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玉葱とクラリオン  作者: 水月一人
第八章
266/398

もし、もし……?

 15年前に稼働し始めてしまった人間製造装置を但馬が止めることに成功すると、亜人たちは長かった使命からようやく解放された安堵感からか、世界樹の周りで泣き出した。その空気を邪魔しては悪いと思い、但馬は暫くそっとしておくことにした。


 それに、講和会議をゲーリック兄妹に任せてまで優先させたセレスティア探訪の、その目的の一つである世界樹までこうして辿りつけたのは良いけれども、勇者病の手がかりは未だに何も見つかっていないのだ。


 さっきはどうにかセレスティアの人々を安心させてやりたいと思っていたので、用が済んだらさっさと出てきてしまった。だから、早く世界樹のことを調べたかった。


 但馬が奥へ進もうとすると、リーゼロッテも外の空気を邪魔してはいけないと思ったのだろうか、中に入ってきて黙って彼の後に従った。外では未だにシクシクとセレスティアの人々が泣いている声が聞こえていた。


 セレスティアの世界樹の作りも、メディアの物と全く同じだった。


 エトルリアのように聖遺物の製造施設が無くて、入り口から中に入ると、いきなり居住スペースらしき部屋が連なった廊下に出る作りである。だから但馬は初見でも迷うこと無く左手を奥に進み、その突き当りに例の生体ポッドが置かれている部屋を見つけたのである。


「全く同じ作りですか……すると、施設が止められたのも?」


 リーゼロッテが呟く。但馬は頷いて、


「メディアの亜人製造施設を止めたのと同じ方法だった。多分、勇者はここで装置の動かし方を学んだんだろうね。やり方を書いた彼のメモが残っていた」


 それによると、装置は施設の最奥にある端末で起動するソフトで制御出来るようだった。操作方法に関しても昔ながらのGUIだったので、ある程度のマニュアルがあれば、但馬にも難なく動かせた。多分、ここに逃げ込んだ行政官たちも同じだったのではなかろうか。


「その、逃げ込んできたという行政官たちは、一体どこへ消えたのでしょうか。入り口はずっと亜人達が見張っていたのでございましょう? しかし、ツヴァイが中に入った時には、ここはもぬけの殻だった。彼らは、いつどうやって、亜人達の目を掻い潜って逃げ出したのでしょうか」

「いや、多分それはないね。彼らはここで死んだんだろう」


 もしも逃げ出せたとしても、セレスティア大陸からは逃れられない。仮にそれもクリアしたとしても、そしたら今度は内戦の結果が変わっているか、エトルリア大陸にここの施設の噂が漏れて無ければおかしいだろう。


「でしたら、死体が残っていなければおかしいのではないでしょうか。ツヴァイは何も見つからなかったと言ってましたが」

「その彼も言ってたけど、死体は世界樹に食われちまったんじゃないか」


 但馬は端末をいじくりながら気のない返事を返す。リーゼロッテは眉を顰めながら、


「……どういう意味です?」

「ほら……思い出して欲しいんだけど、メディアの遺跡もエトルリアの遺跡も、それこそ気が遠くなるくらい古い施設のはずなのに、内部はそんな古臭さを感じるところが全く無かったよね。床も壁も天井もピカピカで、何かの合金で出来てるようだけど腐敗している箇所も無い」

「ええ、そうでしたね」

「で、更によくよく思い出してみると、あの施設の中で虫を見かけたことがないんだよ」

「虫……ですか?」


 但馬は頷いた。


「エトルリアの方はともかくとして、メディアの方は入り口が開きっぱなしだったろ? おまけに生命のるつぼのような熱帯雨林にあって、今では土の下に埋まってる。ところが去年、土を掘り返して中に入った時には、内部は磨かれたみたいに綺麗なものだった。普通ならダンゴムシくらい入り込むだろうし、多少はかび臭くなったりするもんだ。となると、考えられることは一つ。世界樹の遺跡は亜人だったり、人間だったりを作るような施設だから、元々病原体が入らないように自浄作用が働くようになってるんじゃないか」


 この施設の中は、無菌状態に保たれているのではなかろうか……エトルリアの世界樹の中でリリィは、入り口の聖遺物製造工場の方は平気なのに、奥の施設に入ると感覚が分からなくなると言っていた。何らかの作用が働いてるのは間違いないだろう。


「このポッドの中では人間の細胞を培養しているわけだけど、そんなデリケートな装置の直ぐ側に、病原体を運んでこられたら困るだろう。だから、世界樹はアクセスレベルで人間の出入りを制限していると同時に、同じように昆虫や鳥なんかの生物を、問答無用で排除してても不思議じゃない。


