9話 スライム盆地
「なんというか、その多いわね。」
「そうだなまさかここまでいるとは思わなかったぜ。」
「この広い盆地にあれだけのスライムか見えるなんて。」
私たちは現在ナンシーさんに勧められた盆地にたどり着いたところ、200mくらいある盆地の至る所にスライムがいるのが見えた。
「何でこんなにいるのかしら?」
「スライムは体の水分が多いから湿気が多いところが好きだって本に書いてあったわよ。」
「へぇ〜そうなんだ。」
「いや二人とももう少し警戒心持てよ。」
私がフィーと一緒になってそんなどうでもいいことを話していると、私たちはギル君に呆れられてしまった。
「ん?私はちゃんと警戒してるわよ。アイリスと違って。」
「な!」
どうやらのほほんとしていたのは私だけらしい。
「そ、そんなことよりこれからどうするの。」
「…そうだな。想定よりも数が多いからな。元々は一体ずつ倒していく予定だったんだか。これだけいるならそんなこともできないからな。」
「ねえフィーって広範囲の風魔法って使えないの?」
「使えないことはないわよ。けどほとんど使ったことないからコントロールが怪しいわ。」
「それでいいんじゃないか。どこに撃っても当たると思うぞ。」
「そう?それなら私からいかせてもらうわ。」
フィーはそう言うと目を閉じて集中し始めた。
「いくわよ!我が見えざる風の刃よ、旋風となりて切り裂け『ウィールウィンド』」
フィーが放った魔法は見事にスライムの群れの中に命中し半径20mくらいのスライムを吹き飛ばした。
「フィーすごいじゃない。大丈夫?」
私がフィーの方向を振り向くとフィーは地面に座り込んでしまっていた。
「大丈夫よ。ちょっとマナを使いすぎただけだから。ちょっと休めば大丈夫になるから。」
そう言われても私は心配になったためフィーのステータスを確認した。
名前: フィーレシア
年齢: 8歳
種族: 人間
レベル: 6
・HP : 64/64
・MP : 3/38
・筋力 : 11
・耐久 : 9
・俊敏 : 14
・魔力 : 18
・器用 : 15
・運 : 12
<所持スキル>
[魔法スキル]
・火魔法 LV.1 適正E
・風魔法 LV.3 適正C+
[戦闘スキル]
[技能スキル]
・清掃 LV.2 適正D
・料理 LV.1 適正E
・交渉 LV.2 適正D+
・裁縫 LV.1 適正E
・算術 LV.2 適正C
本当にマナが減ってしまっているだけのようだ。
「なら少し休憩しましょうか。」
フィーが回復するまでの間私たちははスライムが落とした魔石の回収を行なったり、私がスライムに向かってチクチクと魔法を撃ったりしていた。
「ふう、もう大丈夫よ。」
三十分ほどするとフィーが回復した。
「それじゃやりましょうか。」
すでに私がチクチクと攻撃していたためすぐ近くにはスライムがいなくなっている。
「そうは言ってもだな。どう戦うんだ?フィーの範囲魔法は使えないぞ。」
「普通にギル君が前衛で私たちが後衛として戦えばいいんじゃないかしら?」
「やっぱそれしかないか。よし二人ともあそこのスライムを倒しにいくぞ。」
「了解。」
「わかりました。」
私たちは三人でスライムとの戦闘を行なった。途中私がギル君を燃やしそうになったくらいで特に大きなハプニングも起こらなかった。
「魔石もかなりの量が集まったな。フィーは魔法の練習できてるか?」
「ええ、かなり練習できてるわよ。」
フィーがそう言う通りフィーの魔法のコントロールは最初の頃に比べて大幅に良くなっている。
それだけでなくギル君のアシストとしてスライムの妨害をしたりするなど魔法の使い方も上手くなっていた。
「どうする。そろそろ帰ってもいい頃だと思うけど。」
「そうだなそうしてもいいだろう。」
「流石にそろそろ疲れてきたしね。」
「そう言うことならあと少し狩ったら帰ろうか。」
私たちはその言葉通り最後に数匹スライムを狩り、16の鐘がなる頃街へと帰り着いた。
「それじゃギルドに行きましょうか。」
「そうだな今の時間ならまだそんなに混んでいないだろう。それじゃ行くか。」
「お帰りなさい。どうでした練習できました?」
「はい、できました。」
「それよりもナンシーさん、あそこあんなにスライムいるんですか?数百匹はいたんですけど。」
「え、そこまではいないわよ。確かに多いと言っても百匹いるかどうかってぐらいよ。少し盛りすぎなんじゃないんですか?」
どうやらナンシーさんも知らないらしい。
「いやそれが本当に多かったんだ。それはここにあるスライムの魔石の数を見てもらえばわかると思うぞ。」
そう言ってギル君はナンシーさんに魔石の入った袋を差し出した。
「…本当ね。この袋だけでも百個は入ってそうね。確かにスライムの数が増えているみたいね。とりあえず数えるわね。」
ナンシーさんが魔石の数を数えてる間に私はギル君に
「ねえギル君、あそこって本来は百匹くらいしかスライムいないの?」
「あぁ、俺が聞いたのもそれくらいだって話だな。」
「変わったこともあるわね。」
私たちがそんなことを話しているとナンシーさんが声をかけてきた。
「えっと、全部で142個ですね。17040ロマになります。」
「「一万!」」
私を除いた二人がこの間の私みたいな反応をしていた。
二人はそんな反応をしていたが私は内心この間の薬草採取の方が稼げたな〜などと考えていた。
「お支払いは等倍で分割していいでしょうか。」
ナンシーさんがそう聞いてくる。
「あ、はいそれでお願いします。」
いまだに放心している二人の代わりに受け答えを行う。
「それではアイリスさんどうぞ、5680ロマです。それからギルベルトさんとフィーレシアさんも…あのう。」
ナンシーさんが二人に話しかけるがそれも気づいていない。
私は仕方なく「二人ともそろそろ帰ってきなさい。」と言いながら二人の後頭部を叩いた。
「は!」
二人は現実に戻って来てナンシーさんからお金を受け取った。
「それでフィーレシアさん、アイリスさん今回のでポイントが貯まったのでランクをFと Eに上げられるようになりました。」
2週間ほど殆ど上げられなくなります。
すみません。
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