ヴィクトリア
リーゼロッテに手を引かれ、馬車からリリィが降りると、ヴィクトリア峰前線基地は歓声に包まれた。興奮して手を振る兵士、ありがたやありがたやと拝みだす兵士、様々なリアクションがあったが、その殆どが基本的には好意的な物のようだった。やはり、この国でのリリィ人気はかなりのものだ。
いつもよりずっと大人びた顔をし、優雅な素振りで手を振り振り歩くリリィに対し、兵舎の方からやってきた将軍らしき人物が、実に丁寧な敬礼を見せてから道を譲った。彼らはリリィを先頭にして、厳かな雰囲気を湛えたままゆっくりと、用意された貴賓室のある兵舎まで歩いて行くのだった。
リリィはともかく、自分たちはどうしたらいいのだろうかと、但馬がキョロキョロと辺りを見渡していると……
「おーい! 先生! 隊長! エリオスさんも!!」
どっかから懐かしい声が聞こえてきて、そちらを向くとエリックとマイケルが嬉しそうに手を振りながらぴょんぴょん飛び跳ねていた。
「いよう! エリックとマイケルじゃないか! おまえら暫く見ないと思ったら、前線に来てたんだな」
「そうなんっすよ。俺ら、先生に挨拶しようと思ってたんだけど」「先生忙しそうで全然そんな暇無さそうだったから」
気にせず声かけてくれれば良いのに。但馬はブリジットとエリオスを手招きして呼ぶと、かつての321小隊のメンツは懐かしい話に花を咲かせていた。本来はここにもう一人いたのだ。それが今は自分に取って代わっている。
しんみりしても仕方ないので、取り敢えずの近況報告と、彼らの前線での出来事などを聞いていた。エロ本こそ没収されてしまったが、但馬が作ったトランプはなんやかんか広まって、前線でのいい暇つぶしの道具になっているらしい。
ただ、案の定というか賭け事が流行りだし、熱くなった連中が喧嘩したり金の貸し借りが起こったりで、風紀を乱さないようにと最近では将校が目を光らせてるそうだ。
これ……ウルフに知られるとまた怒鳴られるんだろうな……
そんな風に話をしていると、
「失礼致します! リディア軍大将マーセルより、但馬様は至急司令官室まで来られますよう、よろしくお願い致します!」
伝令将校らしき男がやってきて呼び出された。エリオスが続こうとしたが、流石に基地内で何かあるわけもなし、いいよいいよと断って、一人で兵舎へと向かう。
司令官室に入ると、中には先ほど連れられていったリリィとリーゼロッテの他に、司令官らしき豪然とした男と、背筋をピンと伸ばして、まるでバレリーナみたいに超然と立つ亜人が居た。
思わずギョッとしたが、これから何をしにメディアに行くのかと考えれば、ここに亜人が居ても不思議ではない。
それにしても一体何故自分が呼ばれたのか? と思ったら、ここから先の道中、彼ら亜人に先導してもらうことになるので、責任者として挨拶しろということだった。そんなの初耳だ。何で自分が責任者なんだとビックリはしたが、面子を思い返してみると、確かに自分が一番適任のように思えるので遣る瀬無かった。
出世したもんだよな……トーみたいにもっと手を抜いておけば良かったと思うが、後の祭りである。
「メディア国執政官アインと申します……」
慇懃な態度を崩さない亜人は、但馬にそう名乗ると握手を求めてきた。但馬はその手を握り返す。執政官ということは、かなりの重要人物のはずだ。日本で言えば官房長官クラスだろうか。メディアには国王がいるそうだから、首相かも知れない。
温和ではないが怜悧とも言えない、なんとも超然とした男で、ポマードでオールバックにされた前髪は白いものが混じり始めており、壮年期の男の重みを感じさせた。だが、その頭には猫耳が付いているせいか、どこか愛嬌も感じられた。と言うか、あの髪型はどうなってるのだろう?