 でも、何事にも例外があるように、中に入った人間が死ぬことだってあり得るわけだ。そんな時、世界樹は死体を病原体として処理するんじゃないか。人間だって、常在菌と呼ばれる病原菌を持っているんだ。その増殖を防ぐために、世界樹が死体を跡形もなく片付けたとしても、おかしくはないだろう。まあ、試してみないとわからないわけだけど……」


 但馬がチラリと背後を覗き見ると、リーゼロッテがぎょっとした顔をして手をパタパタと振っていた。


「まあ、試しようがないから憶測でしか無いけどね……でも多分、見当違いってことはないと思うよ」

「そうですね。それなら納得がいきます……」


 リーゼロッテはそう言って頷いた後、すぐに首をかしげて、


「ところで、それではここに逃げ込んだ人々は、死の間際に装置を稼働させたってことですよね?」

「そうなるね」

「一体、何のためにそんなことをしたのでございましょうか……? 子供がいくら増えたところで、戦力にはならないでしょうし、ドサクサに紛れて逃げるというわけにもいかないでしょうに」

「食べようとしたんじゃないか」


 但馬がボソッと呟くと、リーゼロッテは息を呑んで固まっていた。


 人を食べるという発想も、その言葉が信頼している但馬から出てきたことにも、彼女には正直ショックが大きすぎたようだった。


 だが、そんな彼女の不安げな顔には見向きもせず、但馬は淡々と続けた。


「最初は勇者が自分が死んだあとのことを考えて、何か仕掛けでも施していたのかと思ったけど、最後にこの中に居たと言う状況からして、施設の稼働は行政官たちの仕業だって考えるのが妥当だろう。彼らは町の人々を巻き込んだ挙句、亜人たちとドンパチやって敗勢になるとここに逃げ込んだ。そして、この中に1カ月ほど籠城していたようだけど……どのくらいの人数が、どのくらいの備蓄で立て籠もったか知らないけど、限界はすぐ訪れたはずだ」


 世界樹の中に追い詰められ、やがて食料が尽きた時、彼らが空腹の内に見上げた先のポッドの中では、人間の胎児がプカプカと浮かんでいるのだ。


 そして、どういう仕組みかわからないが、この施設は人間を作る機能を備えている。材料は特に必要ない。スイッチを入れてじっと待ってれば、やがてまるまると太った人間の子供が次々と生まれてくる……


 人間は追いつめられたら何でもやる。緊急避難的に食人を行ったという記録は世界中に散見される。極限状態に置かれた彼らに同情こそすれども、人はそれを非難することが出来ないだろう。


 但馬だってギリギリの状況に置かれたら何をするか分からない。自分一人だけだったらさっさと諦めるかも知れない。だが例えば、宇宙船が事故に遭って、地球と連絡が途絶えたとして、何ヶ月も宇宙空間をさ迷って……仲間が次々と倒れていって、それでも人類の未来のために生き残れと言われたとしたら。おまえは宇宙飛行士なのだろう、何が何でも生還を果たせと肩を押されたなら……


「社長……酷い顔色ですよ。ご気分が優れないのであれば、外の空気を吸いに出ませんか?」


 ハッとして目を見開く。視界の焦点が合ってくると共に脳内でパリパリ電気が走った。どうやら端末を弄りながら固まっていたようである。


 振り返ると、そう言うリーゼロッテの顔色も悪かった。但馬はブルブルと頭を振ると、


「ごめんよ。ちょっと、自分の考えに()てられたみたいだ……けどまあ、お陰で考えすぎだってことが分かったよ」

「何がです?」

「装置を動かした理由がもしそうなら、籠城はもっと長くなってただろう。でもそうじゃなかった。だから装置が稼働していたのは、もしかしたら最初は本当に食人目的だったかも知れないが、彼らはそこで我に返ったんだろう。そして最後まで生き残った者は、自分の恐ろしい考えに絶望して自害した。死体が腐り始めると、世界樹が病原体と見做して掃除を始める。そしてその後、稼働した装置から子供が生まれて、フラフラと世界樹の外へと出て行った。後はツヴァイの話した通りだ」

「……なるほど、そうかも知れませんね」


 リーゼロッテは深い安堵の溜息を吐いた。戦場ではバッタバッタと敵を切り伏せる彼女であっても、やはりこの手の話はタブーなのだろう。


 但馬は彼女のそんな意外な一面に微笑しながら……ふと、何か引っかかる物を感じて、


「それにしても……変だよな」

「何がでしょうか?」

「この施設の存在が発覚したことによって、今まで聞いていた歴史に嘘が混じっていたことは分かるだろう? かつてロディーナ大陸は全てが森で覆われ、エルフと亜人だけが暮らしていた。人類はその時、セレスティアに少数だけが生き残っていた……わけではなくて、どうやらリリィが世界樹から創りだしたってことになる」


