大烈華民国
大烈華民国
<国旗>
国旗に使われているのは牡丹の花であり、これは同国の国花となっている。水色は豊かな水資源と自然を表し、白は清廉さと素直さを表している。
<概要>
世界的にも大きな国のひとつであり、東西に広くなっており、国内は32の県に分かれている。6つの方言があるが、公用語は「烈華語」(1)と「苛烈語」(2)である。
国内で時差があるが、標準時間は首都である辰陽の時間を使用している。
共和制をとり、国民の投票によって議員と大統領が選出され、大統領の指名により首相が選出される。大統領は国家元首としての権限を持ち、サミットの参加や宣戦布告など国事行為に関する部分を担当するが、宣戦布告に関しては議会の承認が必要となる。
首相は内政を行うための全ての権限を持っており、立法権も持つが、法律を公布・施行するためには議会の承認が必要となる。
<国名について>
この国は国名が頻繁に変わるものの、古くから存在する国であり、伝統的に記録が多く残ることが特徴である。
悌の時代(2356〜2200年前)に煌蓋が著した『孝書』には建国説話として次の話が記載されている。
「酸曰、要瑞氏居三子、即産夭折、転身悪霊。内一人乱暴者悪戯、天子自討伐、其使死体創造国土。」
ー『酸書』によると要瑞には三人の子供がいたが、生まれてすぐ死んでしまい、悪霊となった。そのうちの1人が暴れ回って悪さをするので、天子自ら討伐し、その死体を使って国土とした。
また、現在の国名の由来は次のように伝わっている。
「曰、昔天在龍王。暇弄為、雲下覧時、見貧相的男。龍王想憐、携願望叶水甕、人間化身而降臨。問曰、我救見窄的汝、是有万能湧水、何汝願。答曰、我大昔連戰将軍、而敗戰以没落。一方、最苦我心、一族及部下等、被凍且迷道。我否施、彼等為使用。龍王聴非常感激、男姓名依採用、此土地命名烈花、約平和永劫及子孫繁栄。」
ー昔、天に龍王がいた。(彼は)暇を持て余していたため、雲の下を見ると、貧相な男を見つけた。龍王は憐れにおもって、願いが叶う水が入った壺を持ち、人間に変身して地上に降りた。その男に「みすぼらしい姿のお前を見て、助けに来た。ここに万能の湧き水があるが、お前は何を願うか。」と問うた。男はそれを聞いて「私はかつて戦を率いた将軍でしたが、戦に負けて落ちぶれてしまった。しかし、それよりも心苦しいことは、私の家族や部下たちを凍えさせ、路頭に迷わせてしまった事です。どうか私ではなく、その者たちのためにお使いください。」と答えた。龍王はこれを聞いてひどく感激し、男の名前から、この土地を烈花と名付け、永遠の平和と繁栄を約束したのである。
<東洋龍>
烈華は東洋龍(3)の最大の生息地であり、この地には古くから生息していたことが判明している。この国では古くから神の眷属、あるいは神体として神聖視されており、多くの民間伝承や記録に見出すことができる。たとえば峻烈地方には通り雨は東洋龍が通り過ぎた証拠であるという民間伝承があり、現在でも通り雨を「龍の散歩」と呼んでいる。また、龍がもたらす雨はコメを美味しくすると伝えられており、そこから転じて突然の幸運を「龍の訪問」という。
この東洋龍は世界的に生息数を減らしているが、東洋龍は驚異的な自己回復能力と寿命を誇り、危険を察知すると姿を消す能力を持っていることに加え、生息地とされる「烈華大山」や「龍山」はいずれも山そのものが神体として祀られており、特に頂上付近は神域として、生物の侵入が制限されていること。また、そこに生息する東洋龍は神の眷属として神聖視されていることなどから政府は保護指定や保護区の設定をしていない。
しかし、保護指定などはされていないが、東洋龍を傷つける行為や捕獲は禁止されており、違反した場合は死刑が適用される場合がある。また、IUCNは個体数の少なさから準絶滅危惧種に指定しており、ワシントン条約における規制種(附属書II)にも指定している。
<文化>