彼は但馬と挨拶を交わすと、駐屯地の外に部下を待たせているので、用意が出来たらいつでも呼んでくれと言って、必要以上に会話はせずに部屋を出て行った。戦争中の相手なのでこんなものだろう。
「おまえが但馬波留か! 甥から話は聞いてるぞ!」
亜人の執政官が退室して、少し空気が重くなったと思ったら、それを豪快に笑い飛ばすかのように、ガハハと笑いながらリディア軍大将のマーセルと言う男が、但馬の背中をバンバンと叩いた。実に馴れ馴れしい男である。
「おまえ、男に興味が有るのか? 変なもんうちの兵隊にばらまきやがって……」
かと思ったら、今度は凄みをきかせながら、但馬の尻をモミモミしてきた。
「ひっ! ひぃっ!!! きょきょきょ、きょうみありましぇ~ん!」
全身を貫くように走り抜けた怖気にガクブルしながら、但馬が涙目で言うと、
「冗談だ、冗談。何にしろ、いろいろ噂は聞いてるぞ。最近はご活躍のようだな」
甥とは一体誰のことかと思ったらウルフのことらしい。マーセルは、ブリジット兄妹の母の弟に当たるらしく、上に10人近く兄弟がいて、本家には居場所がないため、姉を頼ってリディアに渡ってきたのだそうだ。
リディアにも貴族は居るが、国王自体が故郷と仲違いしてるので、血縁関係がある人物は珍しい。ブリジットも一緒に来てるから、呼ぼうか? と尋ねたのだが、
「俺は軍隊で育ったせいで、女の子とどうやって接していいのか、分からん。苦手だ」
とかオッサンがもじもじしながら言い出したので、お尻の穴がキュッとなった。絶対、この人とは二人っきりにならないようにと心に誓う……
とにもかくにも、リリィに会えたことで士気が高揚した軍に盛大に見送られ、但馬達一行は前線基地を出た。
基地の外にはそれを遠目に見ながら警戒するメディア軍と、それから少し離れた場所に執政官の集団が居た。ヴィクトリア峰の前線基地の周りは、森が切り開かれたせいで平野になっており、メディア軍はそれを囲む形で外周の森に沿って薄く布陣していた。
その数は千にも満たず、圧倒的にリディア軍が多勢なのだが、今まで色々と聞いてきた限りでは、それでも互角か十分ではない戦力差らしい。
執政官の元へ近づいていくと、彼を取り巻く軍人たちが一斉に敬礼して、剣の代わりにボウガンを胸に携えるように構えた。儀式めいた格好をする集団の間を、おっかなびっくり進むと、執政官がまた殊更芝居じみた慇懃な礼をして、ここから先、メディアの地を案内することを国王から仰せつかったと言って自己紹介をした。
便宜上、この引き継ぎを持って、リディア軍は撤退を開始し、留守番部隊を残して年末年始の休暇に入るそうである。
「それでは、これより先メディアの地、首都ヴィクトリアまで4日間の行程でご案内させていただきます。もちろん、みなさまの安全は保証させていただきますが、くれぐれも逸れたり、必要以上に騒いだり、ご勝手なことをなさらぬよう、よろしくお願いいたします」
メディア国内はリディアと違って軍用路のようなものがなく、ローデポリスよりも距離的には近いが、道中は倍の時間がかかるらしい。4日間の宿営も、テントと言われてビックリした。但馬やタチアナはともかくとして、貴賓であるリリィに対しもそれで良いのだろうかと思ったが、当の本人は気楽なもので、テント宿営を楽しみにしている感じなので、まあ結果オーライなのだろう。
