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31.『はい、こちらGeikoネットワーク』

午前9時。Geikoネットワーク本部。

私服の小雪と小鹿が花束を持って現れた。

「ねえさん、復帰おめでとうございます、新会社スタートおめでとうございます。」

2人揃って代子に挨拶した。


 ========== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 橘[島]代子・・・仕事上、通称の島代子しまたいこで通している。「有限会社芸者ネットワーク代表」改め「Geikoネットワーク」。元芸者。元プログラマー。小雪の先輩。芸妓の時の芸名は『小豆』。また、本部の住所も極秘である。後輩達には堅く口止めしてあるのだ。

 飽くまでも、私的組織だが、警察にはチエを通じて協力している。可能なのは、情報提供だけである。カムフラージュの為、タウン誌『知ってはる?』を発行している。

 戸部(神代)チエ・・・京都府警警視。東山署勤務だが、京都市各所に出没する。戸部は亡き母の旧姓、詰まり、通称。

 烏丸まりこ・・・Geikoネットワークの事務員。

 貴志塔子・・・代子がプログラマー時代、組んでいた相棒。ネットワークシステムは、2人の合作だ。

 西川稲子・・・代子と塔子の、プログラマー修行時代の仲間。


 刑部政男・・・京都地検特別刑事部の警部補。

 橘吉右衛門・・・元府会議員。芸者ネットワークのスポンサーの1人だったが、代子と正式に籍を入れた。度々橘の影響で事件に巻き込まれたので、会社名を「Geikoネットワーク」とすることを許可した。

 小雪(嵐山小雪)・・・舞妓を経て、芸者をしている。神代チエの小学校同級生であり、代子の芸者後輩。

 小鹿・・・代子の芸者後輩。



 =====================================


 ※京都には、京都伝統伎芸振興財団(通称『おおきに財団』)と京都花街組合連合会という組織が円山公園の近くにある。両者は、芸者さん舞妓さんの『芸術振興』の為にある。オフィシャルサイトも存在する。

 現在、京都花街組合連合会に加盟している花街として、祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東の5つの花街があり、総称して五花街と呼んでいる。 鴨川の東側、四条通の南側から五条通までの花街。

 ※この物語に登場する『芸者ネットワーク(本作からGeikoネットワーク)』とは、架空の組織であり、外国人観光客急増に伴って犯罪が増加、自衛の為に立ち上げた、情報組織である。

 会社名は『スポンサー』の一人、橘吉右衛門が命名した。

 リーダーは、『代表』と呼ばれる、芸者経験のある、元プログラマーの通称島代子しまたいこである。本部の場所は、小雪しか知らないが、『中継所』と呼ばれる拠点が数十カ所あり、商店や寺社と常に情報交換している。



 午前9時。Geikoネットワーク本部。

 私服の小雪と小鹿が花束を持って現れた。

「ねえさん、復帰おめでとうございます、新会社スタートおめでとうございます。」

 2人揃って代子に挨拶した。

 塔子と稲子が代わりに花束を受け取り、烏丸は花瓶の用意をした。

 そこに、刑部から電話がかかり、塔子から代子が転送した電話を受取り、スピーカーを

 オンにした。

「復帰されたんですか?おめでとうございます。先日のあの方は・・・。」

「はい。刑部さんを初め、沢山の『お友達』の励ましに目が潤んでおります。『主人』も喜んでおります。」

「はあ。えと、会社名はGeikoネットワークでよろしいんですね。」

「はい。これからも、よろしくお願い致します。」

「あ。では。」

 電話が切れると、皆で爆笑した。

「刑部って言う人、あもおすなあ。元芸者を口説くなんて。」と、小鹿が言った。

「ええのよ、ねえさんも籍入れて、吹っ切れたんよね?」

「まあ、小雪ちゃん、いつから八卦見始めたん?」

「東山署には、ウチから連絡しときました。『はい、こちらGeikoネットワーク』って応えます、って。そしたら、署長さんが、『京都らしい名前に変わったんやな』って言うてはりました。」と、小雪は、いつになく饒舌に語った。

「社長。『あもおすえ』さんからです。京都の紅葉は食べられるんか?って外人さんに言われて困ってるそうです。」

「稲子。メール送ってあげて。『紅葉狩り、とは紅葉を収穫することではなく、紅葉を鑑賞することです。11月頃が見頃です。』って英語の文章。あ、写真もね。」

「ホイ来た。お安い御用。」稲子は作業に取りかかった。

「成程。なんとか狩りって、2種類あるからね。外国のヤスモンのガイドブックなら、ごっちゃに書いてるかも。場所は違うけど、『もみじまんじゅう』ってのも存在するし。」と、塔子は関心し、「何で、『紅葉狩り』って分かったの?」と、塔子は代子に尋ねた。

「ウチは社長どす。」

 代子が済まして応えて、皆爆笑になった。

 ―完―


 ※作者より

 芸者げいしゃは、一般名称として知られる名前ですが、東京をはじめとする関東地方で主に使われる言葉です。京都など関西地方では主に芸妓(げいこ、げいぎ)が使われ、京都では「芸妓げいこ」がうよく使われます。本作の島代子が、一般名称として分かり易い「芸者げいしゃ」を敢えて会社名に登用しましたが、橘の了解を経て、太代子は会社名を「Geikoネットワーク」に変えたことにしました。

 クライングフリーマン。



「はあ。えと、会社名はGeikoネットワークでよろしいんですね。」

「はい。これからも、よろしくお願い致します。」

「あ。では。」

電話が切れると、皆で爆笑した。


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