10話 ランクアップとパーティー結成?
「それでフィーレシアさん、アイリスさん今回のでポイントが貯まったのでランクをFと Eに上げられるようになりました。」
正直忘れてしまっていた。元々ランクアップのためにスライム狩りに行こうと思っていたんだった。
だけと昨日の時点ですでにフィーの魔法の練習がメインになっていた。
「そうでした。フィー、私先でもいい?」
「ぜんぜんいいわよ。」
「いえ、お二人とも同時で大丈夫ですよ。」
「あ、そうなんですね。ではお願いします。」
私たちはそう言ってナンシーさんにギルドカードを渡した。
「それでは少々お待ちください。」
ナンシーさんはそう言うと奥に入って行った。
「本当にFランクにはすぐランク上がるのね。」
「いやそんなことはないぞ。普通一回採集や討伐に行ったくらいで上がるようなもんじゃないぞ。」
「そうなの?アイリス。」
「え、私に聞かれても、私も採集一回でポイント貯まったし。」
「いやそれがおかしいんだよ。というかスライムとか薬草で数万稼ぐGランク冒険者が普通どこにいるんだよ。Eランクの俺でも日に三千、四千くらいだよ。」
「いやそう言われても、ねえ。」
「そうね。現に私たちは日に二万近く稼いだし。ギルベルトも一緒にね。」
「そう言われたらそうなんだが...まあいいか。稼げたのは事実なんだしな。」
最終的にギル君はそう言う納得の仕方をした。
「お待たせしました。はい、まずアイリスさんEランク証です。ご確認ください。次にフィーレシアさんですね。フィーレシアさんにはこれから職業の選択をしていただきます。」
「職業ですか?それはどういう...」
「そんなに身構えなくて大丈夫ですよ。職業はただその人がどういうことを得意としているのか程度のものです。どれを選んだからって効果が変わったりするものでもありませんし、いつでも変更出来ますよ。」
「え、職業による効果ってないんですか?」
私はその驚きからフィーとナンシーさんの会話に横から入ってしまった。
「ありませんよ。アイリスさんの時に説明しませんでしたっけ?」
「されてませんけど...本当に職業によって特殊な効果がつくとかってないんですか?」
「ないですね。あったとしても職業の説明はそこまで詳しく書かれていないからわかりません。」
私が職業を決めた時はその職業による追加効果がちゃんと書かれていたんだけどな。
「あ、でも昔高レベルの鑑定持ちの方が職業の鑑定をしたら説明を詳しく見れたそうですよ。」
どうやら私の説明書きは神眼のおかげだったらしい。
「そうなんですね。」
「そうなんです。
それではフィーレシアさんこの水晶玉に触れてください。そしたら自分の適性によって職業が…」
フィーはナンシーさんの説明を聞きとても悩んでいた。
「やっぱり私は風魔術師かしら。いや、でも…
そういえば二人の職業はなんなの?」
「私たちの職業?私は魔導師よ。」
「俺は剣士だ。剣を使う方のな。」
「剣士に魔導師ね。剣士はあるけど魔導師は無いわね。どんな職業なの?」
「魔導師はですね、基本属性を全て使える人がなれる職業ですね。」
私が答える前にナンシーさんが答えてくれた。
「全属性か〜。私水魔法覚えられなかったのよね。」
「フィーは風魔法が強いんだから風魔術師がいいと思うけど。」
「やっぱりそうよね。そうするわ。」
フィーは風魔術師に決めたようだ。
職業『風魔術師』
風属性魔法に適性のあるものがつける職業。
一般的な職業だが上位職業に派生する。
風魔法のスキルレベルが少し上がりやすくなる。
「これで正式登録は完了です。こちらギルドカードです。」
そう言ってナンシーさんはフィーにギルドカードを渡した。
「ありがとうございました。」
「またよろしくお願いします。
そういえば気になってたんですがアイリスさんたちはパーティを組まれたりしないんですか?」
「ん?パーティーってなんですか?」
「パーティーは一緒に戦ったり仕事をこなす仲間のことだな。」
「そうですね。その他にもクランというものもありますね。複数のパーティーが一つのチームとして動いたりしますね。」
「なるほど。ちなみにパーティーとかクランを組む欠点ってありますか?例えば一人で仕事を受けれなくなったりとか解散するのが面倒とか。」
「特にはありませんね。強いて言えば人間関係ですかね。それでもパーティー限定の依頼などもあるので利点の方が大きいとは思いますよ。」
「そうなんですね。二人ともどうする?」
私としては三人でパーティーとして行動するのはいいと思う。
「俺はどっちでも大丈夫だ。」
「私は、う〜ん。組んだ方が利点が大きいのはわかるんだけどあんまり参加できないし、それに数ヶ月したらこの街からも離れることになるから。」
「私は特に気にしないよ。」
「俺も気にならないな。フィーレシアがここから離れるのが気になるなら数ヶ月だけパーティー組めばいいんじゃないか?」
「そうだけど…いいのかしら?」
「お二人ともいいと言っているのでいいのではないでしょうか。」
「そうね。ならお願いします。」
「おう、これからも頑張ろうな。」
「頑張りましょう!」
私たちが盛り上がっていると、
「盛り上がってるところ悪いのですが、それではこちらの書類にお名前とパーティー名をお願いします。」
ん?パーティー名?私たちの?
自慢じゃないが私はネーミングセンスが皆無だったりする。
「み、みんなどんなのがいいと思う?」
私は自分のネーミングセンスがないことがバレないように進行役に徹しようとする。
「そうだな。『黒金の牙』なんてどうだ。カッコよくないか。」
(それただの鉄の牙じゃん)
「確かにカッコいい気がするけど、黒金って海の向こうの国の普通の鉄のことじゃなかったかしら。」
流石博識なフィー、海の向こうの国のことまで知っているとは。
「そうか、そう言われるとなんか弱そうに感じるな。カッコいいんだけどなー。じゃあフィーレシアはどうなんだ。なんかいい名前あるのか?」
「私?私はそうね『銀縁眼鏡』とかいいんじゃない?」
(なぜに!なぜに眼鏡。)
「フィー、なんで眼鏡なの?」
「倭国の明鏡止水みたいでいいんじゃない。私たちに眼鏡は大切よ眼鏡は。」
どうやら今日はフィーがポンコツの日らしい。確かにフィーたち頭脳派には必要かもしれないけど...冒険者ってどちらかといえば肉体労働じゃない。
「すまん、それは却下で。」
「そう。残念ね。それじゃあ残るはアイリスだけね。」
「そ、そうね。」
ツッコむのに全力で何も考えていなかった。
「私の案は...」
何も考えつかない。確かギル君が黒金の牙でフィーが銀縁眼鏡。二つを合わせたとして。
「黒金の眼鏡、黒金の眼鏡なんてどう。」
何言ってんだ私!
「「「いやアイリス(アイリスさん)それは無いだろ。(わよ。)(ですよ。)」」」
ですよね。聞き役だったナンシーさんにまで言われてしまった。
「まぁそうよね。」
全員の意見が微妙だった。
私たちが意見が無く無言でいると、
「あの今日じゃなくてもいいんですが。」
と、ナンシーさんが言って来た。
その言葉に私たちは顔を見合わせて全員が同じ意味だということを確認してからうなずくと、
「「「また別の機会にお願いします。」」」
「そ、そうですか。」
ナンシーさんが気圧されるくらい完璧なハモり方だった。
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