 その事実が認められなくて、キリスト教原理主義者だった行政官の誰かが暴走し、セレスティア内戦が起きたわけだが……


「これっておかしくないか? これによると、リリィは元々居なかった人類をわざわざ創りだしてから、その人類を連れて大陸を渡ったってわけだろう? ……何故、こんなことをしたんだろうか。だって、人間なんていくら居たところで、ただの足手まといにしかならないじゃないか。


 勇者がジャンネット皇王に遺した話によると、聖女リリィがセレスティアに現れた時、この地球には全球凍結の危機が迫っていたはずだ。彼女の目的はその諸悪の根源であるエルフと世界樹の打倒だったわけだけど……


 そのために何の役にも立たない人間を増やしてどうするんだ? 彼女が単独で世界樹を破壊するのではいけなかったのか? 多分、そっちの方がずっとスマートだったろう」

「確かに……」

「元々は自分と一緒に戦わせるつもりで作ったのに、役立たずが出来たってところだろうか……いや、そんなの一人作った時点でわかりそうなもんだよな。ここまで繁栄するほど増やすわけないし、エトルリアの世界樹まで作る必要もない……」

「それこそ、それが目的だったのでは? 聖女様はエルフを滅ぼし、代わりに人類を繁栄させるつもりだったとか」

「生き残りが居たってんなら分かるんだけど、一から創りだしてまで、わざわざそんなことやろうと思うだろうか?」

「してもおかしくないのでは? 聖女様も人間であったのなら、やはり同族は特別でしょうから」

「う~ん……」


 聖女リリィが人間であったら、そうかも知れないが……どうもこの人物には数百年生き続けていたような形跡があったり、人間離れした逸話が残りすぎている。いっそ、女神であったと言われた方がすっきりするくらいである。


「何か父が手がかりを残してはいないでしょうか。先ほど、メモが残されていたとおっしゃっていましたけど……?」

「そうだね……うだうだ考えてないで、端末をいじったほうが早いかも知れない」


 但馬がそう言って端末をいじりだすと、それを遠巻きに見ていたリーゼロッテが歩いてきて、顔が引っ付くくらい頬を寄せて、端末を操作する但馬のことを眺めていた。


 もしここにクロノアが居たら、軽く嫉妬しそうなくらい顔が近かったが、この人にこんなことをされても全く何も感じないのは、やっぱり血がつながってなくても家族みたいなものだからだろうか。実際の年齢はアベコベなのだが、何というか、自分の娘みたいというか、妙な感覚がするのだ。


 但馬はその感覚を気取られないように、画面だけを見て淡々と装置を操作した。そのリーゼロッテは但馬が操作する端末に興味があるようで、モニターと但馬の指先を交互に見ては、何か感心するようにブツブツ言っていた。


「他の世界樹では、見ていても何も分からなかったのですが、こちらのものは何だか少しわかりますね。書いてあることが読めるからでしょうか」


 但馬は頷いた。


 メディアの端末では、まず何が書いてあるか文字が読めなかったのだが、こっちの端末は勇者が翻訳していたり、ちょこちょこドキュメントを残してるようだった。


 そのドキュメントのお陰で、例の装置を行政官達が動かせてしまったわけだが、但馬も止めるときに楽が出来たので、やはりないよりはあったほうがいい。


 それにしても、同じ画面に見知らぬ文字と英文とが入り混じってるところを見ると、この読めない文字の方は日本語のような外字なのではなかろうか。もし出来るなら機械翻訳で良いから、但馬にも読める文字に変換して欲しいものだが……


 但馬はそこで、ふと思いついた。


 そうだ。その通りだ。もしかして翻訳ソフトくらいあるのではないか? そう思い、ダメ元で片っ端からアプリケーションらしきものを開いていると、


「……おや? 社長、ちょっとお待ち下さい。これ、読めませんか?」


 謎言語の謎アプリを次々と開き、謎の言葉しか書かれてないので、それをまた次々閉じようとした時だった。


 それを背後で見ていたリーゼロッテがそう言うので、もう一度ジックリと開いたウィンドウを眺めてみたら……


「本当だ」


 彼女の言うとおり、とあるウィンドウの中に識別可能の文字が見えた。どうやらフォントが違うせいで、謎言語の中に埋もれて気づきにくくなっていたようだ。そのウィンドウの一部分だけが、アルファベットで書かれている。


