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4:竜王キャベツの封印

「ククク……! ついにこの時が来た……!」


 闇キャベツ団のボス、ザバ・サウザンドが高笑いしながら、手をかざす。


 闇の魔力が竜王キャベツを包み込み、神聖な輝きだったはずのそれは、徐々に黒く染まっていった。


「やばい! このままだと竜王キャベツが……!」


 リーファが剣を構える。


「止めるわよ、一真!」


「ああ、やるしかねえ!」


 だが――


「邪魔をするな!」


 ズズズズ……!!


 大地が揺れ、神殿の天井が軋む。


 そして、闇のキャベツの魔力が凝縮され、巨大な魔物が生み出される。


「な、なんだこいつ……!?」


 俺の目の前に立ちはだかったのは――


 闇のキャベツゴーレム・マシマシ


 高さは優に10メートルを超え、体のほとんどが腐敗したキャベツでできている。


「ハハハハ! これが我が闇キャベツの最高傑作……!」


 ザバが指を鳴らすと、ゴーレムの目が赤く輝いた。


「くそっ……!」


「ポチィィィ!」


 俺の相棒であるキャベツスライムポチが飛び出し、戦おうとするが――


 バゴォォォン!!


「ポチィィィィ!?!?」


 ゴーレムの一撃を食らい、ポチが壁に叩きつけられた。


「ポチ!」


「……」


 リーファが剣を握り直し、俺を見る。


「一真、あなたのスキルを使いなさい!」


「ああ……!」


 俺は深く息を吸い込み、スキルを発動する。


「キャベツ探知・詳細探知モード!!」


 ピキーン!!


 スキルの力で、ゴーレムの弱点が可視化される。


「リーファ! 右足の膝関節! そこが弱点だ!」


「了解!」


 リーファが瞬時に距離を詰め、一閃!


 カキーンッ!


「なんだ、あの固さは!」


 キャベツゴーレムが、腕を振るう!


 ドゴーーーン!


「キャー!」


「くそっ!!」


「何か無いか!」


 俺は、先ほど探知したキャベツコンテナを思い出し、ポチを回収しキャベツコンテナに投げ込む。


「ポチ、頼む進化しろ!!」


「ポチィィィィ!!!」


 ポチが黄金色の光に包まれ、次の瞬間――


 キャベツ・ゴッドへと進化した。


「ポチィィィィィ!!!」


 進化したポチが飛び上がり、ゴーレムの頭部を一撃で粉砕。


 バゴォォォン!!!


 キャベツゴーレムは砕け散り、戦いは終わった。


「や、やった……!」


 だが――


「フフフ……遅かったな」


 ザバが勝ち誇った笑みを浮かべていた。


「なに……?」


 魔方陣が、発光していた。


 そして、その竜王キャベツの中心には――


「闇キャベツの核」が埋め込まれていた。


「これで……俺はキャベツ魔王になる……!!」


 ザバの体が黒い光に包まれ、異形の存在へと変化していく。


「な、なんだこの力は……!?」


「まさか、キャベツと融合して……!?」


 ザバの体は完全に変質し、黒いキャベツの装甲をまとった魔王へと変貌した。


「ハハハハハハ!! これが究極の力……!!」


 キャベツ魔王ザバが、漆黒のキャベツ剣を構え、こちらに向かってきた――。


「来るぞ!!」


「負けられない……!」


 俺とリーファは、最後の決戦に挑む――!





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