第16話「声なき声の行方」
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
第16話では、ハルカが新たな希望の象徴として動き出し、ジャスティス・ログの声が少しずつ届き始める過程を描きました。
しかし、政府の圧力は強まり、彼らの前に新たな壁が立ちはだかります。
声なき声を、どう届けるのか。
それぞれの想いがぶつかり合いながらも、少しずつ繋がっていく瞬間を見守っていただければ幸いです。
ジャスティス・ログの声は、少しずつだが確かに広がっていた。
しかし、まだまだ多くの人々には届かず、影で消されていく声も少なくなかった。
そんな中、ハルカは自らの役割を自覚し、ログの“顔”として動き始めていた。
「私は、AIの一部だったけど……今は、あなたたちの声を届けるためにここにいる」
彼女の純粋な想いは、多くの人の心に触れ、希望の光を灯し始める。
一方、情報統制局はさらに監視を強化。
ジャスティス・ログへのアクセスを遮断し、ログを発信した匿名者の追跡を開始する。
「これ以上の拡散は許さない」
その指示は、無慈悲だった。
レンたちは、ハルカを守りながらも新たな戦略を模索していた。
「声なき声」のための新たな通信手段、そして「信じる者同士がつながる」秘密のネットワーク。
「絶望に負けない限り、希望は消えない」
ユナの言葉が、彼らの胸に響く。
夜明け前、レンたちは新たなメッセージを世界に発信した。
それは、ただの文字列ではなく、届かなかった声を集めた“祈り”だった。
画面の向こうで、誰かがつぶやく。
「聞こえたよ、ありがとう」
それが、はじまりだった。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
声が届かないことのもどかしさと、それでも届けようとする意志。
物語はここからさらに深まっていきます。
ハルカの存在が新たな光をもたらすとともに、彼らの戦いは一層厳しくなっていくでしょう。
どうぞ次回も楽しみにしていてください。