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吐いて吸う

作者: みずめ

大きく息を吸った

周りの人に気付かれないように

それを時間をかけて細く長く吐き出した


鳥肌が両腕にびっしりと立ち

少しひんやりとしたカフェの空気を意識した

アイスティーを喉に流し込み

またひとしきり鳥肌を立てた


生き急いでいる

何も無い真っ平らな今日をどう流すか考えている

今日のこの後の予定を考え

それ通りに動こうと決意をしている


何も無い真っ平らなこの時間が怖い

たまらなく怖い

自分は何か意味があるのか

自分は隣の人から見えているのか

どう見えているのか

たまらなく怖い


すっかり下がった口角と頬の肉だけが

時間の流れを証明している

自分は何なのか

どうしたいのか

そんなことばかりがグルグル回り

今日も生き急いでいる

誰も待っていないのに

人混みを忙しなく掻き分け

誰も見ていないのに

監視されているような息苦しさを背負っている


もう一度

大きく息を吸って

今度は大袈裟に吐き出してみる


いや、

まずは大きく吐き出して

それから、

大袈裟に吸い込むんだ

深呼吸はいつもその順番だ

生き急ぐと

そこがいつの間にか逆転してしまう


吐いたら吸えば良い

吸ったら吐けば良い

それだけだ

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[一言] 「生き急いでいる 何も無い真っ平らな今日をどう流すか考えている」とか 「自分は何か意味があるのか 自分は隣の人から見えているのか どう見えているのか たまらなく怖い」とか 「誰も見ていないの…
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