教えていくわね。それでどこがわからないの?」


「えっと、この魔法行使における効果とそれによるMP消費量の変化についてってところ。」


「これはね実際に使ってみた方がわかりやすいんだけど、MP消費量にこの魔力関数をかけて…」



「…だからここにさっきのyを代入することによって答えが求められるの。」


 私がフィーに算学を教えていると十二の鐘がなった。


「ごめんフィーそろそろ行かないといけないわ。」


「そう、ありがとねアイリス。」


「帰ってきたらまた続きするわね。」


 私はそう言って書庫から出て冒険者ギルドに向かった。




「…迷った。」


 それもそうだ、私はこれまで二度しかギルドに行っていない。それも一人ではなく案内を連れてだ。


「孤児院になら帰れるけどやっぱりギルドの場所がわからないわ。」


 仮に何度あてずっぽうに歩いてもギルドまで行ける可能性は低いだろう。


「仕方ない。そこら辺の人に聞きながら行くますか。」


 私は色々な人にギルドまでの行き方を聞きながら歩いた。




「やっと着いた。」


 既に十四の鐘は鳴っている。


 私は少し焦りながらも冒険者ギルドの中に足を踏み入れた。



 私が中に入るとちょうどナンシーさんが冒険者との話を終わらせたところだった。


「ごめんなさいナンシーさん遅れました。」


「いえ、遅れたということはありませんよ。そちらの方が混みにくかったというだけで。」


 ナンシーさんは私の言葉に苦笑しながらそう返した。


「それで昨日持ち込んでいただいた薬草ですが、全て買取でいいんですか?」


「え、買取ってあるんですか?」


「ええ、ありますよ。仮に常時依頼が出ていなくても素材として価値があるならばギルドは買取を行いますよ。」


 私が知らなかっただけで実はそうらしい。


「それじゃ、全てお願いします。」


「少しお待ちください。」


 そう言ってナンシーさんは計算を始めた。


 二分ほど経った頃、ナンシーさんが顔をあげ、


「全部で26520ロマになります。内訳としては…」


 と、言い放った。その言葉に対し私は


 ん?二万?あれ、聞き間違えた?


「すみません、いくらって言いました?」


「え、26520ロマですけど。」


 あ、聞き間違いじゃなかった。それ結構な大金なんだけど…


 この国の通貨はロマと言い、1ロマ=1円程度である。

 通貨としての価値は、

 ・鉄貨   1ロマ

 ・銅貨   10ロマ

 ・大銅貨  100ロマ

 ・銀貨   1,000ロマ

 ・大銀貨  10,000ロマ

 ・金貨   100,000ロマ

 ・大金貨  1,000,000ロマ

 ・白金貨  10,000,000ロマ

 etc…

 となる。

 ちなみに平民の平均月収は金貨一枚程度である。


 私が軽く放心していると、


「大丈夫ですか?とりあえず一度深呼吸してください。」


 とナンシーさんが言った。なぜか私が放心していたことはバレているようだ。


「スー、ハー、スー、ハー。」


「落ち着きました?」


「落ち着きました…二万ってどういうことですか?」


「厳密には26520ですね。希少な薬草が混ざっていたことが大きいですね。内訳としては依頼の達成報酬で6000ロマ、安価な薬草の買取で14880ロマ、希少な薬草の買取で5640ロマですね。」


 私はやはりその金額の大きさに動揺を隠せない。


「26520ロマなので、大銀貨2枚、銀貨6枚、大銅貨5枚、銅貨2枚ですね。それと、実は今回の依頼でEランクまでの昇格に必要なポイントを稼いでしまったんですが、Eまで昇格しますか?」


「出来るならしたいです。」


「ですよね。しかし、一つ問題があってEランクの昇格には討伐依頼の達成が必要なんです。」


「討伐ってことは…ゴブリンとかですか?」


「そうですね。でも最初ならスライムの方がおすすめですよ。」


「スライムですか?あの青いプニプニの?」


「青?色は決まってませんがそのプニプニのスライムです。

 それと、初めてなら誰かと組んでやった方がいいですよ。スライムだからと舐めてかかって怪我して帰ってくる初心者は意外と多いので。」


「そうなんですね。少し考えてみます。」


「とりあえず今回はFランクまで上げておきます。ギルドカードを出してもらってもいいですか?」


 そういわれたので私はナンシーさんにギルドカードを渡した。


 ナンシーさんはそれをカウンターの裏にある扉の奥に持っていき、すぐに帰ってきた。


「ギルドカードの更新には少し時間がかかるのでその間に冒険者ギルドの仕組みについての説明を行いますね。」


「あ、そういう説明ってあるんですね。登録した時になかったからないのかと思ってました。」


「それはですね冒険者ギルドに籍だけ置く方が多くいるのでFランクのランクアップ時に説明するようになっているんです。」


「納得しました。それでは説明お願いします。」


「はい、まず冒険者ギルドは国家に従属しない中立の組織です。しかし、これはギルドがであり、個々人はそれに含まれないため、国家に仕えることや戦争に参加することは可能となっています。

 次に冒険者のランクについてですが、ランクはFからSSSまでありますが実質的な最上位はSランクですね。そしてDランクからは昇格試験の突破が必要となります。高ランクになると指名依頼などがきやすくなったりさまざまなサービスが受けれるようになるなど利点も多くあります。