「エトルリア、メディア、ティレニア……って書いてあるな」


 言うまでもなく、世界樹の所在地である。するとこれは世界樹の制御ソフトか何かだろうか? 但馬がそう思って、試しにエトルリアの項目を押してみると……


 ブンッとフレームが拡大するアニメーションがして、開かれていたウィンドウがまるでモニターから飛び出してくるように画面いっぱいに表示された。


 そして画面に表示されたそれには、カメラか何かで撮影したらしき部屋が映しだされており……しかもそれは但馬にもリーゼロッテも、とても馴染み深い部屋だったのである。


「……と申しますか、この部屋ですよね、これ?」

「そうだな……この部屋が映しだされてる」


 但馬達の姿は映っていなかったが……どう見ても今彼らが居る部屋が画面には映しだされていた。


 なんだろう、これは? 但馬は首をひねりながら全画面表示されたウィンドウを閉じると、今度はメディアと言う項目を選び、


「……これも同じでございますね。なんなんでしょうか、これ」

「うーん……この角度だと、カメラはこの辺……かな?」


 但馬は自分が映らないかなと思って、端末から少し離れてからぴょんぴょんとジャンプしてみた。しかしそんな彼の努力も虚しく、画面は相変わらず無人の室内を映し出しているだけだった。


 となると、これはもしや……


 ここまで来ると、流石にピンときた。これはもしかして、エトルリアやメディアの世界樹の遺跡の映像なのではないだろうか? 同じ画面にしか見えないのは、そもそも、この施設が全て同じ作りになってるからだろう。


「そう言えば、勇者は遠隔地からメディアに居るアインさん達に指示を出していたって言ってたな。もしかすると、これがその通信機能なのかも知れない」

「通信機能……とは何ですか?」

「電話のことだよ。これは差し詰めテレビ電話と言ったところだろうけど」


 しかし、テレビなど見たこともないリーゼロッテには想像がつかなかったようで、首を傾げている彼女に、なんと説明すればいいだろうかと……但馬は全画面表示を閉じると、また別の項目を開こうとした。


 セレスティアと言う項目があれば自分たちの姿が映るだろうから、一発で意味が分かるだろう。だが、残念ながらこのソフトにそんな器用な真似は出来ないようだった。


 だから但馬は、代わりにティレニアと言う項目をポチッと押してみた。本当に、ただなんとなくだった。そして、ブンッとフレームが拡大するお馴染みのアニメーションの後に、さっきと同じような無人の室内が映しだされると思っていたのだが……


 しかし、ウィンドウが開かれ画面が映し出されると、やはり同じ部屋のその中央には……


「……え?」


 驚愕に目を見開いた男が、唖然とした表情でこちらを覗いていたのである。


「……え?」


 但馬も思わず、ポカンと口を半開いて、その男の顔を凝視した。


 二人の視線が交錯する。鏡写しになった自分を見ているわけではない。今、目の前に見知らぬ男の映像が映し出されていた。


 あまりの出来事に声が出ない但馬に対し、その男はゴクリと生唾を飲み込むと、


「申し上げます。申し上げます。こちら、サウスポール、ティレニア、ソレイユ対策本部。そちらは……ええっ!? なんと、セレスティアですか? 本当にセレスティア?」


 但馬とリーゼロッテは顔を見合わせると、コクコクと頷いた。


「ひゃー! 驚いたなあ~!」


 男はそれを見て、はぁ~……っと溜息を吐いてから、


「通信が来るのは、何十年ぶりでしょうか……」

「もし、もし……? これ……しゃべ、れるの? 俺の言葉、届いてる?」

「ええ、もちろんですとも。ははぁ~……さてはビデオ通話が始めてで、困惑してらっしゃるのですね。無理もない。でも、大昔はこの通信方式が一般的だったそうですよ。それにしても、あなた方は一体、どうやってその遺跡の中に……って、んんんん~!?」


 彼はこちらに話しかけてる最中に、突如として前のめりになり、画面にグググイっと顔を近づけた。


 毛穴が見えるくらい大写しにされた画面にビビって、但馬達が思わずのけぞると、


「あなた……もしかして」


 男はそう言いながら、ポケットから何かを取り出して、チラリチラリとそれと但馬の顔を交互に眺めた。


 角度が浅くてハッキリ見えないから、そうだとは言い切れないが……もしかして、男が確認しているのは写真ではなかろうか? しかも、リディアにも無いカラー写真のような……


 但馬が呆然としながら、それを凝視していると、男は突如背筋をピンっと伸ばして気をつけの姿勢を取り、


「あなたは、但馬波瑠アナトリア帝国宰相閣下でございますね? そちらはエリザベス・シャーロット将軍! 大御所様とはつゆ知らず、大変失礼いたしました!」

「……え? なに?」

「我々、ティレニア四摂家一同、大御所様のご帰還を心よりお喜び申し上げます。セレスティアにお戻りになられたということは、やっと記憶が戻られたのですね? いやあ、良かった。本当にギリギリでした。さあ、時間がありませんよ。すぐにでも今代の巫女の選定を行わねば……」


 男は恭しく礼をすると、真剣な表情を見せながら言った。


「早く巫女を決めねば、世界は滅びてしまいますよ」


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― 新着の感想 ―
[良い点] こうも謎がバンバン投下されると睡眠時間がなくなってしまう……寝なければいけないのに続きが気になりすぎる……
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