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ラスボスは女神様!?  作者: カモミール
2章.ひとりぼっちのダンジョンの支配者
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8話.ダンジョン第二層攻略開始

「先の暗号の答え合わせをしたいのじゃが、少しいいかの」

俺たちが第二層への階段を下る中、

そう発言したのは今回の攻略パーティの考古学者、フーゲンさんだ。

「ええ、もちろん」

俺はそう返答する。


「あの暗号はあの中央にあった``真なる道に進め``、あれが鍵じゃな。真なる道、とは正しき道、ではなく中央の道という意味。じゃが11の道の内どの道が真ん中(まんなか)の道かは分からん。あの時点ではな。ところがじゃ、わしらがモノリスを確認すると同時に101匹ものモンスター共が襲い掛かってきおった。おそらくこのモンスター共が真ん中の答えを示す答え。注目すべきはモンスターのランク。20体ずつおったリザード、ゴブリン、スケルトン、軍隊アリ、キラービーはすべてCランクのモンスター。その中で突出しとったBランク上位、101匹目のトロールがその真ん中に位置するものと考えてよいじゃろう。つまり、トロールのでてきた11番目の洞窟が答えというわけじゃな」

その通りですと俺が言おうとしたとき、

「ええーーー。そうだったんですか!?」

声をあげて驚いたのはパーティの魔法使い、レイラだ。

「え?」

「え?」

「分かってたんじゃなかったの?」


「いやその、なんというかね、一番強いトロールが11番目の道から出てきたからそこなのかなーって思ったの。アハハ」

そう言ってレイラは笑ってごまかす。まあある意味間違ってはいないが。


「はぁ。じゃが、わしも情けないのぉ。主らが答えを導くまで気づけんとは。とはいえ言い訳をするわけではないが、違和感を感じるの」

「違和感…ですか」

「ああ、ワシは今まで数々のダンジョンを研究してきたが、あの謎解きのような文字を使ったトラップは存在せんかった。現代の研究では説明はつかぬ現象はよく起こるがあくまで自然物といったような。じゃが」

「今回のダンジョンはまるで人工物のようだ…と?」

「ああ、先ほどの謎解きやダンジョンの細かな構造から感じるワシの勘でしかないがの」


そこで会話は途切れ、俺たちは長い第2層への階段を下りる。響く足音だけは大きく、長き階段は地獄へと向かう道のりのように感じた。


だが、その道のりを監視する者、七瀬一三(ななせひとみ)がいたことには気づかなかった。



♦♦♦♦


「今回のダンジョンはまるで人工物のようだ…と?」

「ああ、先ほどの謎解きやダンジョンの細かな構造から感じるワシの勘でしかないがの」


2人の会話を一三は聞いていた。

「へぇー、やるじゃんか。おじいちゃん、いい勘してるね。その通り、このダンジョンをカスタマイズして作ったのはこの私!」

七瀬一三は今回のパーティーの会話をダンジョンに監視システムを使って盗み聞きしていた。


こんなふうに私はこのダンジョンの挑戦者の会話は全て盗み聞くようにしている。

私にとっては唯一のこの世界を知る手段であり、貴重な暇つぶしなのだ。

え?プライバシーの侵害だって?

いやいや、人の家でひそひそ聞かれちゃまずいこと話してるのが悪いでしょ。


私悪くないもん。


そんなわけでたまに魔族さんの作戦会議とか、王様の愚痴、国家転覆計画まで聞いたこともあるね。

まぁ、私に関係ないけどいい刺激になったわ。


そんなに暇なら冒険者に会ってコミュニケーションを取ればって?

それも無理。


長年人と話してないぼっちの私がどうやって荒くれ冒険者に話しかけろと?


声でなくなって黙ってしまう姿が容易に想像できる。


そもそも冒険者だって難関ダンジョンに現れた

謎の女の子なんて

不気味でしょうしね。襲われちゃうよ。


おっと、話がそれたわ。


それにしてもこの人たちすごい。第一層を攻略した人なんて久しぶり。


確かなんか屈辱的な目にあったとかで修行にきた

魔王軍12神将、溺水のルフナちゃんと

同じ12神将の不死将軍(アンデッドジェネラル)ギガイア、人間で言うと名前は分からなかったけど寡黙(かもく)な亜人の冒険者とか南の勇者さん?くらいかな。


それにしてもルフナちゃんかわいかったな~。

お近づきになりたかったけど勇気が出なかった。


3層であいつに負けて帰っちゃたし。


かれこれ考えているうちにどうやら彼らは第二層まで下りてきたらしい。

私が飲んでいた紅茶もすっかり冷めてしまった


「あ、くまちゃん。紅茶おかわり」

私が命令するとぬっと私の熊のオリジナルモンスターが表れる。


身の回りのお世話をしてもらうために私が作ったので

執事服を着させている。


私はくまちゃんが持ってきてくれた新しい紅茶を口に当てる。


「あちっ…」

ふぅ、ふぅと私は紅茶に息を吹きかけて言った。

「さて、あっちは熱いなんてもんじゃないと思うけど…ようこそ第二層、熱冷地獄へ」



♦♢♦♢


長い階段を降りると扉があった。

「これは…」


見渡すと目の前には洞窟の中に火山が噴火し、道の端には溶岩が流れていた。

まさに火の海だ。


溶岩の中には火竜が泳ぎ、歩く道には赤いリザードマンが歩いているのが見える。

今まで見たことの無い色だ。新種だろうか。


「なるほど、今までとはレベルが違うってことか。でも、望むところだ!!」


第2層攻略開始




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