【百発百中】 浪人生に贈る生命診断 【新宿の母・NiO】
あらあら、うふふ、こんばんは、お久しぶりね。
え? 初めまして、ですって?
そんな、他人行儀で、寂しいわ?
私からしたら、あなたの人生をずっと見てきた様なものだから。
どうしても、『はじめまして』なんて言葉は使えなかったの。
ごめんね?
さて、あなたってば、大学に落ちたんですって?
うふふ。
今までのことと、これからのことを、占ってほしいから、此処に来たんでしょ?
良いわよ、私は、ずっと、あなたの人生を見てきたんですもの。
あなたは、私の子供みたいなもの。
ちゃあんと、しっかり、占わせて、もらうわね。
……あらぁ、あなた、4月の模試で、良い点、取ったみたいじゃない。
去年落ちた大学も、模試では、A判定とか、B判定とか。
結構、良い順位だったのね。
わかるわ。
あなたは、気づいちゃったのね。
「あれ、これって。
強くて、ニューゲームじゃねえ?」
って。
そうよ。
実際、その通り。
今現在、あなたの希望の大学を受けたい受験生は、みんな、あなたより、一回り下の学年の子供たち。
戦って、負けるわけがないわ。
ふふふ。
1年後は、どうなるか、わかったものでは、ないのにね。
さあて、これから先も、占わせて貰おうかしら。
4月の模試の結果が出てからも、あなたは一生懸命受験勉強を頑張るわ。
でもね、どうしても。
舐めてしまうの。
『強くてニューゲームだから、別に、頑張らなくても、よくね?』
ってね。
そんな気持ちで、ゴールデンウィークを超えて、夏休みを超えて。
冬になるころに、ようやく気付くわ。
仕上がった、現役生たちに。
自分が、別に、天才でも、何でもなかったことに。
そこから、頑張っても。
末脚で現役生に勝てるわけがないわ。
あとは、予想の、つく通り。
失意の中の、センター試験。
無念の目標の、下方修正。
そして、それだけしても。
あなたは、勝てないの。
笑っちゃうわね。
来年も、あなたは、無理なの。
そう、大学に、落ちて、また、繰り返すのよ。
……あら?
ごめんなさい、あなたの未来を占ったつもりだったのだけど。
間違って、『NiO』っていう人の、別の人の、違う人生を占っていたみたい。
こっちは浪人を繰り返して、クソみたいな人生を送ったみたいだけど、どうでもいいわね。
さぁ。
それじゃあ、改めて。
あなたの人生を、もう一回、占いましょうか。
……え? もう、良い?
どうして?
きっと、受験の良いヒントが見つかるわよ?
本当に、良いの?
……まあ、良いなら、お代はいらないわ。
それじゃあ、また来年。
……幸せな報告を、待ってるわ。
素敵な、ゴールデン、ウィークを。
コロナのせいで、情報がないかもしれないので、一応書いてみました。
前期の模試の結果とか、マジで、嘘ですからね!!
騙されないでくださいよ!!(切実)