13話 上位種
「『ファイヤーショット』」
「『エアーコントロール』」
「次はそこだ、そいや。」
私たちのスライム狩りはとても効率化されていた。いや、むしろそれが狩りと呼べるかは怪しいだろう。
まずギル君がテルミスの実をスライムが密集しているところに投げ込む。次に私がファイヤーショットで引火させ、最後にフィーが風魔法でその風を増幅し、広範囲に行き渡らせる。
すでに前半戦の討伐数を超してしまっている。
「これ凄くいいな。」
「確かに私たちは楽になったけど、フィーは大変なんじゃ。」
「『エアーコントロール』そんなことないわよ。確かに二人よりは大変だけどマナ的には断然楽になってるしコントロールは風魔法のいい練習になるわ。」
「ならいいわね。それじゃもう少し頑張りましょうか。」
私たちはそのまま盆地を進んでいき中心まで半分くらいのところまできた。
「きゃ、」
私たちが先へ進んでいると突然スライムの群れの中から弱いファイヤーボールがフィーに向かって放たれた。
「フィー大丈夫!」
「大丈夫よ。ビックリしただけ。」
「二人とも少し下がれおそらく上位種だ。」
「上位種。フィー、ギル君の言う通り一旦下がりましょう。」
私たちはそのままファイヤーボールの射程圏外まで離れた。
「フィー、火傷を見せて。」
「大丈夫よ。ほら特にケガとかしてないでしょ。」
フィーが見せた所は服の袖が少し焦げており、手に軽い火傷を負っていた。
「やっぱり火傷してるじゃない。ほら回復するから、清らかなる生命の息吹よ我が元に小さき光となり集え『ライトキュア』」
私の魔法はフィーの手を淡い光と共に優しく包み込み回復させた。
「アイリスありがとう。もう何ともないわ。」
「ほんとに大丈夫?」
「大丈夫よ。それよりもギルベルト上位種って何なの?」
「すまない。俺も詳しいことは知らないんだ。だが、聞いた話では通常種よりも強かったり、特殊な能力を持った奴のことらしい。」
「じゃあさっきのは火魔法を使えるスライムだということかしら。」
「おそらくそうだろうな。」
「あれが一体だけなら特に障害にはならないわね。火魔法使ってくるのは分かってるし。」
「いや、それは分からないわよ。確かにあの魔法はそんなに強くなかったわ。だけどそれはファイヤーボールしか使えない時の話でしょ。もっと上位の魔法が使えるなら危険よ。」
確かにフィーの言う通りだろう。
「ならどうするんだ?安全性を取るなら遠距離特化の魔法で倒すべきだろうが。」
「でもそれだとマナたくさん使ってしまうよね?あ、それなら私の火魔法で広めに攻撃しようか?射程も伸びるし。」
「う〜ん。それだと難しいかもしれないわ。確かにスライムの弱点は炎だけど火魔法を使うスライムが火に弱いとは考えられないわ。」
「でも他のスライムには効くのよね。なら先に周辺の狩ってからのほうが良く無いかしら?」
「そうね。それならアイリスの魔法でもいいかもしれないわね。ならアイリスお願いするわ。」
「任せといて!あ、だけどフィーどこに撃つかは指示してほしいかも。」
「分かったわ。ちゃんと指示するわね。そうね...」
私たちが作戦を話し合っているとギル君が、
「なあ、俺もなんかやることはないか?」
「そ、そうね...」
ごめん、ギル君正直忘れてた。
「ギル君は魔石拾ってて。」
「お、おう。」
私がそう言うとギル君は少し寂しそうにしていた。
「いやアイリス、ギルベルトには他の仕事があるわ。私たちを守るっていう仕事がね。ギルベルト頼むわよ。ちゃんと私たちを守ってくださいね。」
「おう!任せとけ。」
私たちはギル君も交えて作戦を話し合った。
「作戦を確認するわよ。まず第一にテルミスの実とアイリスの火魔法を使って周辺のスライムを大雑把に一掃する。
つぎにギル君が私たちを守りながら上位種のスライムを探す。
最後にスライムを発見したら私とアイリスが全力で攻撃して討伐する。問題ないわね?それじゃ行きましょうか。」
「そうね。フィーを傷つけた恨みははらさせてもらうわ。」
「おう、やってやろうか。」
私たちは決意を新たに盆地へと舞い戻った。
大変遅れてしまい申し訳ございませんでした。
少しずつ更新頻度戻させていただきます。
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