第47話 ぴあにっく!!
「ドゥリーマーカッター!!」
サティが投げつけた盾のドゥリーマーオーラの刃が深緑蛙を襲う。
深緑蛙は楽しげに通路の壁を飛び跳ねながらスレスレで盾の刃を避けた。
「でりゃああああ」
深緑蛙の回避行動の隙をつき部長が横壁を蹴り飛び上がり宙にいる蛙を捉える。黒い旋風が深緑蛙に叩き込まれる直前、深緑蛙は笛で部長の攻撃を受け止めパワー差の衝撃で吹き飛ばされダンジョンの横壁に凄まじい勢いで衝突した。
深緑蛙はピンボールのように壁にぶつかりながら通路奥へとぶっ飛んでいった。
「うお、笛でガードとは。おしゃれ蛙め!」
ダメージを受けた身体を痙攣させながらもむくりと起き上がった深緑蛙は笛をその大きな口に含み。
『ぷっぷらーぷっぷーぷっぷらー』
またあの珍妙なメロディーを奏でた。
「まだ呼べるのか!?」
「大した数は来ないかとこのまま片付けましょう」
深緑蛙が吹いた笛はひび割れ中途がパッキリと折れ壊れてしまった。部長の攻撃を受けて笛にひびが入ってしまっていたのだろう。
「うお、楽器が!?」
「部長あれ、災いを呼び寄せる笛みたいですよ……」
「マジかよ! なんてもん吹いてやがるこの蛙……」
ご自慢の縦笛が壊れて使いものにならなくなった深緑蛙は壊れていく笛を目で追いながら少し悲しげな表情をしていた気がした。
ピオおおおおおおオオォ────!!
突如、高い音色のような鳴き声がダンジョンに響き渡り部長たちの耳を突き抜ける。
「な、なんだ!?」
「あれは……!? ……ピアニックドラゴン!!」
「「ぴ、ぴあにっくどらごん!?」」
仄かに青く光るダンジョンの通路の明かりがその姿を照らし出す、美しい黒の巨大な竜。
ピアニックドラゴン。




