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黒ずきん姫とグリーンハウス  作者: 那実いずみ
第一章 企てられた「侵略」
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再会の夜④

 


 「お前ら、なんでこのタイミングで来るんだよ。」



 長い静かな廊下を走って来たのは、侍女のアルカと、背の高い男性だった。

 ディルも背が高いけれど、この男性も高い。銀色の短髪に、左耳に光る赤いピアスがとても似合っていた。顔立ちも整っていて、2人が並ぶと迫力がある。

 

 「ディルが勝手にパーティーを抜け出すからだろ?向こうじゃ結構な騒ぎになってるよ?」

 走ってきても、息の乱れがない。少しあきれたように、ディルを見ながら言った。

 そんな彼に、ディルは悪びれるそぶりを見せない。

 「それをなんとかするのが、お前の仕事だろ?」

 「んな訳ないでしょ。ほら、戻るよ!!」

 「ラムズだけが戻れよ。ようやくハナに会えたんだから、俺はここにいる。」

 ディルはそう言うと、ハナをぎゅっと抱きしめた。

 「きゃっ!」

 ハナは、もう何がなんだか分からず、されるがままの状態。

 そんなハナに、ラムズと呼ばれた男性が顔を向けた。

 「お?この子が、この国のハナ姫?」

 そう言うと、ラムズはハナの顔を覗き込んだ。

 そのラムズの様子を見るなり、

 「ラムズ!見るな!!」

 と、ディルは慌ててハナを見えないように抱きしめる。

 「ディル・・・。独占欲丸出しだよ。ハナ姫、はじめまして。俺はディルの側近の、ラムズリーブ・イム。ラムズって呼んで?よろしくね。」

 ハナがディルの腕の中で、もぞもぞと顔を出そうとした時だった。





 「・・・お二人とも、とりあえず場所を移してもらえませんかね?ここ、ハナ様の部屋の前ですから。」

 


 アルカが怖い笑顔を貼付けて、男ふたりに声をかけた。

 その笑顔とオーラを見て、ふたりは静かに従うことにした。






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