第58話 帰るまでが!!
「視察はそこそこ済んだし帰るかユリ、サティさん」
ユリに何故かウィンクを飛ばす部長。
「はい部長!!」
ユリはより元気に満ち溢れている様子だ。
「そうですね部長さん。精霊と仲良くなれたいじょう、今すべてを見て回る必要はないかと」
「よしじゃあ帰ろう!! って思うんだが、これはどうやって?」
不思議そうに精霊と見つめ合う部長。精霊は部長の鼻をつんつんと小さな指で遊んでいる。
「何階層目かを精霊に伝えればいいと言われています」
「なるほど、おし! ってそういやコイツ……ユリ、しばしのお別れだ」
ピアニックドラゴンは泉の水をガブガブと飲んでいる。よほど美味いのだろう。
「あ、そうだ……。じゃあピアニックドラゴンバイバイ!!」
「あっさりだなユリ」
「あはは、また来れるんで!」
ピアニックドラゴンはユリの方を一瞬見て、また泉の水をガブガブと飲み始めた。
「心が通っていたと思っていたのはアイドルだけなのでした」
「部長!! 神秘の水が美味すぎるんです!! 中毒です中毒!!」
「ハハハハ。大事なピアノだ、あんま飲み過ぎんなよ!」
「ピアニックドラゴンさんさようなら」
「じゃあ、最後だアイドル部117。せーの、でイクゾ!!」
「はい部長」「はい部長さん」
「「「せーのッ!!! 117グレーピーの街」」」
合図を受け小悪魔精霊は泉の水を浮かせ宙に大きな縦に長い楕円を描いた。楕円はみずいろに輝きゲートを形成した。
「勝手にワープかと思ったらそういう感じか……初見だから仕方ないな!」
「電撃初見なんで」
「はい初見なので」
クスりと笑い合うアイドル部117。
「帰るまでがダイブってことで、じゃあ……ダイブするか。ありがとなー小悪魔精霊!」
小悪魔精霊はこちらに両手を元気良く振り笑っている。
目と目で話し合い手を繋ぎ合ったアイドル部117。
「「「ダイブ!!!」」」




