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無限死地獄  作者: 法将寿翔
ある男の話
9/24

9話 そうだ

真っ白い地獄。

地獄にはとても見えないが、閻魔を名乗るあの男が地獄と言った。

あの男が何の力も無い、ただの中年の男ならば、「つまらない冗談だ」とそのまま聞き流していたかもしれない。

しかし、無限死地獄だとかいう罰を告げられ、僕は何度もいろんな人間に憑依させられ、死んだ。



そして、僕自身も少し前に死んでいたのだ。



夜見カズヒコは、死んでいたのだ。




「思い出しましたか」

閻魔は微笑みかける。


「ええ」


「少し不安だったんですよ。

今までそんなことはなかったんですが、あなたに記憶が戻らなかったら、とね」


「いいえ、何もかも戻ってきました。この地獄でのことも忘れてない」


僕は、2度、いや3度自分を殺した中村イチロウを自らの手で地獄に叩き落とそうと決意した。


そして、成仏し、家族を空から見守ろう。

たとえそれが不可能であるとしても、あの街の脅威と化したイチロウを排除しなければならない。

僕の意志は固かった。




なぜ、無限死地獄で中村イチロウに殺されたのは2回なのに

僕は3度も中村イチロウに殺されているのか。



それは、現世にいた僕自身も奴に殺されたからだ。

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