それより、軍用路が無いということは馬車が使えないということだから、但馬はこの4日間、ずっと馬上の人になるわけである。下腹部の心配をしてゲンナリしながら進んでいると、一人で馬に乗れないため、例の暗殺者ランの馬に乗せてもらっているタチアナと目が合って、あれよりはマシだと思うことにして我慢する。
タチアナは頻りに但馬に救援の眼差しを向けてきたが……ランの顔がとにかく怖くて、助けたくとも近寄れない雰囲気だった。すまない、タチアナ……と心のなかで祈りつつ、カッポカッポと馬を進めた。
4日間の行程には、毎日6時間の移動が含まれるそうだが、前線基地を出て1時間、すでに但馬は心が折れかけていた。
森へ行くためリディアの平原を遠乗りすることが最近はあったが、それとくらべて、海に面した山岳と言っていいメディアの道は険しくて、あっという間に腰が痛くなってきた。
おまけに緊張してるからか、手綱を強く握りしめすぎて、気がつけば手から血が滲んでおり、もしもブリジットがヒーラーで無ければ、多分、今頃但馬は人目をはばからず引き返すと言っていたことだろう。
こうまでして行かねばならないのか……前線基地で調印式でもいいんじゃねえのと不満たらたらぼやきつつ、
「ところで執政官さん。メディアってどんなところなんですか」
先を行く彼に並んでそう訪ねてみた。
彼は、但馬の顔を上から下へ、しげしげと露骨に品定めするように見てから……
「メディア……と言うのは、リディアの民の呼び方であり、我々はヴィクトリアランドと呼んでおります」
「ヴィクトリア……?」
先ほど軽くスルーしたが、そう言えば首都の名前はヴィクトリアだそうだし、ヴィクトリア峰にヴィクトリアランドと、なんでそんなにヴィクトリアって名前が出てくるのかと尋ねてみたら……執政官のみならず、但馬の連れもみんなギョッとした顔をしていた。何かまずいことでも言ったのだろうか。
ずっと慇懃な対応をしていた執政官もこれには眉をひそめ、何やら機嫌の悪そうな素振りで、
「……失礼、但馬波留……どのでしたね?」
「ええ、はい。すみません、あんま常識ないってよく言われます……」
執政官は、そういうことではないと言いたげに頭を振ってから、すこし戸惑いがちに言った。
「我が国は、勇者タジマ・ハル様の手によって建国された土地で、その奥方様、女王ヴィクトリア様の地という意味合いでヴィクトリアランドと名づけられたと聞き及んでおります」
ヴィクトリア峰は、地名ではなく人名っぽいと思っていたが、そういう理由があったらしい。この人物がつまり、リーゼロッテの母親なのだろうか? 勇者の奥さんは亜人だったと聞いていたが、多分、その人はこの地出身の亜人だったのだろう。
勇者の名前を名乗ってるくせに、このくらいも知らないのかよ……と言いたげな、少々不機嫌そうな口調で執政官は続けた。
「ヴィクトリア様はその後、勇者様と共に北へと渡り、美人薄命の言葉通りに早逝なされたと伝えられております。ですが、我々は女王の帰還をいつまでも待ち、首都をヴィクトリアと改めて現在に至るのです」
すると、あの山をヴィクトリア峰と名付けたのも、彼ら亜人なのだろう。その山が敵国に奪取されてしまった気持ちはどんなものなのだろうか……リディアの方は今年初めの事件で、かなり気が済んだと言った感じであったが、メディアの方は案外、まだわだかまりがあるのかも知れない。
この辺の話も国王か大臣に聞いておけば良かったと思いつつ、少し態度が硬化してしまった執政官から離れて、但馬はトボトボと馬を走らせた。
それから4日間は滞り無く進んだ。