 最後にギルドの業務内容ですが、ギルドは依頼の仲介、斡旋や素材の買取、販売などを行なっています。

 詳しくはギルドに置いてあるルールブックに記載されていますのでそちらをご参照ください。

 ふぅ、こんなところね。何か質問はあるかしら。」


「じゃあ一つだけ。ランクアップで受けられるサービスってどんなのがあるんですか?」


「そうね…例えばEランクからはギルドにお金が預けられるようになるわ。Eランクからは多く稼げる人たちが現れるからね。まあ、Gランクでもかなり稼ぐことができる人もいますけどね。」


ナンシーさんがそう言いながら疲れた目で私を見た。


私はとりあえずナンシーさんから目を逸らした。


「他にもですね…」



 ナンシーさんが説明を終えた頃、新しいカードと水晶玉のついた機械のようなものが持ってこられた。


 ナタリーさんはそれらを受け取ると、水晶玉にカードをセットし始めた。


「それ、何ですか?」


「これは鑑定装置ね。これに手を触れると自分の適正や才能によって適性のある職業が表示されるの。一応ここに表示されるものでもこの職業一覧から選んでもいいわ、おすすめはしないしわ。それで職業を選択したらカードは完成ね。…よし準備できたわ手を触れてみて。」


「わかりました。ちなみにどんな職業があるんですか?」


「たとえば、そうね。基本職は剣士や盾士、弓士それから魔術師ね。後は、鍛治師とかの生産系ね。それから珍しいもので鑑定師や召喚師なんかもあるわね。聖魔法師なんかとても重宝されるわ。他に上位職なんかもあるわ。比較的多いのが魔法剣士とかね。ちなみに鑑定装置を使わなかったら基本職からしか選べないわ。」


「なるほど。色々あるんですね。」


 聞きたいことを聞いた私は早速鑑定装置を使ってみる。


 私が水晶玉に手を触れると、水晶玉がほのかに光り始め、あたりにキラキラと光の粒子が飛び始めた。


「うぁー、きれいですね。」


「ええ、そうね。それじゃあ鑑定装置を見てみて、職業が出てきてると思うから。選んだらその文字に触れながら念じてください。」


 そう言われて私が水晶玉を見ると、色々な職業が文字が浮かぶように表示されていた。


「どんなのが良いんですかね?」


「う〜ん私には見えないから何とも言えないけど、上にあるものの方が適正は高いそうよ。」


 上にあるもの?私が一番上にあるものを確認すると、『勇者』と表示されていた。


 職業『勇者』

 世界を救う運命を背負ったもの。

 魔なる王や堕ちた神に対する特攻を持つ。


 これはないわ。


 私はそれをスルーして次に表示されている文字を見た。


 職業『パラディン』

 聖なる力をその身に宿した王たる資質を持つもの。

 聖魔法・光魔法の効果上昇、闇魔法・呪い無効。


 これもなし。


 私は次々に職業を見ていく


『巫女』『覇王』『使徒』『竜騎士』『賢者』『解明者』『御使い』『武王』『ウィザードロード』


 普通の職業はないの?というか巫女と使徒と御使いってほとんど一緒でしょ。私にどれだけやらせたいのよ!


「ぜぇ、ぜぇ、」


「あの、大丈夫ですか?」


「大丈夫、です。」


 興奮しすぎてナンシーさんに心配されてしまった。


 一度落ち着こう。


 さらに見ていくと普通の職業がでてき始めた。


『拳闘士』か、私どちらかと言えば魔法職が良いんだけどな。『聖魔法師』は面倒そうだし…お、『精霊魔法師』とか良いわね。


 職業『精霊魔法師』

 精霊と契約を行い精霊とともに魔法を行使するもの。

 エルフ族など自然との親和性が高いものに多い。


 精霊ってところにロマンを感じるが、私、自然との親和性が高いのだろうか?


 他にも見ていくと『鑑定師』や『魔術師』なども見つかった。


 やっぱり魔術師が安定かしら?


「ナンシーさん、これって後から変えたり出来るんですか?」


「可能ですよ。」


 それなら最初は魔術師でもいいかな。


 私はそう思いながらも他の職業も見ていく。


 職業『魔導師』

 基本属性全てを使えるものがなれる職業。

 魔法系スキルの攻撃力上昇。


 これ良いんじゃないかしら。それなりに人数がいそうだし追加効果もある。これにしましょう。


 私はその考えのもと魔導師の文字に触れながら念じた。すると、水晶玉の光がさらに強くなりその光がギルドカードに集まっていった。


「選択しましたか?」


「はい選びました。」


「そうですか。それでは…はいどうぞ。これでFランクのギルドカード作成は終了です。」


『ギルドカード(F)』

 材質は鉄製だが特殊な魔力を帯びている。

 カードには名前、年齢、レベル、職業などが記載されている。

 正式な所有者以外が持つと淡く光るため他人が使用することはできない。


「ありがとうございます。これからも頑張りますね。それでは失礼します。」


私はそう言って冒険者ギルドを後にしようとした。

読んでいただきありがとうございました。


もし面白かったら評価や感想などいただけると幸いです。


誤字報告なども受け付けているため、おかしな点などがあれば至らない作者に教えていただけると助かります。

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