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2 冬木大介

高校3年生になった僕は、生徒会を辞めていたのもあり、時間に余裕があった。


以前は生徒会で暗くなるまで活動していた。


今は家の最寄り駅周辺で時間を潰したりしている。


今日もお気に入りの作家さんの新刊の発売日なので、本屋に来ている。


お目当ての本を手に取り、他の本も物色していると、見覚えのある人が視界の端に入った。


あれ?茜さん?いや、違うよな…。


帽子とマスクを着けていて、すぐに視界から外れたため、良くはわからなかったが…。


最近寄り道して帰りが遅くなったときに後ろに誰かいる様な気配がするけど…いや、まさかね。


少し辺りが暗くなってきた。そろそろ帰ろう。


家に向かって歩いていると、茜さんの家の前に通りかかった。


その時、後ろから誰かが走ってくる足音が聞こえた。


「ごめんね!」


バチィィィィッッ!!!!


えっ?…スタンガン…?茜さん…?


意識が途絶えた。








「気が付いた?ごめんね?酷いことして。」


目が覚めると、僕は茜さんの家のリビングのソファに寝ていた。


「あ…茜さん?どうして…?」


「ごめんね?本当は私の部屋まで運びたかったんだけど、一人じゃ無理だったの。」


「そ、そうじゃなくて…。どうしてこんな事を?」


「大介と別れてからもうどうでも良くなっちゃった。大介の傍に居たいの!」


そう言いながら、服を脱ぎ始める茜さん。


「な、何する気なの?ちょっと待って!体が上手く動かせないから!」


「大丈夫、私が全部するから。ちゃんと避妊具もつけるから。」


「いや、そうじゃなくて!こんなの僕は望んでない!」


「うん、終わったらちゃんと話そう?大介が何を望んでて、私が何を望んでるか。」


「いや、話をするならちゃんと」


「ごめんね?もう私大介が居ないとダメなの。今日は両親帰ってこないから。大丈夫だから。ごめんね?」


そう言って茜さんは僕に覆いかぶさって来た。















してしまった…。なんでこんなことに…。


「私はね?本当は凄く弱いの。完璧な生徒会長なんかじゃなかったの。」


茜さんは今まで何を思って、何に苦しんできたかを話してくれた。


知らなかった。幼馴染の僕でさえ、茜さんを周囲の人たちと同じように見ていた。


ずっと茜さんが苦しんでいたなんて…。


「でも…。だからこそ、僕には話して欲しかった。」


「そうだね…。大介にさえ見得張ってた…。馬鹿だね?」


「僕は茜さん以外の人から何を言われても耐えられた。


でも茜さん自身から付き合ってないって言われて耐えられなかった。」


「ごめん、ごめんね?大介を傷つけて本当にごめんね?」


「うん、僕も自分の気持ちを伝えなかったのは悪かったと思う。ごめんなさい。」


「大介は謝らなくていいの。私達もっとお互いを理解すべきだった。」


「そうだね。もっと話し合えば良かった。」


「…私達、やり直せない?もうダメかな…?」


「…すぐには返事出来ないけど、茜さんの気持ちは分かったよ。少しだけ時間が欲しい。」


「…うん、わかった。待ってる。」


「じゃあ、今日は帰るね?茜さん、お休みなさい。」


「うん、今日はごめんね?私の我儘で…。」


「もういいよ、謝らなくて。…それじゃ。」


































「大丈夫、避妊具に穴はあけたから…。もう二度と大介を失ったりしない。」

続編を希望という声があったのと、作者も描写不足を感じたので、書いてみました。


皆さんのご期待に副える作品になったかどうかはわかりません。


作者の考えていた設定をほぼ全て書きました。


最後までお読み頂きありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[一言] ご返信ありがとうございますm(_ _)m 早速のシリーズ登録、ありがとうございます。これで他の読者様も喜ぶと思います(^^) 小説は作者様のモノだと思いますので、謝る必要はございません(…
[一言] その意気やヨシ!!! 間違えたと理解して、それでも自身のエゴを貫こうとするにはここまでするしかない。少なくともその後も外面を取り繕うことをせず堕ちるところまで堕ちたのは評価に値する。 結…
[良い点] 茜の気持ちが知れた。 [一言] 続作ありがとうございますm(__)m 個人的な好みには合いませんでした(^^;が、謎・不満に感じていた前作の補填としては素晴らしかったと思います。 なろう…
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