第2話「影の追跡者」
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。
物語は少しずつ動き出しますが、まだまだ拙い部分も多く、試行錯誤の中で書いております。
第2話では、主人公レンの心の揺れや、彼を取り巻く状況が少しずつ明らかになります。
読んでくださる皆さまに、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
夕闇が街を包み込むころ、神城レンのもとに一通の暗号化されたメッセージが届いた。
画面に浮かび上がるのは、国家治安局の特殊部隊「ゼロオーダー」の存在を知らせる警告だった。
『対象:クロウ。最重要懸賞対象。即時拘束、排除指令。』
レンは静かに息を吐き、フードを深く被った。彼が“クロウ”として立ち上がったことは、すでに国家の最重要事項となっていた。
翌日、学校。幼馴染のシオンは何かを隠すようにレンを避け、どこか落ち着かない様子だった。
「レン、大丈夫か?」そう声をかけるレンに、シオンは笑顔で誤魔化す。
だが、その裏ではシオンのスマホが不穏な通信を受信していた。
彼は、国家側と秘密裏に接触していたのだ。
レンはそんなシオンの不自然な動きを察しつつも、信じたい気持ちを捨てきれなかった。
放課後、レンは妹アカリのために必要な物資を手に入れるため、闇市に潜入する。
だが、そこにはゼロオーダーの刺客が待ち伏せていた。
激しい銃撃戦。レンは持ち前の冷静さと運動神経で辛くも逃げ切るが、傷を負う。
その場に駆けつけたのはシオンだった。
「逃げるんだ、レン!俺が食い止める!」
シオンの言葉に、レンは複雑な想いを抱く。彼は本当に仲間なのか、それとも――。
夜、レンの部屋で、彼は改めて決意を固める。
「俺は、正義のために殺されるかもしれない。だが、妹の笑顔を守るためなら、どんな運命も受け入れる。」
そんな中、AIセラフの画面に謎のアクセスログが残されていた。
「シオン…」
レンは静かに呟いた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回はレンの過去や、彼が抱えている「正義」というものへの疑問に少しだけ触れる回になりました。
テンポや表現など、まだまだ未熟ではありますが、少しずつ物語を丁寧に進めていければと思っています。
これから先、彼の選ぶ道が皆さんの心にも何か残せたら嬉しいです。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。