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沈黙の町に灯る、小さな微笑み

「……守る。俺の力で、町のみんなの心を取り戻す」


あのとき、確かにそう言った。

けれど今になって、胸の奥がざわついている。


「はぁ、俺何であんなこと言ったのかな」


ヒカルはセリアの家の塔が見える窓辺に座り、小さく溜息を吐いた。

グレンの真剣な眼差しに突き動かされて、思わず口にしてしまった言葉――

その重みが、今さらのように肩へのしかかってくる。


「何、溜息なんかついてんのよ。グレンから話聞いたんでしょ、どうだった?」

不意に声をかけられ、ヒカルは肩をびくりと震わせた。

振り向くと、セリアが腕を組んで立っていた。


「……ああ、聞いたよ」

ヒカルはグレンから聞いた話を一通り話した。

「それで……俺、助けられる気がしたんだ、みんなを。でも今考えると、そんな簡単なことじゃないって……」


ヒカルはグレンの話を聞いて弱気になっていると感じたセリアはもう一度町へ行こうとヒカルを誘った。


「俺が行ったらまた町の人達をー」

「見て!」


セリアに連れられもう一度町へ降りたヒカルが見た景色は最初にみたルミナリアとは違っていた。


「今日取れたばかりの新鮮な野菜だよ!」

「美味しそうね」


「焼きたてのパンはいかが〜」

「ソルブレットを1つくださる?」

「承知しました、ありがとうー」


「ここは本当にルミナリア?」


ヒカルは目を疑った。

感情は無いが、なぜか活気が溢れている。どういうことだろうか。


「みんな、ヒカルのおかげよ。あなたがリートを守ろうとしてくれた事、町の瓦礫を一緒に片付けてくれたことも、みんなあなたに感謝してるの。ずっと感情を出すことに怯えて暮らしてた人達が感情を出さなくても小さい声なら魔法塔(エンハート)には届かないって気づいたの!」


「それ、俺のおかげか?みんなの気持ちが変わっただけじゃー」


「変わったきっかけがヒカル、あなたよ!今のルミナリアならあの塔を取り返せるわ!」


かすかな囁きなのに、胸の奥がざわめく。まるで、言葉じゃなく“感情そのもの”が直接流れ込んでくるみたいだった。


「心で聞く声」

ヒカルはつぶやいた。


「静かな声なのに……不思議だね。町が、少しずつ優しい気配で満ちていく。」


セリアが小さく笑う。

「それが“心の音”よ。あなたが来てくれたからルミナリアの本当の声が戻りつつある。」


すると、リートも駆け寄ってきた。

「やっぱヒカルが来てくれてよかった!町、前みたいに戻ってきたよ!」


リートも囁きながらニコニコしていた。


ヒカルも思わずにやける。

俺のおかげ?俺がみんなを変えた?

だとしたら、

「もっと魔法塔(エンハート)のことや心の(エンソウル)について詳しく知らないと。」

ヒカルは町の図書館へ走った。きっともっと詳しくこの町の歴史が書いてある本があるはず!


ルミナリエ書庫についたヒカルが見にしたものとはー


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