第31.5話 【7】英雄叙事詩~テイラー・アルバレス②~
第31.5話 【7】英雄叙事詩~テイラー・アルバレス②~
マリーランド王国との協力関係締結を果たし、テイラーは帰路についた。
協力関係締結の報告を終え、しばしの休暇を言い渡された彼は、王都でアルテム一行と遭遇する。
丁度、アステイト王国から帰還したとの事であった。
ラキウスが報告を請け負うといい、残された一行は宿へと向かう。
食事をとりながらこれまでの事を話し合い、次の目的地の話題に差し掛かった。
地の大精霊、ノームが住まうとされる、ノーム霊山。
シャロ国北西からハーフナバル国北方の位置にあり、一行がハイウルフと遭遇した場所だ。
大精霊ノームに謁見は叶わなかったが、その昔、シャロ国の建国の際に力を貸したという逸話が残っている。
水の大精霊、ウィンディーネが住まうとされる、ウィンディーネの孤島。
カルバイン王国東端の地より、南東へ海を渡った先にある孤島である。
カルバイン王国の学者達が毎年訪れているが、その御身を拝めたという噂はない。
姿こそ見た者はいないが、船が難破した際に不思議な力によって浜へと打ち上げられたと、地元漁師達の間では語り継がれている。
火の大精霊、サラマンドラが住まうとされる、ヴァニサル洞窟。
カルバインとマナハイムの国境付近にある洞窟で、狂暴な魔物が跋扈している。
魔物が洞窟から出てくることはないが、洞窟へ迷い込んだ小動物や人が犠牲になっている危険な場所だ。
サラマンドラに由来する噂はない。
ただ、未だにサラマンドラの目撃情報がない事と、未踏の領域であるが故に、その場所に居るのだと思われていると言うのが実状である。
風の大精霊、シルフが住まうとされる、シルフ霊山。
マリーランド王国北西に位置し、ガルーダと戦闘になった場所である。
実際に、アルテムとオルカイトはシルフに謁見し、言葉を交わすことができた。
再度謁見が叶うかはわからないが、謁見が叶えばこれからの行動を相談しやすいことは想像できる。
「現状を整理するためにも、大精霊に謁見するのが望ましいだろう。」
テイラーの提言により、一行はシフル霊山を次なる目的地に決定した。
大精霊への謁見を一度果たしている地であれば、未確認の地で探し回るよりは効率がいい。
他の大精霊の情報も得られれば、異変への対策に素早く取り掛かるためでもあった。
帰還して間もないテイラーだったが、直ぐに、再び北の大陸へと赴くのであった――。
創霊90年・サラマンドラ季・間月末週の頃――。
堅の英雄、テイラー・アルバレスの合流――。




