第2話、始まり
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ~~~!!!!」
そして、作者の姿は消え、誰も見ることはなかった。
第二話
今、目の前が真っ白だ。
たぶんおれは、死んだと、思われる。
しかし、最後に、衝突した感じはしなかったから、どうも不思議でならない。
人間、死ぬときは、一瞬だ。っていうけど、これは明らかにおかしい。
突如、俺は何かに激突した。
「いって~~!!」
唐突すぎで、もろに受けてしまった。
痛いということは、まだ生きている証拠だ。
俺は、がばっと、起き上がり周りを見た。
微かにぼやける視界を、眺めながら、呟いた。
「ここは・・・?」
だんだんと視界がはっきりいしてきた。
そこには、神殿の中だった。
「ようこそ、天国へ、君を歓迎するよ。」
前の方に、羽の生えた人がいた。
周りを見たが、そいつ以外誰もいなかった。
「あんた、何者なんだ?」
おれが、そいつに聞いてみた。が、
前にいたやつが、いなくなっていた。
「ふっ、遅いな。」
「なッ!?」
俺はとっさに前の方に飛びながら後ろに方向転換した。
あっさりと、後ろを取られたのだ。
「なんなんだよお前は!!」
俺は、戦闘モードにはいった。
「いや~、なんていうか、お約束?みたいな?」
へらへらと笑って言った。
「ごめんごめん。脅かすつもりはなかったんだよ?」
「自己紹介がまだだね。私は、神さまだよ~」
ピースサイン。
いまいち信用ならないやつだ。相手に戦闘する気はないみたいなので、
話を持ち出した。
「さっき、天国って言ってたけど、俺は死んだのか?」
「死ぬようなことでもしてたの?」
「いや、さっき俺車に引かれそうになってたんだけど・・・」
「適当に、召喚したから、その辺よくわかんないな~」
なって、適当なやつなんだこいつ!と、声に出して言いたいが、話が進まなくなるので
ここは、こらえた。
「何のために呼んだんだよ?」
「実はさ~、私の手違いでさ~、私が作った世界がさ~、滅びそうなのよ~」
ウザ!!!!
なにこのウザさ加減、これ殴っていいよね?いいよね?
「で?」
俺は、イライラしながら、続きを聞いた。
「それでさ~、その世界を救ってきてほしいんだよ。」
「断る!!!!」
「そうか~、行ってくれるんだね。さすが、私が選んだだけのことはある。」
「断るって言ってるだろ。無視して、話を進めるなよ!!」
俺は怒鳴ったが、聞き耳持たず。
マジで殴りたいんだけど・・・。
こいつの強さはさっきので分かったので、
言うことを聞くしかない。
「そもそも、あんた神さまなんだろ?、だったら、世界の一つや二つぐらい
救えるんじゃないか?」
と、疑問をぶつけてみた。
「う~ん、そうなんだけど~、なんていうか~」
急に歯切れが悪くなった。
「なんなんだよ。」
「ぶっちゃけると、私が手加えたおかげで、滅びそうになってる?みたいな~」
なんだよそれ、頼りにならん神様だ。
もう切り替えよう。
「その世界が救われたら、元の世界に戻れるのか?」
だったら早く終わらせればいい。
方法は一つしかないのだから。
「もちろん、あなたが望めば、戻してあげるよ~」
「ただし、お願いは一回だけだから。」
「世界が救われたときに、聞いてあげる。」
「じゃあ、そろそろ、その世界に送るね~」
「まてまて、こういう場合、神さまが能力とかくれないのかよ。」
どこかの本で読んだことがある。
こういう場合、たいてい、神さまが能力を与える。
「え~~、ほしいの?」
なんかメッチャ嫌そうにしてるんだけど。
「こちとら、ほぼ無条件で、OKしてるようなもんだぞ!」
怒鳴り散らすと、
「わかった。わかった。あげればいいのよね?」
「はい、あげた~。」
手を上に掲げた。
「ガキかお前は!!」
「冗談だって~。で、何がほしいの。」
聞いてきた。
今更ながら、
正直考えてなかった。
「どうしたの?はやく~」
「なんもいいのか?」
「なんでもいいよ~」
すぐに沈黙。
時間稼ぎにもならない。
「ないなら、私が決めちゃうね~」
「おい勝手に決めるなよ!」
言ったが、
「もうおそ~い」
手の上に、妖精がいた。
神さまがそれを渡してきた。
「私との、連絡用、お助けピクシーだよ~」
「俺の能力は?」
「このピクシーだよ」
意味がわからん。
「それは、いらんから、ほかの能力をくれ。」
「だめ~、もう決定事項です。」
「じゃあ~がんばってきてね~」
「ちょっと待ッ・・・」
急に浮遊感が襲ってきた。
「がんばってきてね~」
そう、笑顔で見送られた。
「うわぁぁぁ~~!!!」
俺は、落ちて行った。