第9話 閉店!!
「じゃあ、これ着て帰るぞじいさん」
大人でかっこよく落ち着いた緑のコーデ一式を手に入れたユリとサティ。部長はネクタイを探したが見つからなかったのでパジャマなどカジュアルな服を選んだ、ユリやサティたちも同様にそれぞれ選んだパジャマやカジュアルな服を店内にあった木の籠に入れ持ち帰ることにした。
「好きにしろと言っただろ……」
精算カウンターの台に置いたアオいアイドル衣装をじっと眺めたり生地を触ったりしているじいさん。
「ふっ。よし、服代が浮いたなユリ!」
「それは良かったんですけど。部長……わたしの衣装……」
「部長さんよろしかったのですか? サイホの服も素敵ですが、あのあいづる衣装は非常に可愛らしく珍しいものかと」
「大丈夫ですサティさん、こっちの服の方が普段着る分には良いですし。それにユリ、アイドル衣装はまた作れるだろ?」
部長が微笑みながらユリと目を合わせる。
「…………!? 部長分かりました!! サイホおじいさん私の衣装どう使ってくれてもかまいません!!」
アイドル衣装を触っていたサイホも少しユリのテンションの変化に驚いたようだ。じっとユリの方を見るサイホ。
「……そうか。この青い衣装は貰う。気が向いたらまた服を買いに来い……」
「はい!! サイホおじいさん!!」
「え、あの……ユリさん……?」