表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒ずきん姫とグリーンハウス  作者: 那実いずみ
第一章 企てられた「侵略」
8/30

密約の手紙⑥

 耳をつんざくような悲鳴が、あちこちから聞こえる。

 「一族の恥」とはいえ、ハナは王族であり、この国の末の姫である。

 誰もが目の前で起こっている出来事に、恐怖を感じずにはいられなかった。

 



 けれども、フィンネル王国軍の兵士たちは、違うことで恐怖を感じていた。

 後ろ姿からでも分かるほどの、ディルの怒りを目の当たりにして・・・。



 彼のすぐ後ろにいた兵士が、静かに近づく。

 「・・・ディル、無理だと思うが落ちつけ。」

 ディルは声のした方へは振り向かず、ハナを人質にとる祭司を睨みつけながら言った。

 「落ちついてられるかよ!」



 その一言が吐き捨てられると同時に、ディルと数人の兵士が一斉にハナたちの方へ走ってきた。

 



 鎧や甲冑がこすれる音と、ナイフを振りかざす音が、耳に響く。

 ハナは、さらに目をきつく瞑り、体をこわばらせた。





 キーーーーーン





 一瞬の出来事だった。




 祭司は、フィンネル王国軍に無事に捉えられたのである。



 それを皮切りに、王の間にいる何人かが、捉えられているのが聞こえる。

 聞こえるだけで、ハナは確認することができなかった。






 フィンネルの若き王に、きつく抱きしめられていたのだから。 








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