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アナザーフェーズ  作者: 陽田城寺
防戦・ナーダ大陸!
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即効同盟

 後日、廃墟と区別がつかないほどの帝都で、忍者とプライムユニオンの代表が対面した。

「ニンニン、ミーがシノビマスターハンゾでござる」

「俺はアークス・フット、一応皇帝をしている」

 微妙な緊張感がある。ハンゾはマジナイの能力の制御下でなければ本来は絶対に同盟などしなかった。

 だが、現在能力が解かれた今でも彼はその同盟に好意的である。

 何故かといえば、エクシェルの持つ死人を生き返らせる能力、それがあまりにも優秀すぎたからである。

 そして彼女には今回二つの帝国の死者のほとんどを蘇らせる任を負った。

 失われた命を取り戻すという神をも恐れぬ圧倒的能力、忍者からの勧誘も押しのけエクシェルはただ皆が集めてくる肉片に集中した。

 彼女がどれほど苦労しているか、それを理解できる者はいないが、彼女がどれほどの失われたものを取り戻せるか、彼女が失われてどれほどの損害が出るかは誰にでも容易に想像できたという。


 さて、南のナーダ大陸がどうなっているか、それは詳しく知らされていない。

 マジナイが受け取った手紙は『非常に危険である』ことと『混色の純忍シャクドの死』が書かれていたのみで詳細がないのだ。

 不意討ち同然に襲い掛かってきた忍者軍団であるが、マーグ大陸ひいてはプライムユニオンにとって、自分達の不完全な統治と指揮系統を自覚させる結果になり、また世界の大きさ、アナザーの強さ、アークスの甘さまでもを如実に知らしめた。

 ブドウのような一人のアナザーが、アークスのように一騎当千していたソワル、ダグラスを屠ったのだ。流石にアークスも反省した。

 ともかく、ナーダ大陸援護隊が組まれようとしていた。

 アークスとハンゾが、それぞれニッケルとナガイモの相談役を連れて話し合った結果である。

 忍者からはブドウ、トコヤミ、ホムラ、ハナゾノ、ナガイモの五人。隊長はブドウ。

 プライムユニオンからは、アグジス、エクシェル、ネクロワリーナ、ベルモンド、ケイネの五人、隊長にはアグジスが選出された。

 この選考基準は様々あるが、今戦争で死なずに生き残った者から選ばれたのもある。

 ビッグシノビエンパイアとしてはこの巨大な帝国にハンゾを、連絡用にマジナイを残し、他は残る限り精鋭で最大の戦力である。

 一方のプライムユニオンは兵力の欠如が甚だしい。

 軍部では元帥一人なのに前元帥が二人、あまり政治的によろしくない編成である。

 ケイネなどは、蘇ったシューペルドに相談したほどだ。

「シューペルド殿、今からでも変わっていただけないか?」

「何を言うか! 私とてお前に遅れをとったのは確かだが、劣っているとは思っていない。だがそれでも選ばれたのはお前だ。責任を持ち任務を遂行せよ」

 二人の間の空気は決して穏やかではなかったが、それでもそこから快諾したケイネの思い切りの良さに、少しだけシューペルドは気分を良くした。

 一方のベルモンドは、これに選ばれた時、当然のような顔をした。

「ま、今の元帥が頼りないからな」


 繰り返すようだが、この選出人員は生存者の中からでのみだ。実力に重きをおけば、忍者では青のウミ、プライムユニオンではダグラスやソワルなどを選ぶべきだという声も多々あった。

 地位もあり実力もある、少なくとも平忍者のハナゾノや元元帥のケイネなどよりかは実力も名誉も兼ね備えているから。

 それでも、この十人が選ばれ、今南に旅立とうとしていた。

 アグジス達五人とブドウ達五人が同舟する。

「昨日の敵はなんとやら、か。調子のいい奴が」

「アグジス殿、でござるな? 拙者とてこの遠征には無茶を感じるでござる。しかし互いの平和のためには……」

「俺達の平和を平然と壊しておきながら、自分達が危険になったら助けてください、か? 全く、アークス……さんも何を考えているのか……」

 エクシェルがにこりと不気味な笑顔をしたために、敬称をつけざるを得なかった。

 ブドウはアグジスの不遜な態度に不満を抱くも、ケイネを見て考えを改め、改めて平和に従事することを決意した。


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