EX:単語辞典
順番はある程度出てきた順に並んでいます。
〈魔力〉
魔術を構成する要素。一人を除きすべての人が持っており、それを操る精度によって魔術の得意不得意が分かれる場合が多い。
〈魔術〉
魔力を糧に発動する異能の技。詠唱でイメージと魔力を成型することで完成する。人それぞれ適性に違いがある。
〈アイラ王国〉
北方を海、その他三方を他国に囲まれた国。周りの国と比べると中規模だが、魔術師の質は親衛隊を筆頭に世界でもトップクラス。
議会ができてからは国王の権威はそこまでのものではないが、王室への国民の信頼は厚い国。
〈魔導遊撃隊特務分室〉
魔導遊撃隊の名を使って王室が秘密裏に設立した超小規模組織。構成員の年齢はかなり低いが、全員が親衛隊と同等かそれ以上の力をどこかしらの分野で持っており、王国の暗部を承る組織のうちのひとつ。
王室との繋がりは相当に深いが、王室直轄というわけではない。
〈魔導遊撃隊〉
王都を四方四区に分け、それを100ずつの分隊で治安維持の任務にあたる組織。事件が起きた際に現行犯で逮捕するのが遊撃隊。
機動力に優れており、夜間の事件を除くとほとんどは遊撃隊の活躍で事が済む。
400番台の分隊は、区画関係なく活動する部隊という名目で、王室直轄で様々な任務に就いている。
〈王国親衛魔導士団〉
通称親衛隊。12人で構成された魔術のエリート集団。通常親衛隊と呼ばれる立場の兵士は王国軍から選抜された兵士であり、アイラ王国で親衛隊と名の付く者は12人しかいない。
王室直轄で最も王室に近い距離にある。実力伯仲の特務分室をかなり敵対視しており、ぶつかり合うことも少なくない。
〈魔法〉
超古代の秘術。魔術とは全く違う仕組みで引き起こされるが、使用するのは魔力。詠唱する場合一般人にはその詠唱式はノイズのようにしか聞こえない。
現代でも使用できる人間はいない訳ではないが、かなり希少。
〈聖遺物〉
魔術的な逸話の残る伝説の武具、道具のこと。使用するのに莫大な量の魔力を使用するうえ、誰でも使えるわけではない。
通常の武具とは比べ物にならないほどの特殊能力や出力を誇り、各国がこぞって収集している。
〈根幹魔力〉
個人がそれぞれの魔力を持つように、世界が持っている魔力。個人の場合魔力がなくなっても体調不良程度で済むが、世界の場合本来の力を失いそのまま崩壊する恐れがある。
〈憲兵団〉
治安維持、事件捜査が主な仕事。憲兵団だけが裁判所に申請することで逮捕令状を発行できる。
憲兵団は遊撃隊と違い機動力に特化しておらず、個人の戦闘能力はそこまで高くない。事件が起こる前、直後は遊撃隊、起きた後は憲兵団と住みわけがされている。
〈念写〉
つまりは写真、魔力によって焼き付ける。
〈ミスリル〉
数少ない魔法金属のうちの一つ。魔力を通しにくい性質の金属の中で、最も魔力の通りがよく、腕の延長としてミスリル武器の先から魔術を行使することも可能なため、義手などに使われることもある。
魔力をよく通すために錬金術で錬成することも不可能ではなく、希少価値は魔法金属の中では低め。
〈革命派〉
アイラ王国は南北の経済格差がそれなりに大きい。
土地が肥沃でかつ海に面している北部は、経済的に相当の余裕があるが、土地が細く周りを他国に囲まれた南部は税率は北部よりも緩いものの、普段から国防に人員と資金を回さないといけないためかなり困窮している。
頼みの綱であった鉱業も廃れてしまい、状況は年々悪くなっている。
そのため南部には革命を望む声が少なくない。
〈王国軍〉
国防軍と呼ばれることも多い。遊撃隊、憲兵団が国内で活動するのに対し、王国軍は国外で活動しがち。
他国と戦闘状態になった際は諸侯軍と協力して対処にあたる。王国軍は基本的に王都周辺におり、各地の砦に駐留している兵士は少なくほとんどが諸侯の兵士。そのため急な戦闘には王国軍は対応が難しい。
敵の初撃を諸侯側に任せる代わり、到着したら即座に前衛後衛を入れ替える。
