第79話 はっきり言おう!!
ユリと部長の異世界生活20日目。アイドルが生まれた翌日の朝、さっそくすぎるアイドル部117の会議がここいつもの古民家ではじまっていた。
「サティさんがアイドルになった今まずどうしてもやらなきゃいけないことがある」
「ダンスレッスン」
「あの矢を華麗に避けるやつですね! 私は盾を使ってもいいのでしょうか?」
「ちがうちがう……。アレはダンスレッスンでもなんでも……いや、ダンスなんてな! どうでもいいんだ。アイドルのダンス、踊りなんてな! てきとうでいんだよ!!」
「部長さん……!?」
「部長てきとうはいくらなんでも」
「悪いユリ、てきとうではないな。てきとうに真剣に考えたやつを真剣にてきとうに踊ってくれ!!」
「はい、部長」「え、はい、部長さん……?」
「でだ、ほんとにダンスなんてどうでもいいんだ。いいか」
「はっきり言おうユリ、今の俺たちアイドル部117には何が足りていないかを」
「マイクですかね」
「ちがう!! そんなものはどうとでもなる」
「んー……」
「曲だよ歌だよ歌詞だよユリ」
「いやできてますけど」
「できてない!!」
「できてますよ。ねぇサティさん」
「はい。歌はもう完成しているかと」
「はぁユリもういいだろ貸せ」
部長は会議の机の上に大事そうに置かれていたアイドルの秘密の紙を奪い取って行った。
「あ、部長!!」
「じゃあ俺はこれからピアニックドラゴンだ」
「ユリ、サティさん今まで歌ったものをすべて忘れるように」
「え!? ……部長さん?」
「部長!! 電撃なんですよソレええええ!!」
追手のアイドルユリを巻き古民家を抜け出した部長はピアニックドラゴンの元、ダイバーアリーナ127へと向かった。




