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遠くて近い君との距離。  作者: Noise girl
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「そよ風」

ドサッという音と共に俺は階段の踊り場に落ちた……はずだった。

「あ、あれ?俺…生きてる…?」

自分の体を見て、死ぬどころか傷1つついていないことに気づくと

首をかしげて呟いた。

「なんでだ、俺確かに階段から落ちて…っ!」

俺は言葉の途中であることに気がついた。

ここは、階段の踊り場でもなければ学校でもない。

「ここ…どこだ?」

慌てて立ち上がり周りを見回す。

緑が青々とした草むら。綺麗な花がちらほらと咲いていて、

その近くには田んぼが広がっている。

見るからに田舎といった感じの風景。

俺が住んでいる東京では絶対に見ないような景色。

「そういえば、カバンも資料もなくなってるし…。」

ポケットに手を入れてみると携帯もなくなってることに気づいた。

「マジかよ…。」

めんどくさそうに呟き、とりあえずどこかで電話を借りようと

思い歩き出した。


「にしても…本当に田舎だな。」

田んぼの脇道を通りながら、そう呟く。

あまり見ない景色に興味が湧きキョロキョロと落ち着きなく周りを見回しながら歩いていく。

太陽がギラギラと俺を照らしている。

なんだか冒険してる気分になり少し、ほんの少しだけ楽しかった。


「…おかしい。」

もう15分ほど歩いているのに家が全く見当たらない。

さっきまでのわくわくした気分は一気に消え

俺は、疲れきっていた。

休憩するために草むらに腰を下ろした。

「しかし、ここは本当にどこなんだ?

階段から落ちたら、こんなどこかわからないところにいるなんて、

なんかのアニメじゃあるまいし。」

苦笑しながら言い、自分の頬をつねる。

「痛い…から夢じゃないんだろうな…。

マジでここどこだろう。まさかタイムスリップ・・・とか?」

自分で言っておきながら、ばかばかしいと鼻で笑い草むらに寝そべる。

風が気持ちいい。

俺はそっと目をつぶり、そのまま自然と眠りに落ちた。

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