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一貢で語れる日本昔話  作者: ナンプラー
2/10

第二話

 昔、あしがら山と呼ばれる山の奥に、野生に生きる男の子がいました。

 その男の子は動物と友達で、毎日相撲をしたり野を駆け回り、綱引きをして遊んでいました。


 その彼はとある侍さまの家来になり、後に酒呑童子(しゅてんどうじ)というすごく悪い鬼を倒すことになるのですが、今回は男の子を気に入って家来にした、源頼光(みなもとのよりみつ)と出会った時の話である。


 ある日、戦からの帰りにあしがら山にかかる橋を渡ろうとしていました。

 しかし、その橋は嵐によって壊れていました。

 困っていた頼光は立ち往生していました。


 そこに現れたのはまさかりを担いだ男の子でした。


 山に住む男の子は渡れたはずの山の向こうを見つめていました。


「どうやら橋が壊れたみたいだ」


 そう伝えてあげると、男の子は近くに生えている大木を見つけ、蹴りました。


 何ということでしょう。大木は倒れ向こうの山に引っかかり橋のようになりました。

 これには頼光もビックリです。


 自分も怪力ですが、この年でここまでの力があるとは思っていません。彼はその男の子を素晴らしいと思いました。

 この子が家来ならどれだけ逞しいかと。


 思わず声をかけました。


「君、私と共に来ないガッ?!」


 男の子は手に持っていたまさかりの柄で頼光の股に振り上げました。


 驚く周りの家来たち。男の子を止めようとします。

 しかしそのあまりの身のこなしは素晴らしいもので、次から次へと兵士の股を蹴り上げ振り上げました。

 気がつくと皆倒れていました。


 後に彼の友達の動物たちに気を失っているところを助けられるのだが、どうやら男の子は所構わず金的(きんてき)を横行し、友達の金玉を蹴り上げ振り上げる日々を送っていたそうです。


 その後頼光に拾われた男の子は、酒呑童子をまさかりを振り上げ金的で倒しました。

 後に彼は鬼を倒した方法とこの昔話から、「股狩(またかり)担いだ金的太郎」と恐れられることになりました。





第二話 「股狩担いだ金的太郎」

 ー完ー

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