初日こそ、敵地ということで緊張した一行であったが、2日目となると、敵地と言ってもただの山岳地帯を歩いているだけなので、リリィと但馬の索敵能力を知っている一同は、だいぶ緊張もほぐれたようだった。
唯一、タチアナだけがビクビクしていたが、暗殺者の方はさすがの胆力とでも言おうか、まったく動じた素振りもなく堂々としていた。
問題になったのは暇なことくらいで、馬に乗って移動しているときはまだしも、野営に入ると客である但馬達にはやることがなく、当たり前だがテレビもないような場所では退屈しのぎに難儀した。
リリィのお陰か、女性陣は結構楽しげにしてたのだが、但馬とエリオスはそもそも普段からそれほど会話がない。黙って座ってると息が詰まるので、メディアのことでも聞きたかったのだが、初日に話したこと以上に、執政官から話すつもりは無いらしく、どうせこれから行くのだから、自分の目で確かめてくれと言った感じで誤魔化された。
護衛の亜人たちもいるから、そいつらと仲良く出来ないかとも思ったのだが……
彼らはいつぞやのミルトンの傭兵のように、なんだか生気が感じられない様子だった。それでも話しかけてみたのだが、まるっきり無視といった感じで返事すら返してくれない。
それは元々こいつらのパーソナリティのようにも思えるし、敵軍の人間だから愛想を振りまくなと言われてるように思えなくもない。
つくづく思い返すのは、リオンがメディアに帰ったら、まともには育たないだろうと言うミルトンの言葉であった。
なんとも言えない消化不良な雰囲気の中、それでも一行は黙々と進み、4日間の行程を終えて、ヴィクトリアの地へ続く最後の峠を越えた。
すると眼下には青い海と、それを取り巻く農村が見えるのだった。
但馬は久しぶりの人里に思わず足を早めたが、馬が疲れるからペースを乱すなと怒られて、逸る気持ちをぐっと抑えた。
メディアの首都、ヴィクトリアの地は天然の漁港と言った感じの入り江に広がる集落で、リディアとは違って家々は全て木材の茅葺屋根であり、どこか懐かしい日本の農村を思い出させる雰囲気だった。
海岸から少しはなれた穀倉地帯には穀類の穂が風に揺れており、数人の農民が作業をしているのが見える。更に入江を挟んだ向こうには小さな島があり、その周辺で魚を獲っているのだろうか、船が数隻浮いており、他にはバナナの木の下で、籠を背負った数人が収穫をしているのが見えた。乾燥バナナは何度も食べたが、久々に生のものを食べられるかも知れない。そう思うと唾が滲んでくる。
上空で雲雀が鳴き、牧畜の声がどこからともなく響いてくる。
その余りに長閑な雰囲気に、こんな平和そうな国と戦争をしてるのかと、心中複雑に思いながら先を進むが、但馬は何やら喉に引っかかるような違和感を覚えていた。
一体なんだろうか? この妙な違和感は……
「……狭すぎるな」
すると、但馬のすぐ後を進んでいたエリオスがぼそっと囁くようにつぶやくのだった。
その言葉に、但馬もハッとなって改めてヴィクトリアの地を眺めてみる。
確かにそうだ。狭すぎるのだ。
あれだけの人口を抱えるローデポリスと比較するのはどうかと思うが、それでも、そんな国と戦争しているというのに、ここはせいぜい田舎の村落といったレベルで、家も目視で数えられる程度しか見当たらない。
前線には1000人くらいの亜人がいたが、ここはそれにも満たない。せいぜい500人規模の村落といった感じだった。明らかに人が少なすぎる。
こいつら、一体どんな生活をしているのだ?