〈禁呪〉
魔法衰退期に開発された魔法に限りなく近い魔術。絶大な威力は魔法に引けを取らないうえ、ものすごく燃費がいい。
禁呪は本来制作者の身体に合わせて作られているため、他人が使おうとすると場合によっては拒否反応で死に至る。一般的には禁呪は持てても一人一つ。オリジナル以外は魔術が使えなくなるというデメリットも抱えている。
〈アダマンタイト〉
数少ない魔法金属の一つ。魔力を弾く性質がある。
普通の金属の場合魔力を纏わせる、這わせるといったことは可能だが、アダマンタイトはそれすらできない。
魔法衰退期には対魔法兵器として多くが弾丸に加工され、現在はほとんど残っていない。
ミスリルと違い魔力を通さないため、加工には魔術的なものは使えない。
〈魔導銃〉
魔力を弾丸と火薬の代わりにして放つ魔導器。現在の技術では拳銃型で連射するのは不可能だが、マスケット銃型ならば多量魔力の圧力に対応でき、連射できる。
〈魔術剣技〉
魔術的に動きを記憶させ、人間には基本捕捉不可能な速度で剣を振るうことのできる術。魔法衰退期に開発されたが魔術の発達とともに剣術は廃れていき、現在はほとんど使われていない。
〈神話〉
アイラ王国と近隣諸国に共通して存在する神話。火水木光闇の五神の物語からはじまり、眷属の争いも少し描かれている。歴史的信憑性はあまり高くなく、後半のアイラ・エルマ叙事詩と共通している部分のみ参考として使われている。
〈アイラ・エルマ叙事詩〉
アイラ王国を建国するアイラ一族の祖先、アイラ・エルマが編纂したとされる叙事詩。アイラ・エルマは当時有力貴族かつ歴史学者だった。
神話の後半と共通する五神の眷属についての話が本筋。本人はその戦いには全く参加しなかったが主人公となるある魔法使いとともに各国を旅して回り、現地の証言等を集めて編纂した。後半になればなるほど他の歴史書に記されているような内容が多くなっており、信憑性は神話より高く、また神話の後半部分にそれを与える要因にもなっている。
〈リベレーター〉
アイラ・エルマ叙事詩に登場する反魔術の剣士。アイラ・エルマ叙事詩の後半から多く出始める眷属ではない人間のひとり。
魔法使いとしてはそこそこ優秀な才能で、【破幻の剣】の魔法消去能力と優れた剣術で名を馳せた。現在のアイラ王国の位置の国の姫と恋に落ち、それからは姫の為に戦うことになる。敵の姦計で姫を失ってからは復讐に生き、戦いが終わってからは放浪の旅に出たとされている。
〈闇市〉
貧民街の近くに形成される非認可の市場。あらゆるものが陳列されており、その価格は基本的に定価よりかなりの安値。ただし非認可のため詐欺や不良品、体調不良などの被害に遭っても補償がない。
〈テネス・ロイヤル〉
食器のブランドの一つ。王室に独占的に食器を納品する試験に通っており、テネス・ロイヤルの食器を持つことは貴族にとっても力の象徴となっている。
他のブランドと一線を画すのはその薄さで、その唯一性から長年王室への納品の権利を守っている。
〈ファルス皇国〉
アイラ王国の南に位置する宗教国家。アイラ王国とは違い統一統治で、教会を中心に国が動いている。アイラ王国とは長年敵対とまではいかないがあまり良い関係ではない。
革命の首謀者に入れ知恵し、革命派の中心人物として紛れ込んでいた可能性がある。
〈ガーブルグ帝国〉
神話、アイラ・エルマ叙事詩の時代から存在したとされる大帝国。親衛隊に勝るとも劣らない特殊部隊を組織しており、長年に渡って培われた魔術的技術によってアイラ王国周辺の覇権を握っている。ファルス皇国と同じく統一統治。根幹魔力を抜き取った犯人だと予想されている。
〈魔法言語〉
魔法を使用する際構築する魔法式に使用される言語。現在の文字の元になっている。発音はもちろんのこと、聞き取ることも現代人には難しく、ノイズにしか聞こえない。
〈魔導書〉