この国では多くの民間伝承が伝えられており、その中にはまじないも多い。
中でも深夜1時から2時15分までの間に神様や祖先を祀る廟のなかで服毒自殺をすると、その人の最大の願いが叶うという言い伝えがあり、これは現在でも北部地域などで強く信じられており、毎年20人程度が警察に発見・保護されている。中には遺体で発見されるケースも少なくない。
警察は私有地への不法侵入やその他諸問題を引き起こすことから、このような服毒自殺を問題視しており、この伝承を信じないように呼びかけるほか、この伝承と未解決事件との関連性を捜査しており、根本的解決を目指している。
この伝承を調査している専門家の刀剣の付喪神は「どこかの廟に祀られている高位存在が、信仰を集めようとして流布した偽の伝説ではないか。」と指摘しているが、関連性は不明である。
近年ではこの自殺者が増加傾向にある。警察は増加の原因を5年前に発生した、政府高官連続不審死事件であると考えている。
この事件は当時、収賄の疑いがあった政府高官ら25名が原因不明の心臓発作により、立て続けに死亡した事件であり、捜査の結果、犯人は上記のまじないを行った人物とされた。これは結果的に国民にまじないの実効性を裏付けるものとなり、寺廟内での副毒自殺者を増やす結果になった。これを受け、ある警察官OBは「捜査結果の公表は慎重にすべきであった。」と語っている。
この国の伝統的料理である「烈華料理」は世界最高峰料理のひとつとして知られる。しかし、一般に「烈華料理」として知られる料理群は威烈地方と苛烈地方、熾烈地方などの郷土料理が混在したものである。
烈華料理、特に苛烈地方と熾烈地方の料理の特徴は大量の油を使用し、超高温で調理することである。そのため、ハイカロリーになりやすい傾向があり、平均カロリーは1139キロカロリーを誇る。一方で山々に囲まれた威烈地方や峻烈地方は豊富な水源が望めることから水を大量に使用した料理が多く、調理工程に「茹で」「蒸し」が含まれる料理が多い。
国土が広く、いくつかの気候区分にまたがっているため、地方によって気候が異なり、それぞれの気候に適した郷土料理が存在する。使用する食材も多種多様であり、中には人肉を使用する郷土料理(4)も存在する。鬼以外の生物では唯一、烈華人だけが人間を調理し消化できるとも言われている。
このような多様な食文化を有しており、その多様性はたびたび文化・芸術作品にも取り上げられている。特に水墨画のテーマとして取り上げられることが多く、それらは「食材図」として1ジャンルを形成している。
また、食材の多様性を象徴するものとして「4本足のものは机と椅子以外、2本足のものは自分以外、飛ぶものは龍以外、水中のものは魚雷以外なんでも食べられる。」という諺がある。
このような食の多様性は貿易などを通じて古くから諸外国に知られており、世界的にも烈華人はなんでも食べるというイメージを持たれることが多いが、近年、ヴィッセンシャフト国立研究所と『ラビットフッツ』誌(5)が全世界的に行った調査によると「海外旅行時においても、自国の料理や慣れ親しんだ料理を選ぶ」と回答した烈華人は67.8%に上っており、むしろ偏食傾向にあると判明している。
反対に「海外旅行時においては、現地の食材や調理法を使用した郷土料理を選ぶ」と回答した人が多いのがサラサル公国人であり、実に89.4%に上り、次に多かったカリス王国人の72.2%を大きく引き離している。
<交通>
陸上の公共交通機関として「八景鉄道」があり、鉄道事業はこの会社がほぼ独占している。国内のほぼ全てを網羅していることから、世界で最も長い鉄道とされており全長は9303キロメートル、駅の数は支線・貨物線駅も含めて40駅である。車両はインドゥストリー製、廃棄物固形燃料を使用した蒸気機関車となっている。
国土を東西に貫く路線は八景線(別名・卯酉線)と呼ばれ、現在は「松号」「竹号」「梅号」の3種類の種別で運行が行われている。走行距離の長さから「梅号」を除いて全て寝台列車となっている。