当惑しながらも馬を進め、やがて村に入ると執政官は護衛の亜人たちを解散させ、農地の手伝いをするように命じた。彼らはこっくりと頷くと、黙って穀倉地帯へと向かって歩いていった。
農地には彼らと同じくらいの年頃の亜人たちが居たが、どれもこれもみんな同じような顔をしており、生気が感じられない。雑草の生えた砂利道を進むと、少し行ったところに厩があり、そこで馬を下りるように指示された。
「……執政官。ここは、道中の宿場町か何かですか?」
流石に少しおかしいと感じたのか、タチアナが恐恐と尋ねるが、執政官はまるで意に介することもなく否定すると、
「いえ、王宮にお連れします。くれぐれも、逸れないようにお願いします」
彼はそう言うと、くるりと向きを変えて、村の奥へとゆっくりと足を運んだ。早くついて来いと急かしている感じだ。
但馬はブリジットとエリオスに目配せした。彼らは心得たといった感じに腰の獲物に手をやって、警戒するように執政官の後に続き、但馬は自分のコメカミを叩いてレーダーマップを表示した。
辺りにおかしな気配はない……と言うか、村自体がおかしい。誰も彼も生気がなくて、まるで死者の町みたいだ。
こんな国が、あのリディアと戦っているのか?
困惑しながら、但馬たちが先導するように、執政官のあとを警戒しながら進むと、やがて村の中央付近に、他の家よりは大きい……かと言って、立派とは言いがたい、公民館程度の大きさの高床式倉庫みたいな家があり、歌舞伎の花道みたいなスロープがそこへと続いていた。
執政官はそこを振り返ること無く進み、やがて舞台のセリみたいな台の上に立つと、ようやくこちらに向き返り、手を合わせて厳かに礼をした。
異様な雰囲気を感じながら、但馬とブリジット、エリオスがその家に足を踏み入れるが、そこには執政官以外の誰もおらず、
「執政官……まさか謀ったのではありませんよね」
そろそろ我慢の限界だといった感じにイライラしてきたブリジットが、怒りに任せる感じでそう言った。
しかし、執政官はそれすら意に介さないといった感じで、
「いいえ、国賓に対し、そのようなことはいたしません」
「では一体、これはどういうことですか? あなたは王宮へ連れて行くと言いましたが、ここには誰もおりません」
但馬はふと思い立って言った。
「……そうか、もしかして……メディアには国王が不在なのでは?」
メディアは確か勇者の建国した国である。国王といえば、この勇者であるが、彼は亜人を解放するために北へと向かった。次にその妻であるヴィクトリアである。執政官も女王という言葉を使っていたくらいだから、彼女が一時期はこの国の王として戴かれた時期があったのだろう。だが、その二人はもう居ない。
「それ以来、この国にはもう、王が居ないんじゃないですか?」
それじゃ一体、リディアは何と戦ってきたというのだろうか?
しかし、但馬のそんな憶測をあざ笑うかのように、執政官は首をふるうと、
「いいえ。そのようなことはございません」
「だったら……」
「国王なら、先程からすでにこの場へおいでになっておりますよ」
その言葉に驚いて、但馬は周囲を見回す。レーダーマップはさっきから表示しっぱなしである。ここには自分たち以外の誰もいない。他の誰かが近づいてくる気配も無かった。
どういうことだ? 彼が嘘を吐いている感じでもないし……
すると、その時、一人の人物が、すっと但馬たちの前へと進み出た。初めは何のつもりかと思ったが……すぐに、あちこちからアッと小さな声が漏れた。
ブリジットが目を丸くしている。
その人は、悠然と彼らの前に進むと、執政官の隣へ並び、そしてスカートの裾をそっと掴んで慇懃丁寧なお辞儀をした。
どこに出しても恥ずかしくない、プロのメイドさんのようである。
「皆様、本日はようこそお越しくださいました。私がメディア国女王……エリザベス・シャーロット・タジマです」
リーゼロッテはそう言うと、また殊更丁寧にお辞儀をした。彼女を師と仰いでいたブリジットが口をパクパクしている。未だに状況を理解出来ないでいるタチアナが首を傾げていた。そうだった。彼女は勇者の娘だった。王権があるとするなら、彼女以外にふさわしい人物は居ない。
しかし、そうなると本当に、一体なんのためにこの国はリディアと戦っていたのだろうか?
一行は困惑し、彼女にその理由を尋ねずにはいられなかった。