魔術行使の際に必要な魔術式構築の手間を省く為に作られた本。
紙一枚の薄いものから辞書ほどの厚みのものまである。街灯のページを開いていないと効果がないため、不意打ちの高速攻撃に用いられることが多い。
〈破幻の剣〉
アイラ・エルマ叙事詩に登場する【リベレーター】が持っていたとされる魔剣。
あらゆる魔法を破戒し、無に帰すという特殊能力を備えている。【リベレーター】の人生について書かれた書物はなく、現在はどこにあるのか、本当に実在するのかすらわかっていない。
〈アイラ王国縦断鉄道〉
アイラ王国を南北に貫く鉄道。数少ない国営企業のうちの一つ。基本的に車両は一から三等車までの3種類で、一等車の利用者のみ客室乗務員によるサービスを受けることができる。
〈魔術特性〉
魔術師にとって非常に重要なファクターのひとつ。生まれつき人間が持つ魔術への適性のようなもの。
正確に自分の魔術特性を知るのは難しく、「これが○○の魔術特性だ」と断定するには時間と手間がかかる。一般人は詳しく知る必要はなく、だいたいの得手不得手を測る。
基本的に魔術特性の内容が具体的なほど専門性が高く、抽象的なほど汎用性が高い。
また魔術特性は禁呪などの外部からの強い力の影響で変化することもあり、その他にも精神的なショックでの変化や、知らなかった才能の自覚による変化などもある。
〈疑似聖人〉
教皇が生み出した聖人。聖人となる資格のある魔力特性に近い者の魔力特性を無理矢理変換して聖人としての機能を持たせている。人体を魔力に置換している場合空気中の魔力に溶けることが可能。
〈城塞都市〉
ファルス皇国のあちこちに配置された砦のようなもの。防衛と居住の機能が融合した形になっており、内部は慣れた者でないと迷うのは必至。
〈農耕都市〉
ファルス皇国のあちこちに配置された畑のようなもの。農耕と居住の機能が融合した形になっている。農村と違い一つの集合住宅の住人でひとまとまりの畑を管理する。
ここで働くのは主に奴隷とその子孫で、安定した衣食住を保証されている。
防衛機能はほぼないが、城塞都市と連携しており襲撃の際も迅速な対応が可能。
〈マフィア〉
アイラ王国内にいくつか存在する非合法組織。基本的には自分たちの力の及ぶ範囲の商店などのまとめ役。各組織の色にもよるが民衆と商人の仲介から治安維持(?)まで幅広く活動している。
マフィア同士の抗争により遊撃隊が出動することも時たまあるが、経済活動の大きな要素の一つになっているために度の過ぎた規模にならなければ静観されている。
〈教皇庁〉
ファルス皇国の皇都にある、教会のまとめ役。
〈儀式魔術〉
特定の意味を持った動作を大人数が長年に渡って繰り返すことで生まれる魔術。
大きな効果を出すことは難しいが、大勢を対象に、かつ気が付かれずに行使することが可能。
〈異端審問〉
裁判にかけられた者が異端か否か判定するもの。
教皇庁の地下にある法廷でのみその刑を『世界』が下す。
〈ニクスロット王国〉
アイラ王国、ファルス皇国などが存在する大陸の北に位置する島国。
大陸北端に直轄領があり本島との玄関口に成っている。
島は常に嵐に囲まれており、寒い気候のために大地は氷雪で満ちている。
〈『冬』〉
ニクスロット王国本国の大部分を占める土地。その大地は雪で覆われている。
〈『春』〉
ニクスロット王国の王城を中心としたごく狭い領域。領域内は常に穏やかな気候に保たれており、絶え間なく花弁が舞う。
〈雪上装甲車〉
ニクスロット王国での主な移動手段。
金属の車体を高性能の魔導機関で動かしている。その速度は列車を遥かに超える。
〈魔導工学〉
魔力を元のまま、純粋なエネルギーとして利用してより大きなエネルギーを生み出すもの。
エネルギー増幅を目的に魔導機関が開発されたが、一台当たりの生産コストが高額なためアイラ王国では一般化には至っていない。
単語集です。
私もたまに設定分からなくなるので作りました。