それぞれ、「松号」は4泊5日かけて国土を横断する横断列車で、「竹号」は2泊3日で「四景駅(古都)」(6)まで走行する。「梅号」は辰陽を終点とする普通列車だが、特急・快速も多く発着する。
国土を南北に貫く路線は子午線と呼ばれ、現在は「花号」「鳥号」「風号」の3種類の列車が通常運行しており、政府要人や国賓などの来国時の移動の際には特別御用列車「月号」が運行される。
通常、旅客の輸送のために運行される3種類の列車の特徴は次の通り。
「花号」 起点の紅河駅から終点の峻烈駅までを3時間10分で結ぶ列車
「鳥号」 六景駅から終点の峻烈駅までを2時間55分で結ぶ列車
「風号」 六景駅から烈華大山登山口駅までを結ぶ区間快速専用列車
「八景鉄道」は政府が出資・運営していた公社「烈華国有鉄道」を前身としている。
約50年前の戦争に伴う人件費と燃料費の高騰により慢性的な赤字に悩まされ、戦後も業績が低迷した。一般企業でいうところの経営破綻の危機に陥った。その後、政府は民営化へ政策を転換した際に「烈華国有鉄道」も民間企業に売却した。現在は第3セクターにより運営されている。
赤字化の具体的原因は戦時下において廃棄物固形燃料が世界的に不足した際、政府は仙人(7)300人を臨時雇用し、彼らの仙術を用いて蒸気を発生させ、列車を走行させるという政策を取った。
しかし、通常より走行スピードが大幅に低下し、人件費が1.8倍ほど高騰(8)したため、すぐに政策を打ち切ることとなったが、それに対して仙人らが反発。戦時下における雇用の喪失は人命に直結するとして雇用継続を求めた。だが、実際には鉄道などの重要インフラに従事する者は徴兵を免除されていたため、「徴兵逃れ」のための反発であった。
↑八景鉄道の路線図(仮)
註釈
(1)発声に特徴がある言語で母音が4つしかない。文法は基本的にSVOだが、古典ではこの限りではなく、書物によっては文法や用法に混乱が見られる。
(2)烈華語を簡便にしたものであり、省略形や短縮系が多い。基本的に文法上の違いだけであり、発話上の違いはあまり見られない。公的文書やビジネスの場面では用いられないが、スーパーの広告など日常生活では頻繁に用いられる。
(3)大烈華民国を中心に龍造国、ヤマト=サクラ皇国などに分布する。爬虫類に分類される恒温動物である。体長は2-4kmであり、記録上最大サイズは30kmである。水を好み、頻繁に水辺で確認されることから各国で「水」と結びつけられることが多い。霞を主食とするため、標高2000m以上に生息することが知られているが、実際は平地での目撃例も多く、牛などを捕食していると考えられている。知能が高いことが知られており、人語を理解しているとそれる。龍造国を造ったと伝えられる龍もこの種である。現在も生殖方法が不明であり、人工飼育も成功していないことから個体数が減少しており、準絶滅危惧種に指定されている。
(4)人肉を使用する料理は冠婚葬祭などの儀式に用いられるような特殊な料理がほとんどである。
(5)兎国の代表的週刊誌である。毎週木曜が発売日であり、政治・経済・エンタメニュースなど様々な内容を掲載する。読者に向けて様々なアンケート調査を行っている。
(6)国土の右端からおおよそ横並びに一景から八景という主要駅があり、そのひとつに四景駅がある。この駅は新宿駅程度の位置づけの駅である。
(7)生得的に魔術を使用できる魔法使いに対して、修行により後天的に妖術を使用できるようになった人間、あるいは獣人のこと。仙人が使用する妖術を「仙術」と呼ぶ。基本的には魔法使いや妖術を使う者と比較して魔力の質・量共に劣り、効果も劣る。しかし、他者を癒す場合に限り、他者にも作用する妖術が使用でき、その効果は非常に高い。
(8)具体的には仙人らのおやつ代と酒代の支出が増えた。




