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怒り


    山本とえらく楽しそうやったな(;一_一)



家に帰り、沙織の目を盗み、智哉は愛にすぐこんなメールを送った。


普段であれば、沙織がいるときは女にメール等絶対に打たない智哉だが、今日ばかりは何かを言いたくてしかたなかった。


【こんな嫌味くらいしか打てない・・・か・・・】


文末に入れた顔文字。


入れるか入れないか大分悩んだ智哉。


結局入れた理由は碇を隠す為。


怒りをあらわにするのは、今の愛との関係では格好悪すぎる。


智哉はこのメールが精一杯だった。


【男好きめ】


智哉は自分が他の女を褒めたり手を出す事には何の罪悪感もないが、自分の事を好きだと思ってる女や、例え浮気相手だろうが、自分以外の男に目を向けられる事が、プライドに傷がつくのか、死ぬほど嫌っていた。


【あ〜なんか腹立つ!】


ちょっとでもそんなそぶりが見えたものなら、智哉は迷い無く、瞬時にその時からその女を


【あの女、誰だっけ?俺、あんな女知らないし、関わったこともねぇし】


と言う存在に置き換える。


たとえそれが本命の彼女であろうと、浮気相手だろうと、自分に一度告白してきた女だろうと、関係ない。


自分を男の事でイライラさせる女など要らないのだ。


そんな女にしがみつかなくても、いくらでも自分を想う女はいる。


【でもまぁ・・・今日は沙織もいたし、俺も相手してやれなかったしな】


山本が自分の友達だと言うこともあり、今回は我慢することにした。



間もなく愛から返事が来た。




   今日はありがとう

   今日は思ったとおりあまり話す事できなかったね。

   だから山本君や修君と話するしかなくて。

   でも、昔恋されてたなんてびっくり!

   嬉しいもんだね。(笑)

   

   妬いちゃった?(笑)

   ごめんね。

   また遊びに行くね。



【妬くか、アホ】


智哉は笑う。


   寂しかった


愛の言葉は嘘っぽさのある表現だが、少し嬉しかった。



  

   妬いた(=_=)

   少しだけね(笑)

   あいつ、昔ヒデがいなかったら〜ってずっと言ってたからな。

   今の俺らの関係を言うと泣くだろうな。(笑)

   また遊びにおいで。

   抱きしめるくらいは隙を見てするから!  

   女がそろそろコンビニから帰るから、またメールするわ!




智哉はメールを送信した後、携帯にロックをかけ、ポケットにしまった。


【まぁ愛も人妻だし、あんな山本みたいな重ための男なんか本気で相手しないだろう】


智哉はイライラが少し吹き飛んだ。





【智哉、怒ってんの、バレバレ】


愛は携帯を閉じて笑う。


今日の帰りしなの智也の態度に、話し方、表情をみて、あれで怒っていないなんて言えたもんじゃないと、愛は可笑しくて笑えてきた。


【プライド高いのか、怒っていないフリして・・・

 彼女いる夜にメールしてくるなんて、よっぽどなくせに】


愛は可笑しくて仕方なかった。


【でも、問題は次・・・】


そして愛は携帯を再び開き、メール画面を開く。


送り先は、山本だ。




    お疲れ様!

    今日は送ってくれてありがとうね。

    楽しかったね。

    

    ところで来週の土曜日、時間作れそうだから智哉の店に行くよ。

    ただ、一緒に行く人いないから一緒に行かない??



すぐに山本からのメールが届く。




    もちろん!喜んで!!(^◇^)


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